Blog~続・トイレの雑記帳

鉄道画像メインの「ゆる鉄写真ブログ」のつもりでしたが、
政治社会の事共について記したくなり、現在に至ります。

国益に関わる事共の 保全意識を高めるべき

2017-08-24 18:52:49 | 国際・政治

この所、当地東海にて、環境に悪影響を及ぼすと見られる事案が相次いで露見した。一つは、先日生じた岐阜・瑞浪の、中央自動車道沿いの土砂崩壊事故。この原因に、沿道の陶磁器原料メーカーが埋め立て処分していた、廃土の処理不良が関係していたかどで、岐阜県警の家宅捜索や、厚労省関連の立入調査も行われた由。廃土中に、重篤な健康被害を生じる有害物質が含まれている可能性が大きくある為とか。同メーカーの経営トップは、廃土処理の不良を認めており、謝罪は当然ながら、高速自動車国道の往来を、人的被害を生じる危険に晒し、又、周辺住民各位への、健康不安を広めたりした以上、司法による厳正な問責処分を求めたいものだ。

もう一つは、今週の某TV番組で知った事だが、前述の岐阜・瑞浪の直ぐ北方、戦中の欧州で、多大な人命救助の貢献をされた、故・杉原千畝(すぎはら・ちうね)元外務省領事の地元 八百津(やおつ)町内の木曽川に、数十年来稼働する丸山ダムに加え、すぐ川下に新ダムの構築が予定されている事。恥かしながら、拙者も初耳で、数年前の計画表明以来、大した反対や批判の動きもなく、計画通りなら、西暦2029年には、現丸山ダムの規模を大きく上回る、新丸山ダムが竣工の見込みだと言う。こちらは、木曽川やその周辺の環境への悪影響もさる事ながら、財政面の不安が残る。最低でも百億円単位の総費用は、毎度ながらの建設国債で購われる事だろうが、この様な大型公共事業が、人口減に伴い、今後減って行く見込みの税収のあり様を見極めて行っているのか、大いに疑問のある所だ。建設は勿論、通常の国債も、期限までに償還できなければ、確実に国家財政を大きく圧迫し、悪くすれば将来、債務不履行(デフォルト)を招き、我国の国際信用失墜に繋がりかねないからである。

ただでさえ我国は「未来の健全な納税者」を、本気で育てる努力を怠って来た。今は良くても、今世紀半ばには、我国総人口は現在より25%以上も減り、総人口一億人の大台を維持できない可能性が高い。その事はとりも直さず、我国の納税人口も、最低でも総人口に見合った割合で減少し、公共投資などは、この人口減を織り込んで策定されなければならないはずだ。高度成長期と同様の大盤振る舞いは許されない。医療福祉、教育、産業振興、安全保障など、他分野もそれぞれに大切であり、中には絶対に減額できない所もある。旧民主党政権で、結局不調に終わった事業仕分けの様な手法を求める訳ではないが、将来の運命として、避けられない総人口減少に伴う、財政支出と公共事業のあり方は、もう今から見直しに入らなければ間に合わないのではないか。

保全すべきは、環境面ばかりではない。先般ようやく初交渉が行われ、不調に終わりはしたが、我国近海の漁業資源の保全努力も必要だ。主権の及ばぬ公海だから、幾らでも漁獲をして良い、認めて良い訳ではない。早い段階から、我国が周辺諸国に対し、一定の合理的な漁獲規制を敷き、資源保全の確固たる姿勢を見せなければ、乱獲が横行し、近海の漁業資源は枯渇してしまう。今年絶不漁の、秋刀魚(さんま)とスルメ烏賊(いか)がその双璧だろう。勿論、この二種だけではない。早めに決め事を纏(まと)める方向で動かないと、我国に馴染みの魚介類の大半が、同様の運命を辿る事となりかねない。

農業や畜産の分野でも、似た問題が起きていると聞く。豪州や東南アジア、中国大陸などで、我国の名産牛「和牛」と称して、外国産の高級牛肉が多く出回っている問題や、我国で品種改良された農産物の種子が、不当に国外へ持ち出され、外国産でありながら「日本産」と称して出回っている問題・・などなど。対外的に、我国の「商標」を守る努力が求められていると言う事だろう。

更に申せば、海外原子力事業の失敗で、経営再建中の電機大手 東芝の直面する問題も、大いに関係がありそうだ。同社にとり、稼ぎ頭である「フラッシュ・メモリー」と呼ばれる、半導体部門売却問題。取引銀行複数から、早期売却を促されている様だが、ここへ来て、社内の一部から、売却を思い留まるべきとの主張が出ていると聞いた。これは多分、東芝独自の技術対外流出を懸念しての事だろう。その思考は健全であり、応援もしたいのだが、しかし「時既に遅し」の感があるだけに、尚予断を許さないだろう。輸送の世界では、JR新幹線技術の相当部分が、中国大陸に流出したのではないか、との指摘も聞いた。これは、JR東日本の当該分野らしい。

これ以外にも、水源地や安保上重要な地所を含む、対外土地取引が問題視されている。この問題に関する外務省見解は誠に粗雑極まるもので、我国固有の領土まで「自由貿易の対象」との言及をしたとか。これは世界の常識では「絶対にあり得ない」見方であり「日本の常識は 世界の非常識」の一端を露呈したとも見られるだろう。又、野党の一部からは「土地取引は、外国資本も差別されない様にすべき」との見方があるとかだが、これなんぞは、我国の独立と尊厳を、根底から蔑にするものだ。断じて認めてはならない。もしも、他国政府が一個人になりすまして、我国の安保上重要な地所を取得でもしたら、一体誰が責任を負うのだろうか?

女流報道家 櫻井よしこさんは、かねて「日本人は、その国益を左右する大切な事共を、真摯に守り抜こうとする気概に大きく欠ける」との指摘をされ、その事を大いに嘆かれている。第一次から第三次の各産業全てで、日本及び日本人の「明日の幸せ」を左右する、国益に関する余りにも多くの事共を、今まで真摯に守る努力をして来なかった事が、少しは分って来た様に思う。勿論、このままではいけない。「お花畑的性善説」による「お人好し」状態から早く脱却し、勇気を持って国民的努力をして行く姿勢に転換しなければならない。その為に必要な法整備も、躊躇わず行うべきだろう。

左派野党とそのシンパ連中は、何かと言えば「保全や防諜は、戦前への逆戻り」などと騒ぎ立てるが、帰化人勢力の利害の為に、本当は必要な保全努力を妨害しようと言うのが実態だろう。決して、同調してはならない。「自らの祖国は 自らで守る」努めは、何も武器を取る事だけではないはずだ。今回画像は、先年の夏 訪れた三重南部の、紀北町と尾鷲市の境辺りを行く JR紀勢線の様子。この時捉えた、旧国鉄型車両はその後引退、現在は、新車に置き換わったと聞きます。まあ、古き良きって事もあり、このままでも良かった様な気もする所ですが、まあ変化の時だったのも事実でしょう。海の幸にも恵まれ、降雨の多ささえ気にならなければ、魅力ある地方ではありますね。

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