先週の 池江璃花子・競泳選手の病苦を乗り越えての五輪代表選出に続き、我々日本人によるスポーツ快挙の報が 又一つ飛び込んできた。米国ゴルフの最高峰、マスターズ・トーナメントにて 松山英樹選手の日本人、そしてアジア勢初優勝。偉業を成し遂げたこの各位の健闘を心より称え、祝意を申したく思う。
拙身近な所では、今月下旬に投票を迎える 任期満了に伴う名古屋市長選が告示。四方が立候補も、河村たかし・現市長と横山利明・元名古屋市議会議長の実質的対決となる模様。河村現市長は、過去三期に亘る実績と 自らが党首の「減税日本」の公約実践ともいえる市民税減税実現は一定評価するも、もうそろそろ次の候補へのバトン・タッチも視野に入れるべき時と心得る。
大村愛知県知事のリコール運動に際し、人としての政見の自由は尊重しつつも 些か前に出過ぎていた所あるのも難といえば難なのかも知れない。選挙でどの候補を選ぶかは それこそ有権者の自由につき言及は控えるが、どうか「次の名古屋」を担う人物に相応しいかどうか、熟考の上 投票に赴いて頂きたいと願う者だ。折しも中国大陸他由来の 新型コロナ・ウィルス感染症が未だ収まらぬ折でもあり、その予防の為にも 既報の様に、今日からの告示と同時開始された 期日前投票制度の利用も考えられて良い。
本題です。その中国大陸が 前述感染症出自の問題と共に、チベット、ウィグルといった郡部や香港などにての深刻な人権問題を生じているのはご存知だろうが、その内の一 新疆ウィグル地区にての問題。欧米や我国の有力アパレル企業が調達した同地区産の綿原料に、少数民族の強制労働を経たものがある疑いが持たれている由。「ユニクロ」ブランドを掲げる柳井 正・ファースト・リテイリング会長兼社長によれば この疑惑をクリアしているとの説明だが確証がない様だ。以下 時事ドットコム・ネット記事を引用して、みて参りたい。(ファースト・リテイリング社は以下「FR」と略す)
「仏 NGOが ユニクロ告発 ウィグル強制労働めぐり」
中国(大陸)・新疆ウィグル自治区での人権問題をめぐり、ウィグル族を支援するフランスの NGOなどは 4/9、少数民族の強制労働で恩恵を受けているとして、人道に対する罪の隠匿の疑いで「ユニクロ」の仏法人を含む衣料・靴大手 4社をパリの裁判所に告発したと明らかにした。仏メディアが報じた。
仏・レゼコー紙によると(当該) 4社はユニクロの他「ZARA」を抱えるスペインのインディテックス、米スポーツ大手・スケッチャーズ、仏SMCP。NGOは、これら 4社が「新疆ウィグル自治区で生産した綿を使用して商品を販売し続けるだろう」と主張している。
「ウィグル問題『ノーコメント』新疆綿使用の有無も答えずーFR柳井氏」
FRの柳井 正・会長兼社長は 4/8の決算会見の席上、中国(大陸)・新疆ウィグル自治区での人権侵害問題や取引について問われ「政治的に中立でいたい。ノーコメントだ」と述べた。自社製品に新疆産綿花を使用しているかどうかについても明言を避けた。(引用ここまで)
「良品を安く」の姿勢で今まで良心的と思われがちだった「ユニクロ」ブランドだったが、今回の疑惑で思わぬ「黒側面」を見せられた思いがする所だ。ユニクロといえば、中国大陸の都市部に進出の某店他複数の店先に「沖縄・尖閣は中国大陸領たる事を認める」意の掲示を行って 我々日本人の不興を買ったのは有名な報道だ。更に 柳井 FR会長兼社長の「日中双方の偏狭的愛国心が、我々の商売をし難くしている」意の言動も聞こえてきた。そんな姿勢で「原綿に、強制労働の疑いがある所からの調達疑惑はない事を確認した」と言われた所で、真に受けられるかといえば 決してそうではなかろう。
多分、追及した所でお決まりの「企業秘密」を盾に 容易には口外しない事だろうが、FRの株主各位は心あるなら 株主総会などで柳井会長兼社長以下首脳陣に徹底して食い下がり、調達の詳細を少しでも明らかにする様 迫って頂きたいもの。近頃は首脳陣に自由に意見する「モノ言う株主」も少なくない様だから、是非そういう場面での発言力行使を願いたいところだ。それでも解明が徹底しない様なら、我々国民・・そして消費者は ユニクロ製品の不買をも視野に入れて注視すべきだろう。
日頃どちらかといえば好感しない 内外人権勢力の動きにも、今度ばかりは賛意を送りたい。新疆ウィグル地区の問題は、あくまでも国際社会が強い関心を以て 中国大陸に善処を迫る「人権問題」だろう。柳井会長兼社長の「政治問題」としての捉え方は間違いと言えよう。「中立でいたい」なら この問題を人道面から捉え直さないと、いずれ消費者からの信頼を失う事となろうが。今回画像は、思いの他 早めに桜の時季を終えた、岐阜・中津川市内の木曽河畔の様子を。画像左方に「落合ダム」が控える緩やかな流れの所で、通る線路は JR中央線。以下に、関連記事をリンク致します。(私的憂国の書様) ユニクロ柳井の「新疆綿は人権問題というよりも政治問題。ノーコメント」という責任回避 | 私的憂国の書 (fc2.com)