Blog~続・トイレの雑記帳

鉄道画像メインの「ゆる鉄写真ブログ」のつもりでしたが、
政治社会の事共について記したくなり、現在に至ります。

安保と鉄道 その⑪

2022-08-22 21:03:29 | 国際・政治

今日午前 当地名古屋都内の都市高速道にて生じた、市中心部と北郊の 愛知県営名古屋空港とを結ぶ連絡バスの火災事故は遺憾の極み。まず犠牲のお二方への弔意と、負傷各位へのお見舞いを申したい。

事故原因や背景については県警や事故調査委の捜査途上につき 多言は控えるが、事故直前のバス走行が安定していなかった模様との目撃談もあるとかで、バス自体や巻き添えになったとされる他車にも備えられているだろう記録システム ドライヴ・レコーダーの解析など詳しい解明が待たれる所。又 かく申す拙者も、長距離高速バスにはしばしば世話になる立場だけに 車体後方の非常ドアや消火器の位置確認、火災を伴なうケースでは微妙な所もあろうが シート・ベルトの原則必着など 乗客側からの安全策を改めて心がけようと思う。

本題です。そのバスへの転換が折々話題となる 不採算なローカル鉄道の話。今年は 1872=明治 5年秋の我国鉄道初開通以来 150周年という事もあって、鉄道に関するメディア記事も多いのかもだが。総人口減のあおりからの過疎化もあって 今後のあり方も問われているのは分る。詳しくは 末尾リンクの関連記事に譲る所も多いが、採算や輸送密度が低くても 存続を要するケースもあるのも事実の様だ。以下 その所を引用して、みて参りたい。

「(ローカル鉄道) 貨物輸送を担う線区は 存続議論の対象外に」

「鉄道事業者と地域の協議による地域モビリティの刷新に関する検討会」のとりまとめ案は JR(各社) が単独では維持が困難になるとする「輸送密度 2000人未満の線区」について、沿線自治体が中心となって法定協議会等を設け、将来に向けた地域モビリティのあり方を検討するという基本方針を示した。

また多くの自治体にまたがるなど広域的な調整が必要な「輸送密度が 1000人未満、かつピーク時の 1H当たり輸送人員 500人未満」の線区については、国が「特定線区再構築協議会 (仮称)」を設置し「廃止ありき、存続ありきという前提を置かず」に協議する仕組みを提案した。

ただ (輸送密度)1000人/日未満の線区が一律に検討の俎上(そじょう) にのぼるわけではない。利用者数では計れない社会的便益を持つ線区、具体的には「わが国全体の経済成長や地球環境問題への対応、災害対応や安全保障等の観点から重要な役割」として

◦ 拠点都市間を連絡する特急列車等が設定されており、相当程度の利用がある線区

◦ 全国一元的な貨物鉄道輸送サービスを構成する線区

◦ 災害時や有事において 貨物列車が走行する蓋然性(がいぜんせい) が高い線区

などに該当する線区は鉄道として維持する必要性があり、協議の対象から除外するとしている。例えば輸送密度 1000人/日未満の線区では JR羽越本線、同津軽線(青森ー中小国[なかおぐに]間)などがこれに該当する。(引用ここまで)

以上三項目共 それぞれの重要性は認め尊重する者だが、今回特に触れたいのは 後の二項目だ。「有事」という言葉は二文字に留まり 余り目立たない表現が遺憾な所だが、我国を取り巻く安保情勢が緊迫しつつある昨今は、我々の努力でもっと強調したいものだ。年毎に深甚の度を加える印象もある災害への備え、それに伴う輸送網寸断をカヴァーするバイパス経路の確保も必要は当然だが、それを有事に活かす事も考えられて良いはずだ。

この記事の筆者である都市交通研究家・枝久保達也さんも認めた、こうした提言を 是非安保面にも反映して頂きたいもの。記事中の JR羽越本線と津軽線は、対北海道貨物輸送網の根幹をなすもので 安保面の意味も深いはずだ。首都圏からの JR東北本線とその関連路線が使えない時の、有力なバイパス路にもなり得る。先頃の大雨に伴なう水害で 一時両路線が同時に麻痺する事態に見舞われたのは遺憾。今後再発させない為にも、事態の検証と総括を誠実に行い 改善へと進めて頂きたい。

これから今月下旬へと向かうに当たり、実は前述の様な重要貨物路線で、今以上に防衛省・自衛隊の関与を深めて頂きたい路線に触れて参ろうと思うが、続きは又次回以降にしたく思う。今回画像も 振り返りで恐縮。先年訪れた 新潟県柏崎市内の海岸にて。通る線路は、前述の JR羽越本線から新潟市内で接続し 西方の北陸、そして関西へと向かう信越本線。以下に 関連記事をリンク致します。(プレジデント・オンライン 8/22付) 毎日乗っているのは高校生ぐらい…「東北のローカル線44区間」が大赤字路線となった根本原因 運転本数は減りつづけ、いっそう不便になる悪循環 | PRESIDENT Online(プレジデントオンライン)

コメント (2)
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