Blog~続・トイレの雑記帳

鉄道画像メインの「ゆる鉄写真ブログ」のつもりでしたが、
政治社会の事共について記したくなり、現在に至ります。

安保と鉄道 その⑭

2022-08-28 22:56:12 | 国際・政治

又も本題からそれるかもだが、米N,Y にて開かれていた 核兵器拡散防止条約NPT の再検討会議。結局、当初は対露非難の文面が盛り込まれるはずが 同国の「返り討ち的反対」に遭って不採択➡決裂に終わった様だ。

既報の様に、露軍はウクライナ危機に際し、同国南東部の大型原発・ザポリ―ジャ発電所を占拠して軍事拠点化し、敷地近くに複数回砲撃を行って 悪くすると放射性物質の漏洩を起こしている可能性があるという。事実なら、憂慮と警戒を要する所。

ここは国連機関が強く主導して 露の核不使用を担保されるべきだったのだが、安保理常任理事国の立場を悪用したともいえるこの出方に、国際社会は非難の声を上げるべきではないのか。或いは国・地域によっては 食糧やエネルギー供給の元を掴まれていて実行し難い所もあるのは分っているが。以下暫く 昨日の産経新聞ネット記事を引用して、みて参る事に。

「首相、異例の態勢も実らず 揺らぐ核なき世界、NPT決裂」

米N,Y で開かれた 核拡散防止条約NPT 再検討会議は 8/26、ロシアの反対で最終文書が採択されず、決裂に終わった。岸田文雄首相は 自身が掲げる「核兵器なき世界」の実現に向けた機運を高めるため、日本の首相として初めて会議に出席し、高官を派遣して交渉に当たらせるなど異例の態勢で臨んだが、再び厳しい現実に直面している。

「ロシア 1カ国の反対により、コンセンサス(全会一致) が成立しなかったことは 極めて遺憾だ」

首相は 8/27、公邸からオンラインで記者団の取材に応じ、悔しさをにじませた。同時に「責めはロシアが負うべきで NPT体制の問題ではない」と指摘。最終文書にロシア以外は反対しなかったとして「NPT の維持、強化が国際社会全体の利益であるとの認識を 多くの国が共有している証左だ」とも語った。

首相は 8/1に 米N,Y の国連本部で開かれた再検討会議で演説し、核兵器の不使用や核戦力の透明性向上を訴えた。不透明な核管理体制が批判される中国(大陸) を念頭に、兵器用核分裂性物質(FM) の生産状況に関する情報開示なども求めていた。

首相が自身の出席にこだわったのは、ウクライナに侵攻したロシアが 核使用をちらつかせるなど「核軍縮、不拡散をめぐる環境はより厳しくなっている」からだ。外相として出席した 2015=平成 27年の前回会議で最終文書が採択されなかった苦い経験もあった。このため、会議中盤から外務省の 山田重夫・外務審議官ら幹部を現地に派遣し、交渉に当たらせた。終盤には 武井俊輔・外務副大臣も現地入りした。

9月の国連総会では 包括的核実験禁止条約CTBT フレンズ会合が外相級から首脳級に格上げして開催される。政府は 11月には広島市で国際賢人会議を開催し、来年には先進 7 カ国首脳会議(G7 サミット) も控える。首相は記者団に「『核兵器のない世界』の実現に向けた国際社会の機運を高め、現実的な取り組みを粘り強く進めていきたい」と改めて強調した。(引用ここまで)

最終文書不採択➡決裂の前述結果は、岸田総理と同時期に現地入りの 被爆者団体各勢力の失望と不興も買った様だ。個々の所への言及は控えるが、今回は安保理常任理事国のロシアによる核使用を示唆する様な出方が穏やかではない。と同時に こうした深刻な事態になっても国連の主導力が疑問視されかねない状況を招いてしまったとも取れるのではないか。

とまれ、露のこれ以上の暴走を看過する訳には参らない。我国を含む欧米側は、露の「核の暴走」を許さない為にも、この結果と真摯に向き合い 改めての強い対応策を早く案出し実行すべきと愚考する。

前置きが長くなったが、今回の本題は短めに触れる事としたい。それは、今月初めから折に触れてきた、北海道新幹線札幌延伸に伴う 高速貨物輸送の可能性についてである。数年前 既に函館北郊の 新函館北斗まで通じ 曲りなりらも北海道進出を果たした新幹線だが、実は本州との連絡隘路「青函海底トンネル」で主に貨物便用の在来線と線路を共有しているのは知られる所。トンネル内の速度は 速くても 160km/H に規制され、北海道新幹線高速化のアキレス腱の一つだとか。

拙者としては 青函トンネル内の速度規制よりも、むしろ昭和期以来不変の 岩手・盛岡以北の整備新幹線区間が最高 260km/H の見直しの方が有意義だと心得る者だが。前述規制は 1973=昭和 48年初制定以来、見直される事なく全整備新幹線路線に適用されるものだが、盛岡~新青森間は線路条件も概ね良い様で、高架橋などの線路構築物側の問題がなければ、精査の上最高速を 285km/H位までは向上させても良いのではないか。

上下線がそれぞれの線路を行く複線とはいえ 多くの列車が走れる上限たる線路要領の問題もある事は分るが、東海道・山陽新幹線に比べればかなりの余裕がある事は明らかだ。詳しくは末尾リンクの関連記事に譲るが、一定の高速運転を条件に 新幹線貨物列車の運転を認めても良いのではないか。

車両の事少し。基本的には国内コンテナが主な積荷となろうが、かねて要望の強い 海上コンテナも積載可能とし、かつ 自衛隊装備品にも対応する仕様に初めから設計すべきと愚考する。平時は民生コンテナ輸送を主とし、有事には自衛隊装備輸送にも道を開くものだ。

と同時に、本州~北海道間の 幅の狭い在来線路も青函トンネルを介して残すべき。これは、新幹線or在来線のどちらかの輸送路が支障で使えなくなっても、他の一方が生き残れる様にする配慮という事だ。既に新幹線貨物駅も色々と構想されている様だが、首都圏方のそれは できればより近い栃木・小山、難しくとも宇都宮辺りが理想だろう。首都圏から 100km 以内なら、大型トラック又はトレーラーによる高速道陸送が十分可能だからだ。

新幹線貨物便も、積荷の全部又は一部が自衛隊装備輸送の時は それはある程度の速度規制もやむなしだろう。そうしたとしても、在来線便よりは速達も可能だろう。列車の形態としては、古くからの電気機関車による牽引先導もそれはありだが もう一つ。貨物編成の両端数量に分散して動力を備える高速電車方式も考えられて良い。

これは JR東海道本線を夜間走行する、首都圏と関西圏を結ぶ 某陸運系貸切便「スーパー・レールカーゴ SRC」で運転実績があり、新幹線貨物便具体化の折は 是非検討されればと思う。今回画像も振り返り恐縮だが、先年 熱田神宮近くの東海道本線を、時刻変更で日中関西圏へ向かう高速便・SRCの様子を。以下に 関連記事をリンク致します。(マイナビニュース 8/9付) 「貨物新幹線」は必要だが、その前に現在の鉄道貨物を改善すべき | マイナビニュース (mynavi.jp)

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