線翔庵日記



おまつり、民謡、三絃、名水、温泉、酒、そして音楽のこと…日々感じたことを綴ります。

富山~能登おまつり探訪③

2008年09月14日 23時29分50秒 | おまつり
珠洲を後にして腹ごしらえ。能登町のラーメン屋さんに入る。地元でも有名らしいその店で目に入ったのが「いしりラーメン」だ。いしりは能登でよく知られている魚醤だ。注文してみた。いしりの香りいっぱいのスープに、ワカメがたっぷり。海の町のラーメンという感じで美味しかった。

さて、羽咋方面へ戻る。まず昨年も見て面白かった宝達志水町杉野屋へ行ってみる。最後の宮あがりがダイナミックで、ナイヤガラの仕掛けられた拝殿前の石段を獅子方が進んでいくのだ。 これがまた見たいなと思って、行ってみた。時間は午後9:00前だ。しかし人影がない。いつもは午後11:00過ぎになるので、宿での獅子や獅子殺しなんかが見られるかと思っていた。神社へ行ってみると、火の始末の後がある。んん?近くのタバコ屋さんで聞くと、何と!午後7:00過ぎに終わってしまったとのこと!何でも今年からだという。んんん~ショック!それにしても昨年は日付の変わる頃までやっていた獅子が、こんなに早く終わるとは…???

さて、気を取り直して昼間面白かった羽咋市の兵庫町へ再び行ってみることにした。獅子がどこにいるか分からず、苦労したが神社に着いていた。
昼間と同じく、神輿と獅子との押し合い、そして境内ではワラに火が着けられ、一気に拝殿前へ。 やっぱり♪ヤートコセ~ が聞こえた。
そして最後は獅子舞。子どもの獅子もいいが、大人の獅子も楽しかった。棒をクルクルと回す人(天狗でいいのかな?)が先頭にいて、その後ろに獅子が2頭、合わせて舞う。テンポが速く、軽やかで、笛と鉦の伴奏なのだが、獅子頭をカツカツと歯打ちするので、カスタネットみたいだった。

時間は午後10:30を過ぎた頃。いよいよ今日の最終、羽咋市神子原町へ行く。ここはなかなか強烈な印象の獅子舞。昨年に引き続きの再訪。時間も時間なので、神社へいきなり行って、獅子殺しを待つ。 すると「祭りと大樹」の管理人さんと、お仲間ががおられた。1年ぶりにお目にかかる。しばらく獅子を待つがなかなか現れない。

日付も変わって午前0:30を過ぎた頃、花火が上がり、神子原壮年団が上がってきた。この花火も結構いい!神社の前で上げられるので、ちょうど見上げる感じ。花火は丸いんだ!と実感できる。

神輿も到着、獅子とともに拝殿を3周。そして神官により神霊が降ろされると、いよいよ獅子殺しだ。時刻は午前1:00頃だ。ギャラリーは昨年よりも多い感じ。

ここの獅子殺しは、なかなか迫力がある。 天狗は異様なまでの怪しい動き。この世のものと思えない異形の神といった感じだ。境内は暗く、怖さを感じる。本当にコワイと思った。 そして殺される獅子がまたリアルだ。太刀によって討たれる獅子ののたうち回る?感じが、野獣のようだ。しかももがき苦しむ感じも相当リアルだ。こんなにドキドキする獅子もないのではないか。

約1時間の奏演だったが、あっという間に終わってしまったような感じがした。なかなか見応えのあるものだった。


ここで皆さんとお別れし、国道沿いのちょっとした広場で仮眠。楽しかった祭り三昧の一日を終える。
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富山~能登おまつり探訪②

2008年09月14日 14時13分11秒 | おまつり
車中泊後、朝6:00頃目覚める。秋の氷見は結構涼やかだ。

さて、もう一度早借へ行って、今年の日程を確認したかった。すると早起きのおじいさん発見、今年の獅子舞について聞いてみた。すると、今年はお宮の修理でお祭りに間に合わず、今年に限って10月18日(土)なのだそうだ。結構、昨晩訪ねた獅子舞ファンも多かったのでは?

さて、明け方の氷見の山間部、よーく耳を澄ませると、笛太鼓の音がする。そこを目指すと、昨晩見ていた七分一青年団だ。あれからも延々と舞っていたようだ。公民館前にいたおばさんに聞いてみると、これから獅子殺しだとのこと。これはいいタイミング! 時刻は午前6:40。すっかり明るくなった七分一公民館前には人だかり。クライマックスの獅子殺しが始まる。40分ほどの熱演後、今年の秋祭りが終わりとなり、団長さん等の胴上げが行われていた。明け方の獅子殺しは初めて見た。それにしても長丁場だー!

七分一を後にして石川県に入り、羽咋市へ向かう。ピカイチさんとも合流。
今日はまず宝達志水町の宿(しゅく)へ行く。ここでは子どもの元気でかわいい獅子舞が見られた。2組の獅子だ。また6角形の神輿が出ていた。車で押すような感じだが、どうも青年層の人影がない。青年団がほとんどなく、壮年層以上で神輿を押している。その分、獅子はよかった。笛も太鼓も入って、可愛らしかった。

ここでちょっと温泉。午前10:00過ぎに、近くの宝湯に浸かることに。しかし行ってみると、入館は午前11:00からとのこと。あちゃ~っと引き返し、駐車場でウロウロしていたら、中からおばさんが登場、「お風呂入れますよ~」とのこと。開館時刻前だったが、入れていただく。一番風呂!っという感じでご機嫌だ。結構熱くて、よく温まるお湯だ。

次に旧志賀町へ向かう。途中、千里浜方向へ行くと、またまた獅子の一行発見!兵庫町の獅子舞だ。桃色の着流し姿の女子が笛や鉦を奏している。とてもしっとりとした雰囲気。ちょっと追いかけてみると、公民館?で、神輿と大人の獅子とが押し合いへし合いになった。ヤートコセーヨーイヤナという木遣りとともに、なかなか神輿が入れない感じ。そして一気に突入だ。いろいろな形がある。でもここは楽しかった。

さて、千里浜へ戻る。するとお囃子の音がする。千里浜町の祭りだ。ちょうど通りを山車が進むところだった。我々がカメラを向けると、山車の上の行灯みたいな部分をくるっと回してくれた。サービス精神旺盛だ!やはり祭りムード!

さらに北上すると旧志賀町。梨谷小山あたりで、またまた子どもの獅子を見つけた。素朴な感じ。とてもいい雰囲気だった。

さて夕方にむけて珠洲へと進む。そして能登半島の先端・珠洲市へ向かう。ちょうど先週、早船狂言やキリコで知られる蛸島町のお祭りが終わったばかりだが、今日はまず上戸の曳山へ行く。

神社の前に着くと、3基の曳山がど~んとあった。それぞれつくりもの?がしてあった。毎年作り替えられるもので、歴史上の有名な場面が作られていた。ある地区では真田幸村最期の突入場面があった。信州人としては、能登で真田の場面と出会えてうれしかった!

さて山が動いた。なかなか風情がある。いいまつりの雰囲気だ。途中、子どもがおろされた。なんでも「きゃあらげ」(…あってるのかな?)が披露されるのだとか。「高砂節」と「ふな節」の2曲が子どものソロで歌われた。

さて、時刻も夕刻。もう少し北上して正院へ行く。ここは八幡宮でのキリコ祭りがある。神社に着いたときは、各町内から神社に集まってきて、修祓があった。しかし!思い出した~この雰囲気。太鼓を2人でドカドカ賑やかに打つ雰囲気。キリコ祭りだ~と直感した。

ちょっと、祭りの人に話を聞いてみた。何でも、祭りにたずさわる人数が、あまりないのだとか。自分が話を聞いた人は、滋賀から来たと言っていた。そして「キリコにタイヤが着いてるでしょう~。後から着けたんですよ」と教えてくれた。なかなか担ぐのも大変らしい。

さて暗くなってきた。キリコに灯りがともると、雰囲気も最高!ただ…夜は羽咋の獅子舞を見る予定にしてあったので、後ろ髪引かれる思いで、珠洲を後にする。
コメント (4)
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