線翔庵日記



おまつり、民謡、三絃、名水、温泉、酒、そして音楽のこと…日々感じたことを綴ります。

WaSpace in  上越高田

2009年09月05日 23時40分17秒 | 音楽
今日は新潟県上越市の音楽茶房ラ・ソネという会場で行われた「WaSpace」というコンサートに出かけた。
今回は箏・三味線・尺八による現代邦楽だ。箏:吉澤延隆さん 三味線:野澤徹也さん 尺八:神令さんの3人による演奏。
よく調べずに出かけたのだが、この会場はいわゆる音楽ホールではないのだが、音楽茶房ということで狭い中にも音楽が鳴り響く空間だ。
 

①夕影の詩(三木稔作曲)
 三重奏曲。三木作品ならではの、馴染みやすいメロディ。
 久しぶりの三曲の生演奏。いいな~。

②讃歌(沢井忠夫作曲)
 箏のソロ。これは大好きな1曲。はじめて聴いたのは、沢井一恵さんの演奏。亡くなられた沢井忠夫さん自身の演奏のCDにも入っているのだが、も~何回聴いたことか!後半の部分は泣きそうだった。

③無住心曲(神如道生曲)
 尺八のソロ。本当に間近で聴けた。神さんの息づかいが聞こえてくるのが何とも自然な感じ。そして会場の外から、リーリーと虫の声が聞こえてきて、なおさら自然さが増した。演奏後、神さんご自身も虫の声が聞こえてきて、一体になった感じがしたとおっしゃれていた。

④見えない糸(轟千尋作曲)
 三重奏曲。現代風だ。不思議なサウンドの絡み合いがおもしろい。後半のリズムがなんとも心地よい。三味線の手の速いパッセージがカッコイイのだが、これを弾くのは大変そうだな~という感じ。野澤さんのパシっという撥のアタック音が、なんともいい。

⑤三味線・箏・尺八の為の三重奏曲(水野修孝作曲)
 三重奏曲。解説の通り、バロック風。西洋和声が基調となっている。響きとしては和風に感じさせないとも思った。

⑥去来(杵屋正邦作曲)
 三味線のソロ。これを初めて聴いたのは西潟昭子さんのCD。何しろカッコいい。杵屋作品だけに伝統的な雰囲気がずっと漂うのだが、ラストに向かってハジキで下がってくるところの手の動きが、もの凄い。スカッとした気分にさせてくれる。こんな曲が弾けたらいいな~などと思ってしまう。

⑦さらし幻想曲(中能島欣一作曲)
 三重奏曲。「さらし」を往かした中能島作品。今日は新潟での演奏だが、「越後獅子」を連想する。

今日は6:00開場、6:30開演だったのだが、6:00前に会場に到着したので、早めに受付して、入場。野澤さんが会場におられたので、おしゃべりできた。
最前列の端っこに陣取る。軽井沢・大賀ホールのときも近いなと思ったが、今日は間近。尺八の方とは1mくらいの距離。音の聞こえ方が立体的で、生演奏はやはりいい!
終演後、野澤さんのご挨拶して帰宅。
帰るとき、見たことのある顔を発見。上越の和楽器屋さんだ。かつて邦楽部でお世話になった方だった。もう何年もお目にかかっていないので、忘れておられるかと思ったが、何とか思い出していただいた。なつかしいひとときだ。

11月21日(土)には、再び上越・高田で野澤さんの『現代の三味線コンサート』があるという。これまた行きたい演奏会だ。これはすべて三味線曲だ。三味線好きには最高!


上越を夜8:30頃出た。夜なので、妙高山麓~信濃町付近は下道で行き、中野I.C.から高速に乗る。それでも2時間ほどだった。上越も近くなった~。
コメント
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