線翔庵日記



おまつり、民謡、三絃、名水、温泉、酒、そして音楽のこと…日々感じたことを綴ります。

すばらしいぞえ須原の桜

2013年03月11日 22時12分51秒 | 食べ物
木曽郡大桑村の須原宿は、中山道の宿場の1つだ。豊富な水量の山の清水を引いてきた「水舟」で知られている。

この須原宿に、江戸時代から伝わる「桜の花漬」を製造、販売されている「大和屋」さんがある。

久しぶりに立ち寄って、1つ買ってきた。これをお湯に一房、二房と入れて、お祝いのときにいただく「桜湯」である。八重桜を塩漬けにしたものだ。

そして以前から変わらないこの包装紙に書かれているのは、当地の民謡《須原ばねそ》の歌詞だ。

すばらしいぞえ 須原の桜

つけてにえ湯の 中で咲く


何とも粋な歌詞であろうか。飲んでしまう桜の花を、「にえ湯の中で咲く」と歌っている。そして「須原」と「素晴らしい」とを掛詞にしているのも、ウィットに富んでいる。


帰宅後、早速いただいてみる。

包装紙をとると、八重桜の塩漬けがお目見え。

それを器に入れてみた。

そしてお湯を注ぐ。


開いた!

何とも可憐な桜の花が、我が部屋の素っ気ない器に開花した。しかも、独特ないい香りを放ちながら…。


コメント
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