線翔庵日記



おまつり、民謡、三絃、名水、温泉、酒、そして音楽のこと…日々感じたことを綴ります。

山の神

2008年06月18日 14時40分49秒 | 日々雑感
6月14日(土)の朝、東北地方に激震が走った。「岩手・宮城内陸地震」だ。死者も出た上に、いまだ行方不明の方もおられるという。余震も続く震源地周辺の皆さんの生活はいかばかりであろうか。遠くにあっては、お見舞いの言葉すら見つからない。

さて、ヘリコプター等からの映像を見ると、青々とした森林の山々がパックリとえぐり取られるように、陥没したり、土砂崩れが起こったりしているところが印象的だ。駒の湯温泉旅館は何10mか移動してしまったとそうだ。自然の驚異を感じる。

こんな光景を見ると同時に、岩手県あたりの神楽に出てくる<山の神舞>がどうしても思い浮かんでしまう。

【黒森神楽:山の神舞】
本来、<山の神舞>は、秋から春を守る祭神として農民の生活には欠かせない重要な存在の神である。神楽人は五穀豊穣を自然界と神々に感謝する気持ちをあらわす。観客もそうだ。荒々しい動きの舞は、異形の怪しい感じに映る。

しかし今回のような地震と比べられようはずもないが、地震は本当に怖い。そして何か山の神が暴れたのではないかとさえ思うような激しさ。<山の神舞>を奉仕する人々は、こんな自然の恐怖を<山の神>として崇めたのだろうか?などと思う。あるいはこんな自然環境が<山の神>なのかも知れないとさえ思う。

自然への畏怖、人間の小ささ…神楽への信仰を含めて、その怖さをふっと感じた。
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