人間とコンニャクの関係って不思議だなあ、といつも思う。
コンニャクはもともと食べ物じみたところがない。
どう見ても無機物、色浅黒く肌ぶつぶつ。
ところどころ黒いものが点々、そして意味のない四角。
どう見ても食べモノには見えないものだけどみんなちゃんと食べている。
見た目はむっつりしていて、無愛想で、態度は横柄で、感じ悪いのにみんなちゃんと食べている。
どちらかというと無気味を感じるモノなのに、みんなちゃんと食べている。
おでん屋でもコンビニでもいいけど、おでんを頼むとき「大根とチクワとハンペンとコンニャクとタマゴ」
というふうに、いつの間にかコンニャクが注文の中にまぎれこんでいる。
特にコンニャクを食べたいと思ったわけではない。
それなのに、無意識に口が「コンニャク」と言っている。
つまりコンニャクを頼まないと収まりがつかない。
おでんが成立しない。
「いつの間にか注文の中に入っている」というのがコンニャクのキーワード。
このあたりが「人間とコンニャクの関係」なんですかね。