カルビーのポテトチップス
袋の中から一枚手に取ってよく見てみる。
何と傷を負っている。
一部が破損しているのだ。
普通、破損している商品は売り物にならない。
ビスケットと比べてみよう。
ビスケットは、それぞれの形に合った枠が組まれていて、その中に重ねられて揺れ動かないから壊れない。
ポテトチップスは雑居房であるから揺れ放題、壊れ放題。
壊れても商品としての位置は揺るがず、消費者は「たくさん壊れているものの中から、無傷のものを探して食べるのが楽しい」などと言ってくれる。
デザイン的には一枚一枚が、それぞれの事情に応じて反り返ったり、ねじれたり、よじれたり、折れ曲がったりして、結果的にひとつとして同じデザインのものはない。
袋入りポテトチップスは我が道を行く。
デザインなきデザインを目指して。