はなこのアンテナ@無知の知

たびたび映画、ときどき美術館、たまに旅行の私的記録

人生、どう転ぶかわからない

2005年12月08日 | はなこ的考察―良いこと探し

↑今日の青空

今や国際的に活躍する俳優、渡辺謙と
舞台での活躍が目覚ましい女優、南果歩が結婚した。
素直にふたりの結婚を「おめでとう」と祝福したい、
人生の酸いも甘いも噛み分けた大人のカップルの誕生だ。
渡辺謙は今から10年以上も前に、
主演を務めていた映画「天と地と」のカナダロケ中に体調不良を訴え、
現地の病院で精密検査を受けたところ、
急性骨髄性白血病に冒されていることが判明。
主演作は降板を余儀なくされた。
一度はトップ俳優の地位を得た渡辺が、
その後数年間、闘病生活を強いられたのは有名な話。

その病から見事に復活を果たし、
一昨年米ハリウッド映画「ラスト・サムライ」では、
主役のトム・クルーズを喰う堂々とした演技で、雄々しく気高いサムライを演じ、
その年の米アカデミー賞助演男優賞にノミネートされた。
以後の彼の活躍は、誰もが知るところだ。

彼の闘病生活を支えた糟糠の妻とは、
その後妻の重大な金銭トラブル等もあって関係が冷え込み、
3年の裁判係争を経て、
今年の春、漸く離婚に至った。

一方の南果歩は大学在学中に映画デビューを飾るなど、
女優生活では恵まれたスタートを切った。
ちょうど渡辺謙が闘病生活を送る頃、
彼女は芥川賞作家の辻仁成の「才能に惚れ込み」結婚。
しかし、第一子が生まれてすぐに辻は単身渡米する等、
辻との結婚生活には悩みが多かったようだ。
そして2000年に、辻とは離婚。

その後、元夫の辻仁成は歌手の中山美穂と結婚し、
現在は夫婦でパリに暮らしている。
南とは容姿からしてあまりにもタイプの違う中山美穂との再婚には、
私も正直驚いた。

離婚後間もない頃の南の姿はいかにも寂しげで、儚げで、気の毒なほどだった。
雑誌のインタビューに応えて語る一粒種の息子とのエピソードにも、
読んでいるこちらは胸が締め付けられるようだった。

こんなに情の濃い女性に、不誠実であった辻仁成という男は一体何なのだと。
書いている小説の繊細さから受けるイメージと、実際の彼とはかけ離れた印象だ。

それぞれに悲しく、苦い過去を持つ渡辺謙と南果歩がドラマ共演で出会い、
密かに愛を育んで、結婚に至った。

「SAYURI」(共に出演)のニューヨークでのワールド・プレミアで見せた
二人の寄り添う姿は幸せに満ち溢れていた。


もう何年前になるだろうか?
当時人気絶頂だった宮沢りえと大関貴乃花の婚約解消騒動。
あの時、誰もが宮沢りえは貧乏くじを引いた、と思ったのではないか?
もう彼女は立ち直れないと。

一方の貴乃花は後に、
フジテレビアナウンサーの河野景子と華やかな結婚式を挙げ、
横綱にまで上り詰め、史上最強とまで言われた。

二人は完全に明暗を分けた、かのように見えた。

ところが、その後りえは映画女優として花開く。
香港映画でモスクワ映画祭主演女優賞を受賞したのを皮切りに、
「たそがれ清兵衛」でも、その演技は高く評価され、
今や押しも押されぬ映画スターだ。

一方の貴乃花は横綱を引退後、一連の若貴騒動等、
あまり良い話を聞かない。

人の一生はわからないものだ。
今不遇にあっても、明日、明後日はわからない。
何かがきっかけで、思いがけず人生が開けることもあるのだ。

もちろん、その逆もしかりだが、
自分の運命を呪い恨んで後ろ向きの人生を歩むか、
腐らずに明日を信じて地道に努力を続けるか、
生き方の選択権はあくまでも自分自身にある。

何も誰もが羨むような成功だけが人生の目的でもない。
人知れず自らの人生を輝かせることは、
実は誰にでもできることなのではないか?
要は、いかに自分の生を、自分の納得の行く形で充実させるか、なのだと思う。

"今の自分"としての人生。尻込みせずに思い切って生きよう。

がんばれ>ALL。
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