はなこのアンテナ@無知の知

たびたび映画、ときどき美術館、たまに旅行の私的記録

初めてのLA(2)~香港からLAへ

2009年09月25日 | LA旅行(2009年初秋)
Ocean Ave. Santa Monica
ひょんなことからLAへ

 実は当初計画していたのは香港旅行だった。羽田発ANA便での香港3泊4日のツアーを予約した後に、何気なく大手旅行社のホームページを覗いてみたら、予約した香港ツアーと殆ど変わらない価格の5泊6日のLAツアーの案内が、"NEW"の文字(つまり新着情報ですね)と共に目に飛び込んで来た。

 ほぼ同じ価格でより遠くに行ける。しかもLAには憧れのゲッティ美術館がある!香港とLAを天秤にかけたら、LAに私の気持ちは傾いた。夫に相談し、了解を得て、急遽旅行先は香港からLAへと変わった。私が予約を入れて僅か数日で同じ出発日のツアーはSOLD OUTとなった。

 所謂格安ツアーであり、食事の一切つかないツアーである。利用エアラインは大韓航空。ホテルもLAのダウンタウンにある2~3ツ★クラスのホテル4つの内のひとつで、出発直前までどこに泊まれるかは分からない。当初予約していた香港ツアーはANA主催のツアーなので、乗り慣れた飛行機に、ホテルもそこそこのグレードだった。同じ価格でもグレードが違う。今さらのようにエアラインやホテルのことが心配になって、私はネットでエアラインや宿泊候補ホテルのクチコミ情報を集めるだけ集めた。

 そして、エアラインもホテルも、価格なりのグレードであることを改めて思い知らされた。どちらもクチコミの評判は芳しくない。大韓航空はかつての事故のイメージがいまだ強く、安全性を疑う声があった。ホテルは候補の何れもが立地の治安の悪さ、室内装備の貧弱さを指摘する声が多かった。さらにレンタカーを使う予定のない私達家族には、車社会であるLAでの車なしの観光は不便だと言う声が、不安を助長した。しかし、行くと決めたからには、いかに安全確実に旅行を楽しむかに知恵を絞らねばならない。私はネットを駆使して、どんなにホテルの立地が悪かろうと、車がなくて不便であろうと、楽しむ術はないかと調べに調べた。

 実は我が家にとってエアラインやホテルのグレードは、たいして問題ではないのである。これは、これまで海外十数カ国に20回以上渡航した経験から得た我が家なりの結論とも言える(誰にでも当てはまるというものではないだろう)。息子が幼い頃は夜出歩くことがなかったので、ルームサービスの可能なグレードの高いホテルを利用したりしたが、息子がある程度の年齢になってからは、ホテルは「寝るだけ」と割り切って、価格重視で選ぶことが多くなった。エアラインもANA、JAL、アリタリア、エールフランス、KLMオランダ、タイ、中華、ノースウエスト、トルコ、ヨルダン、英国、大韓、マレーシアといろいろ乗り継いで来ているので、特にどこのエアラインにと言う拘りもない。これまでの経験を踏まえて言えば、大切なのは「旅行前にどれだけの情報を集められるか」なのだと思う。情報の質と量が、旅の安全性と効率性とコストを決めると言っていい。

 そして、今回の至上命題はできるだけコストをかけないこと。夫曰く、既にモノで溢れかえっている我が家にお土産は不要。限られた予算で自分が旅先でやりたいことを実現する為に、何にコストをかけ、何を削るか。その見極めと割り切りが大切と言えるだろうか。

 例えば、今回宿泊するダウンタウン地区からゲッティ美術館(右写真)へは、バスを乗り継いで行けないことはない。しかし、調べた限りでは片道60~90分かかると言う。すると往復では2~3時間が移動に費やされることになる。限られた日程の中で、広大な美術館を堪能する為には、幾らコスト重視と言っても「時間をお金で買う」と言う割り切りは必要である。だから今回、我が家は現地ツアー会社の定額シャトルタクシーを利用することにした(ホテル、美術館の間をダイレクトに移動するので、移動時間は往復1時間強で済んだ)。因みに私は海外でも自動車の運転経験があるが、元々運転が嫌いなので、海外での運転となると見知らぬ土地への緊張もあって疲労が激しい。しかも現在夫が運転免許を持っていないので、レンタカーが幾ら便利と言っても、私は使いたいとは思わない。

 因みにバスで行くなら、我が家の場合、ホテル→最寄りのメトロレール駅→メトロバス2#停車バス亭最寄りのメトロレール駅でメトロバス#2に乗車→Hilgard&Westholmeでメトロラピッドバス#761に乗り換え→ゲッティ・センター前下車となる。メトロ及びバスの料金は自家用車を持てない市民のことを考慮してか1回1.25$と格安。高速を利用するラピッドバスを利用しても、1人往復10$以下で行けた計算だが、できるだけ美術館の滞在時間を長くしたかったので、乗り換えの手間を考えても、バスとシャトル・タクシーの4倍程度の価格差は許容範囲だった。

 また、現地ではゲッティ美術館へ行くオプショナルツアーも各社から出ているのだが、美術館滞在が正味3時間程度(食事時間含む)で、料金がひとり40~55$である。ゲッティ美術館は入場料無料なので、これは往復の送迎代金と見て良いと思うが、それならば定額シャトル・タクシーで往復の送迎(ダウンタウン、ゲッティ間往復で1台<4人まで>120$)を頼み、開館時間(季節によるが10時~17時)に目一杯滞在できる方が、私としては満足度が高い。実際、ゲッティ美術館は終日滞在しても全然飽きないほどの充実したコレクションで、既成のツアーのたった3時間の滞在では、私ならきっと後悔したと思う。尤も一人旅の場合は、選択の余地がないのだろうけれど。

 


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