はなこのアンテナ@無知の知

たびたび映画、ときどき美術館、たまに旅行の私的記録

印象に残った言葉

2013年11月06日 | はなこのMEMO
火曜日午後9時からの『開運 なんでも鑑定団』からの流れで、引き続き10時からの『ガイアの夜明け』と言う経済情報番組を見ている。

昨日も家庭教師のバイトから10時近くに戻り、遅い晩ご飯を口にしている息子と共に、この番組に見入った。今回は、大手メーカーの下請け仕事から脱却し、長年培った技術を生かして果敢に独自の新商品作りに挑む、幾つかの町工場の奮闘ぶりをレポートしていた。

日本の「ものづくり」は、全国に無数にある町工場が支えているんだなと改めて思い知らされる、胸の熱くなるようなレポートだった。

中でもわずか風速1mでも回り続ける画期的な風力発電用のプロペラ型風車を開発したグローバル・エネジー社の鈴木社長の言葉が胸に響いた。

「皆、失敗を嫌がるけれど、失敗は”発見”なんだ。途中で諦めるから失敗なんだ」

11年に渡る開発作業で、ひとつの完成品を見るまでに、実に4000回もの失敗があったと言う。番組では見ていてヒヤヒヤするような過去の失敗時の映像も。それでも挫けることなく、完成まで粘り強く試行錯誤を繰り返した。この不屈の精神こそ、ものづくりの原動力なんだろう。

現在、大学院で医療機器の制御システム開発に取り組んでいる息子にとっても、鈴木社長の言葉は、背中を押す励ましの言葉となったようだ。

私が冗談めかして「早速、明日から研究室の壁に”「失敗」は「発見」なり”と言う標語を貼りだして、実験で失敗する度に、正の字を書き連ねて行ったら?」と提案すると、息子はまんざらでもない表情で、声を上げて笑った。

写真は富山の鋳造メーカー能作が、錫の材質的特性を生かして開発したテーブルウエアKAGO。「変形しやすい」など、一般的に欠点と捕らえられがちの”錫の柔らかさ”を逆手にとった商品だ。もちろん、高度な鋳造技術があったからこそ開発できた商品。

かつて錫を銀食器のように取り扱った歴史もある欧米では、その優れたデザイン性と可変性が人気で、有名レストランでも使用されているらしい。


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