■世に出る人、頭角を現す人物の陰に、賢母あり
作家、林真理子氏の近著『野心のすすめ』を読んで思ったこと。本著は身の程を知り過ぎて、自らの人生を必要以上に抑制し、「低め安定な人生」に満足してしまっている人間に、「もっと貪欲に生きろ!」と促す。より良く生きたいと願い、その為に努力を惜しまない人には、大きな援軍となるであろう本。どちらかと言うと弱気な私自身も、叱咤激励されているような気がした。
林氏が日大進学にあたり、郷里山梨から出る時の母親の餞別の言葉がふるっている。
「お金がないのと忙しさで、あなたには十分な躾ができなかった。何も与えられなかった。ただひとつ教えておくけど、自分は何も持っていないということは知っておきなさい。自分が育った家が普通だと思ったら、世間に出て恥をかく。おまえが育った家は、がさつで、みっともない、特別な家なんだ。マナーも何もなっていないのだから。この先、何かあれば自分の力で勉強してやっていくように。」
現在97歳の母親は、戦前の山梨では珍しく女子大を卒業したインテリで、教師を経て東京の大手出版社に勤めた経験を持つ才女であったようだ。他にも辛辣だが的を射た言葉を、林氏の人生の要所要所で彼女にかけていたらしい。
母親は偉大なり。子どもの人生の成否は、かなりの確率で母親の賢さに係っている。そんな例は身近にも幾つもある。
世の母親よ。しっかり勉強して、常に考えることを怠らず、賢くなろう!
【追記】
本書のamazon読者レビューが見事なまでに賛否両論で、★ひとつから五つに至るまで、中々に熱のこもったレビューで読み応えがある。読み終わって毒にも薬にもならないより、多くの読者に好悪様々な思いや考えを呼び起こしたことにこそ、本書の価値があるのではないかと思った。これこそ、林氏の思う壺なのかもしれない。もしレビューを読むのなら、”本書を読んだ後”に★ひとつのレビューから読むのがオススメ本書が二度楽しめること、請け合いです。確かに、本から著者のメッセージをどう受け止め、自分の中で消化するのかは、読み手次第なんだよなあ…
『野心のすすめ』読者レビュー
■勇猛果敢なリーダーの陰に、女傑の妻あり
ジョシュ・ブローリン主演、ライアン・ゴズリング助演の映画「L.A.ギャングストーリー」を見て来た。WW2直後の米ロサンゼルスは、ミッキー・コーエンと言う残虐な人物に支配され、犯罪はびこる無法地帯と化していた。その悪に敢然と立ち向かった、一癖もふた癖もある骨太なLA市警の刑事たち。その凄まじい抗争劇が史実に基づくと言うのだから恐れ入る。骨のない現代日本人に、果たして同じことが出来るのだろうか。
ジョシュ・ブローリン演じるリーダー格の刑事の妻が、美しく貞淑な見かけによらず、女傑と呼ぶに相応しい肝っ玉の持ち主。そして、賢い。
やっぱり、女性が賢くなきゃね。子どもはちゃんと育たないし、男は存分に仕事が出来ない(←別に専業主婦になることを勧めているわけではありません。専業、有職に関わらず、対等にさまざまな事柄について夫と話し合える、目前にある問題に対して協力し知恵を出し合える関係を築こう、と言うことです)。そして世の中はうまく回らない。
世の女性よ。外見磨きは大概にして、中身をしっかり磨き上げよう。内面から滲み出る魅力に溢れた女性を目指そう!
作家、林真理子氏の近著『野心のすすめ』を読んで思ったこと。本著は身の程を知り過ぎて、自らの人生を必要以上に抑制し、「低め安定な人生」に満足してしまっている人間に、「もっと貪欲に生きろ!」と促す。より良く生きたいと願い、その為に努力を惜しまない人には、大きな援軍となるであろう本。どちらかと言うと弱気な私自身も、叱咤激励されているような気がした。
林氏が日大進学にあたり、郷里山梨から出る時の母親の餞別の言葉がふるっている。
「お金がないのと忙しさで、あなたには十分な躾ができなかった。何も与えられなかった。ただひとつ教えておくけど、自分は何も持っていないということは知っておきなさい。自分が育った家が普通だと思ったら、世間に出て恥をかく。おまえが育った家は、がさつで、みっともない、特別な家なんだ。マナーも何もなっていないのだから。この先、何かあれば自分の力で勉強してやっていくように。」
現在97歳の母親は、戦前の山梨では珍しく女子大を卒業したインテリで、教師を経て東京の大手出版社に勤めた経験を持つ才女であったようだ。他にも辛辣だが的を射た言葉を、林氏の人生の要所要所で彼女にかけていたらしい。
母親は偉大なり。子どもの人生の成否は、かなりの確率で母親の賢さに係っている。そんな例は身近にも幾つもある。
世の母親よ。しっかり勉強して、常に考えることを怠らず、賢くなろう!
【追記】
本書のamazon読者レビューが見事なまでに賛否両論で、★ひとつから五つに至るまで、中々に熱のこもったレビューで読み応えがある。読み終わって毒にも薬にもならないより、多くの読者に好悪様々な思いや考えを呼び起こしたことにこそ、本書の価値があるのではないかと思った。これこそ、林氏の思う壺なのかもしれない。もしレビューを読むのなら、”本書を読んだ後”に★ひとつのレビューから読むのがオススメ本書が二度楽しめること、請け合いです。確かに、本から著者のメッセージをどう受け止め、自分の中で消化するのかは、読み手次第なんだよなあ…
『野心のすすめ』読者レビュー
■勇猛果敢なリーダーの陰に、女傑の妻あり
ジョシュ・ブローリン主演、ライアン・ゴズリング助演の映画「L.A.ギャングストーリー」を見て来た。WW2直後の米ロサンゼルスは、ミッキー・コーエンと言う残虐な人物に支配され、犯罪はびこる無法地帯と化していた。その悪に敢然と立ち向かった、一癖もふた癖もある骨太なLA市警の刑事たち。その凄まじい抗争劇が史実に基づくと言うのだから恐れ入る。骨のない現代日本人に、果たして同じことが出来るのだろうか。
ジョシュ・ブローリン演じるリーダー格の刑事の妻が、美しく貞淑な見かけによらず、女傑と呼ぶに相応しい肝っ玉の持ち主。そして、賢い。
やっぱり、女性が賢くなきゃね。子どもはちゃんと育たないし、男は存分に仕事が出来ない(←別に専業主婦になることを勧めているわけではありません。専業、有職に関わらず、対等にさまざまな事柄について夫と話し合える、目前にある問題に対して協力し知恵を出し合える関係を築こう、と言うことです)。そして世の中はうまく回らない。
世の女性よ。外見磨きは大概にして、中身をしっかり磨き上げよう。内面から滲み出る魅力に溢れた女性を目指そう!