佐倉市議会はしおか協美
市政にキョウミ
 



「千葉の鉄道あれこれ」佐倉市周辺の鉄道史について、

佐倉市の市史編纂委員であり鉄道史学会会員の白土貞夫氏の講演会に参加したことがあります。

四方海に囲まれている千葉県に鉄道は不要であると当時の県知事が推進しなかったことから

千葉県の鉄道建設が大幅に遅れ、明治27年7月20日にやっと市川ー船橋ー千葉ー佐倉が開通。

佐倉の駅が現在の場所に決められた理由としては、佐倉町、現在の新町が高所にあった事が

記されているそうです。

同年12月に江戸川の橋梁が完成し、市川から本所、現在の錦糸町まで開通。

その後、日清戦争で物資を輸送するために単線の汽車がすれ違いをするために四街道駅が出来、

土気ー大網の勾配がきつく登れないので成東経由で貨物列車が走り、

本所一両国橋駅は我が国最初の高架鉄道であったこと、

浅草橋から先は、住宅密集したためなかなか開通出来なかったが、

関東大震災で焼け野原となり、図らずも両国橋以西の総武鉄道が開通できたことなど

様々なことに止むおえない理由が存在したことを歴史から知る楽しみがありました。

京成電気軌道株式会社初代社長で衆議院議員本田貞次郎氏と京成電車の話の中では、

大正15年に開通した津田沼ー成田間の京成線の駅については、用地を寄付した場所に駅を作るとし、

寄付を募ったところ、志津駅の用地を地元地主が寄付し工事も始まりましたが、役場近くに作って欲しいという意見が出て、

村議会を巻き込み警察が出動し大いにもめた後に、昭和3年に志津駅が完成した歴史についても解説がありました。

佐倉市の住宅開発は京成線沿線が先に進んだという背景として、昭和47年に東京駅まで開通した国鉄よりも12年早く、

京成線は昭和35年に都営浅草線と相互乗り入れを開始した事についても触れ、興味深い写真をご紹介頂きながら、

あっという間の2時間の講演でした。

講師の白土先生が調べ尽くした膨大な資料をもとに2時間立ちっぱなしで熱く語って下さったお姿は

80代半ばとは思えない凛々しさがありました。

お世話になりました。


28年2月定例会で鉄道を資源とした産業振興について質問し、

「鉄道につきましては、

やはり鉄道ファンの方々からなぜ佐倉市はもっと鉄道のまちとしてアピールしないのかという声を

いただいておりますことから、今後は鉄道事業者を初めとし、市内には著名な鉄道史研究家の方や

鉄道事業に関係のある著名な方もお住まいでありますことから、そのような方々のご意見なども参考にしながら、

観光事業の立案等につきまして研究してまいりたいと考えております。」と執行部から答弁がありましたので、

今後に期待したいと思います。

平成28年 2月定例会

◆11番(橋岡協美)市長が述べられた観光資源に加えまして、違う観点から質問をさせていただきます。

鉄道のまち佐倉市としての取り組みです。平成28年度予算に鉄道、まち旅の予算がありますが、

佐倉機関区があった歴史、鉄道のまちとしての佐倉を市の観光の強みの一つであるということを

踏まえての取り組みと考えてよろしいでしょうか。ご見解と今後の取り組みを伺います。

○議長 産業振興部長。

◎産業振興部長 お答えいたします。
 今議会におきまして追加補正予算として計上させていただき、平成28年度に繰り越して実施を

予定しています観光イベント事業につきましては、千葉県及び鉄道事業者と連携して鉄道を

活用した周遊観光プロモーションを実施しようとするものでございます。

佐倉市の歴史は、城下町としての歴史が有名なところでございますが、鉄道の歴史という

側面から申しますと今から122年前の明治27年に千葉県で初となる鉄道が市川佐倉間で開通し、

その後SL時代を経て佐倉機関区があった時代は県でも代表的な鉄道の要衝となっていた歴史がございます。

そういった背景からも、市といたしましては観光振興の観点から、鉄道事業者と連携を密に図り、

より多くの事業展開を行ってまいりたいと考えていたところでございます。

今回の事業を契機といたしまして、鉄道事業者とさらに連携を図り、佐倉市の観光資源の一つとして

鉄道のまち佐倉といった面にも焦点を当てて観光振興に努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。

○議長 橋岡議員。

◆11番(橋岡協美) これから取り組んでくださるということですので、頑張っていただきたいのですが、

市民の方からこのようなご意見をいただきました。

昭和60年ごろまで、先ほど部長が述べられたとおり佐倉には機関区がございました。

SL時代には、佐倉の機関車が房総半島の勝浦や鴨川、館山、我孫子を経由して上野へ、

そして東の銚子まで出張していたわけですから、佐倉というところは千葉の鉄道のかなめであったわけです。

佐倉は、鉄道のまちだということを一言も発信していないのは、恐らく多くの方に知られていないからではないか。

昔は大網から土気の急勾配を貨物列車が越えることができず、房総方面からの貨物列車は東金線をめぐって

成東から佐倉を経由して東京方面へ向かっていました。

そのような各種さまざま鉄道に関する歴史がこの佐倉のまちにあり、映画のロケ地にもなっていますし、

松本清張の小説にも出ています。

集客ツールとして利用するべきというご意見をいただきました。

徳川の歴史を訪ねてくるお客様はもう既に来ているということです。

鉄道を訪ねてくるお客様は潜在顧客である。

観光戦略における集客というのは、潜在的な需要をどう掘り起こすかにあると考えます。

そこで、質問をいたします。佐倉市における観光の潜在需要をどのように捉えていますでしょうか。

また、その掘り起こしの取り組みを伺います。

○議長 産業振興部長。

◎産業振興部長 お答えいたします。
 佐倉市における代表的な観光資源といたしましては、歴史、自然、文化、そしてスポーツや花などを

活用したイベントであると認識しているところでございますが、その他の潜在需要といたしましては

アニメ、漫画、そして鉄道が該当するものと考えております。アニメ、漫画につきましては、

佐倉にゆかりのある「ルパン三世」や最近では「弱虫ペダル」が挙げられるところでございます。

特に「弱虫ペダル」につきましては、ファンの方々から佐倉市が聖地としてイベント等の開催を

してほしいと期待されておりますことから、今後関連する観光イベントの実施につきまして

具体的な検討をしてまいりたいと考えております。そして、鉄道につきましては、

やはり鉄道ファンの方々からなぜ佐倉市はもっと鉄道のまちとしてアピールしないのかという声を

いただいておりますことから、今後は鉄道事業者を初めとし、市内には著名な鉄道史研究家の方や

鉄道事業に関係のある著名な方もお住まいでありますことから、そのような方々のご意見なども参考にしながら、

観光事業の立案等につきまして研究してまいりたいと考えております。

以上でございます。

○議長 橋岡議員。

◆11番(橋岡協美) このご意見いただいた方は、いすみ鉄道の社長をやっていらして、

佐倉市民でありますが、潜在顧客を掘り起こしていすみ鉄道を盛り上げた方でありますので、

そのノウハウを学びながら、佐倉も戦略的に取り組んでいただきたいと考えます。

鉄道といえばJR物井駅と佐倉駅間、モノサクと呼ばれているそうですが、

私も先日このモノサクで列車の通過を見守りました。時刻表に載っていない鹿島臨海へ向かう貨物列車を初め、

さまざまな列車を撮影する撮り鉄が集まっていましたので、観光資源として研究をし、生かしていただきたいと思います。

#鉄道




コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )