国立がん研究センターがん予防・検診研究センター「がんを防ぐための新12か条」は、
1、たばこは吸わない、
2、他人のたばこの煙をできるだけ避ける、
3、お酒はほどほどに、
4、バランスのとれた食生活を、
5、塩辛い食品は控え目に
6.野菜や果物は不足にならないように
7.適度に運動
8.適切な体重維持
9.ウイルスや細菌の感染予防と治療
10.定期的ながん検診を
11.身体の異常に気がついたら、すぐに受診を
12.正しいがん情報でがんを知ることから
日本人の平均寿命が男性が80.98歳 女性が87.14歳と過去最高を更新しました。
その様な中、昨年厚生労働省が「受動喫煙が原因で日本で毎年1万5千人が亡くなっている」と発表。
2人に1人ががんになり、3人に1人ががんで死亡する現在
がんを防ぐための新12か条の1と2に挙げられている、
1、たばこは吸わない、
2、他人のたばこの煙をできるだけ避ける、
に対する取り組みは重要視されています。
受動喫煙防止条例の制定、
受動喫煙防止対策助成金のPR
禁煙を呼びかけ、健康さくら21の平成34年の喫煙目標値11.3%達成
子供と妊産婦の喫煙の危険性の啓発
受動喫煙防止の啓発
禁煙のお店への禁煙店ステッカーもしくはプレートの配布
についての取り組みを継続していきます。
「スモークフリーキャラバンin千葉」では、2017年7月27日(木)の船橋市を皮切りに、
1年間をかけて千葉県内の全市町村を周り受動喫煙防止条例の制定を要望していきます。
以下、受動喫煙に対しての質問-平成27年8月定例会
◆11番(橋岡協美) 今注目されているのががん患者の就業の問題です。市長が今述べられましたが、冒頭私が申しましたとおり、34%の方が離職する可能性を秘めているこのがんです。日本人の2人に1人ということは市民の2人に1人の課題ですので、市全体で取り組んでいただきたいと思います。
国立がん研究センターがん予防・検診研究センターがまとめたがんを防ぐための新12か条が、がん研究振興財団から2011年に公開されました。この新12か条は、日本人を対象とした疫学調査や現時点で妥当な研究方法で明らかとされている証拠をもとにまとめられたものです。この12か条は、1、たばこは吸わない、2、他人のたばこの煙をできるだけ避ける、3、お酒はほどほどに、4、バランスのとれた食生活を、5、塩辛い食品は控え目にと続いていきます。1978年度版を見ますと、1、バランスのとれた栄養をとる、2、毎日変化のある食生活を、3、食べ過ぎを避け、脂肪は控え目に、4、お酒はほどほどに、5、たばこは吸わないようにとなっていました。1978年度版と2011年度版を比べますと、禁煙と 受動喫煙をあわせて2項目にわたって最初に置いたこと、先ほど市長が述べられたとおり、早期受診と検診による早期発見を掲げたこと、さらに正しいがん情報でがんを知ることを加えたことにあります。健康さくら21の喫煙の項目において、「吸わない、吸わせない、妊婦と未成年!たばこの健康への害を知り、禁煙に取り組もう!」と目指す姿が書かれています。禁煙と受動喫煙について平成24年11月定例会で既に質問していますので、今回はがんを防ぐ観点から禁煙と受動喫煙について、佐倉市の取り組みについて伺います。
○副議長 健康こども部長。
◎健康こども部長(山辺隆行) お答えいたします。
禁煙に取り組む方への支援としましては、各保健センターで行っている健康相談とあわせまして禁煙の相談を年間23回開催し、禁煙外来の紹介やニコチンパッチ、ニコチンガム等の禁煙補助薬の活用など相談者に応じた指導や助言を行っております。また、スポーツフェスティバルやハッピーカミングフェアなどのイベント等においても、禁煙を促す啓発を行っております。働く人への禁煙支援としては、工業団地連絡協議会において喫煙による健康への悪影響を説明しながら禁煙を啓発し、希望があれば事業所に保健師が出向き、健康講座を行って禁煙啓発を進めております。受動喫煙防止の取り組みとしましては、本庁舎及び市有施設の建物内全面禁煙、小中学校、保育園等におきましては敷地内全面禁煙を実施しております。また、京成佐倉駅等5カ所の駅周辺を喫煙禁止区域としております。このほかに世界禁煙デーに広報や市のホームページ等で受動喫煙の弊害、マナーの徹底等を訴えるとともに、出前健康講座においても受動喫煙防止のための啓発を行っております。
以上でございます。
○副議長 橋岡議員。
◆11番(橋岡協美) 他人のたばこの煙を吸う 受動喫煙は、火のついたたばこの先から出る煙、副流煙プラス喫煙者が吐き出す煙、呼出煙で、主流煙に比べて副流煙にはタールが3.4倍、一酸化炭素が4.7倍、ニコチンが2.8倍含まれています。我が国の喫煙による死者は年間13万人、受動喫煙による死者は年間6,800人と推計されています。喫煙のリスクはまさしくがん、循環器疾患、呼吸器疾患にも及び、最も重要な日本人における死亡のリスクファクターとなっています。佐倉市の喫煙は健康さくら21を見ますと、平成15年度が23.6%、その10年後の平成25年度が16.5%、そして平成34年の目標値が11.3%に定めています。この数値は、がん対策推進基本計画や健康日本21で定めた12%という数値よりも厳しい数値を設定しています。この目標値を達成するために佐倉市の今後の具体的な取り組みを伺います。
○副議長 健康こども部長。
◎健康こども部長(山辺隆行) お答えいたします。
先ほど議員のご質問にもございましたように、平成23年度市民健康意識調査では成人の喫煙率は16.5%で、平成15年度の23.6%に比べ7%減少しており、減少率は30%と大きな改善となってはおります。国の喫煙率21%と比べ、市は低い状況ではございますが、まだまだ目標値の12%には到達していない状況でございます。そこで、今年度は特定健診、がん検診を受診された方で6カ月以内に禁煙を希望している方を対象に禁煙相談や禁煙外来のご案内とともにたばこと健康に関するリーフレットを個別通知いたしまして、禁煙と受動喫煙防止に関する正しい知識の普及を図り、禁煙に努めるよう啓発をしております。
以上でございます。
○副議長 橋岡議員。
◆11番(橋岡協美) 8月20日の日経新聞に掲載されていました記事によりますと、厚生労働省の国民健康・栄養調査で2013年の喫煙率は19.3%、1年前と比べると8.4ポイント減少した。性別で見ると、男性が32.2%、女性は8.2%でした。日本の喫煙率は低下傾向にあるとはいえ、海外と比べると高い。禁煙は早ければ早いほど効果は出る。英国の研究では、25歳から34歳で禁煙をすると喫煙により失う寿命10年分を取り戻せる可能性があるとしています。国内でも、35歳までの禁煙が望ましいとの報告がされています。今月、佐倉市、成田市、印西市において、世界陸上大会の事前合宿が行われました。2020年の東京オリンピック・パラリンピックが開催されるに当たり、事前合宿の誘致を進めるために 受動喫煙防止の取り組みが重要となっています。禁煙のお店への禁煙店ステッカーもしくはプレートの配布について、佐倉市としてどのように取り組んでいきますでしょうか。
○副議長 健康こども部長。
◎健康こども部長(山辺隆行) お答えいたします。
健康増進法では、多数の人が利用する施設の管理者に対して努力義務として受動喫煙防止に必要な措置を講ずるよう規定されておりまして、現時点では禁煙に取り組んでいるお店へのステッカーやプレートの配布を行っておりません。今後受動喫煙防止の観点から、ステッカーやプレート配布の有効性について先進の自治体の取り組みなどを調査研究してまいります。
以上でございます。
○副議長 橋岡議員。
◆11番(橋岡協美) それでは、ステッカー、プレートについて研究、検討してください。
産業振興の立場から伺います。平成27年度6月1日から、今部長の答弁にもありましたが、職場の 受動喫煙防止対策が事業者の努力義務となりました。受動喫煙防止対策助成金は、労働者数か資本金のどちらか一方の条件を満たせば喫煙室の設置などにかかる工費、設備費など2分の1を上限200万円まで助成する制度ですが、現在までに佐倉市内でこの制度を使った実績について伺います。
○副議長 産業振興部長。
◎産業振興部長(荒井孝) お答えいたします。
受動喫煙防止対策助成金につきましては、中小企業事業主が行う一定要件を満たす喫煙室の整備に対する厚生労働省の助成金でございます。市といたしましてもホームページに掲載して事業の啓発を図っておりますが、現在のところ佐倉市内の事業者による当該助成金の活用はないと伺っております。
以上でございます。
○副議長 橋岡議員。
◆11番(橋岡協美) 今までのところ実績はないということで、健康こども部長の答弁にもありましたとおり、平成26年度、27年度工業団地連絡協議会へ佐倉市の保健師が出向き、出前健康教室のPRをしたところ、テーマが禁煙の出前健康教室を工業団地連絡協議会の事業所にて開催したと伺いました。実際今実績がない設備設置についての助成ですが、 受動喫煙防止対策助成金につきましても同様の機会を活用して積極的にPRしていただきたいと考えます。
次に、受動喫煙防止条例の制定についてお考えを伺います。条例制定については、事業者さんの事情がさまざまですので、難しい課題がたくさんあると思います。しかし、条例制定をする先進自治体があることを踏まえ、市民全体でこの受動喫煙と喫煙の害について知っていただくきっかけにしていただき、一番憂慮される子供と妊産婦の喫煙について何とか減らすことを目指したいと考えます。条例制定のお考えを伺います。
○副議長 健康こども部長。
◎健康こども部長(山辺隆行) お答えいたします。
受動喫煙防止条例につきましては、一つの施設内で喫煙者と非喫煙者が同時に活動する場合の分煙の観点等についてさまざまな議論が展開されており、飲食店など中小事業者の経営悪化にもつながりかねないといったご意見もありますことから、今後先進自治体の状況等について調査研究をしてまいります。
以上でございます。
○副議長 橋岡議員。
◆11番(橋岡協美) それでは、喫煙と 受動喫煙の害は、妊婦では低出生体重児の出産の発生率と流産の危険性が上昇、乳幼児では気管支炎や乳幼児突然死症候群との関連があると報告されています。エコチル調査で妊娠がわかったときに喫煙していた女性は全体の18%にも上るということがわかりました。妊娠判明後でも25歳未満では10%の妊産婦が吸い続けているという恐ろしい結果が出ています。佐倉市では、妊娠届を提出するときに喫煙の有無についてアンケート調査を行っていると伺いました。そのアンケート結果をどのように生かしているか、伺います。
○副議長 健康こども部長。
◎健康こども部長(山辺隆行) お答えいたします。
アンケートで本人あるいはご家族が喫煙していると回答があった場合には、リーフレット等を活用いたしましてたばこがもたらす胎児への影響や乳幼児突然死症候群との関係など喫煙による弊害について正しい知識の普及を図り、禁煙の啓発、支援を行っております。
以上でございます。
○副議長 橋岡議員。
◆11番(橋岡協美) このエコチル調査は、環境省が日本中で10万組の子供たちとそのご両親に対して行った大規模な疫学調査、子どもの健康と環境に関する全国調査、エコチル調査で、エコロジーとチルドレンを組み合わせてつくった造語です。赤ちゃんがお母さんのおなかにいるときから13歳になるまで定期的に健康状態を確認し、環境要因が子供たちの成長、発達にどのような影響を与えるかを明らかにしています。昨年、一昨年と妊活、不妊治療について議会で質問し、妊活に関するセミナーも開催され、妊産婦の喫煙による悪影響を啓発していただいているところですが、さらに知っていただく必要を感じています。妊産婦への禁煙と 受動喫煙の害についての今後の取り組みについて伺います。
○副議長 健康こども部長。
◎健康こども部長(山辺隆行) お答えいたします。
妊娠届を受け付けたときの取り組みに加えまして、妊娠中や子育て中のたばこの煙による健康影響に関するポスターの掲示、リーフレットやキーホルダーの配布、さらにはマタニティクラス、パパママクラスのカリキュラムに取り入れるなどいたしまして禁煙を呼びかけ、受動喫煙防止の啓発に取り組んでおります。
以上でございます。
○副議長 橋岡議員。
◆11番(橋岡協美) それでは、子供の喫煙防止について伺います。
全ての小中学校において、敷地内禁煙の措置をとり、 受動喫煙の防止に努めていただいているところですが、児童・生徒への教育面では受動喫煙の害についてたばこの害の学習にあわせて指導していると伺っています。家庭教育学級においても、薬物乱用防止の学習の中で受動喫煙の害について知らせ、家庭の協力と啓発に努めていると伺っていますが、取り組みの進捗状況について伺います。
○副議長 教育長。
◎教育長(茅野達也) お答えいたします。
受動喫煙の害に関する学習につきましては、保護者を対象として行っている家庭教育学級において継続的に実施しております。特に中学校におきましては思春期を迎えておりますので、先ほど議員がおっしゃったとおり、喫煙、飲酒、薬物乱用の害とあわせて指導し、保護者の対応の仕方についても触れております。また、教育ミニ集会や保健だより等を通して喫煙の害について知らせるとともに、家庭で子供たちと話し合いを設けるよう助言をしております。
以上です。
○副議長 橋岡議員。
◆11番(橋岡協美) 薬物、ドラッグ、そういったものに手を染めてしまう子供たちの98%から99%は喫煙、たばこを吸っているという犯罪の入り口になってしまいますので、小学校、中学校での指導をお願いいたします。新聞報道によりますと親の禁煙でぜんそくの子供の入院が2割減という数値が掲載されていましたので、家庭とともに取り組んでいただくことを要望します