佐倉むらさきライオンズクラブの初代会長L吉田とく様が臼井懇話会の会長というご縁で、むらさきライオンズクラブのメンバーで30周年記念祝賀会
に出席しました。臼井文化懇話会は、臼井地区を中心とした印旛沼を取り囲む豊かな自然、歴史的風土の特色を生かして、文化の活性化、育成、
創造を提言し、会員相互の親睦を図ることを目的とした会で、今回の記念事業として臼井城址にある太田道灌の弟、太田図書のお墓に
ステンレス製の手すりを設置されました。
続いて、いすみ鉄道 鳥塚亮社長による記念講演,岡野敦副会長のご挨拶に続き、ソプラノ歌手新保友紀子さんの天使の歌声に魅了されました。
鳥塚社長は講演で全国から引っ張りだこの時の方ですが、ありがたいことに佐倉市在住25年になる方で、岡野敦副会長と佐倉中央ロータリークラブが
ご一緒というご縁があります。
鳥塚社長はいすみ鉄道の夜行列車運転を見届けて、ユーカリが丘のウイッシュトンホテルに駆けつけてくれました。
いすみ鉄道は大原から大多喜までの26.8キロメートルの鉄道だというのに夜行列車を走らせている事自体、まずは驚きです!!
「夜行列車に乗ってみたい。」という方々が「どこへも行かない夜行列車」をめがけてあっと言う間に満席になるそうで、今月末の次回も予約で
満席と聞きました。私も学生時代に急行八甲田で青森まで行き、同じ経験を今しようとは思いませんが、その思い出の片りんを
味わいたいとは思うものですね。
他には、車内でイタリアン料理や伊勢海老、カレー、生ビールを飲める特別列車が走り、新聞テレビでよく報道されていますので、
ご存知の方も多いかと思います。
鳥塚社長は2009年に公募で選ばれ、航空会社の管理職の座を投げ打って第三セクターのローカル線社長となり早や5年。
『ここには何もないがあります』という有名なキャッチコピーや、ムーミンの人気キャラクターをデザインにあしらった「ムーミン列車」、
旧国鉄のディーゼルカーを使用した観光急行列車、訓練費用自己負担の運転士養成制度などのアイデアの根底には、
うまくいってなかった社長就任前と違ったやり方で、お金をかけない事というポリシーがありました。
鉄道で人を呼ぶために、蒸気機関車であれば初期投資は5億円、展望列車であれば3億円。
そこで社長は、昭和40年製のジーゼル列車を走らせることに・・・初期費用約3000万円(車体は軽自動車並み、金沢からの輸送費600万円、車検2000万円)
最初にはじめたムーミン列車で女性ファンを増やし、この昭和のジーゼル列車で男性陣の心をわしづかみしたのでした。
まさにこれが商品の品揃えをしていく社長の姿そのものです。
他には、地元の方が作ったいすみ鉄道応援団の皆様により、単線鉄道ならではの通標(わっか)を復活させ、ムーミン谷を作ったり、
ポップコーンを販売したりと始めのうちは遠巻きで見ていた地元の人たちが一緒にいすみ鉄道を盛り上げていることが素晴らしいです。
「遠きにありて思うのがふるさとでありローカル線」ということから、いすみ鉄道に思いを寄せるファン達に枕木はじめ駅の命名権まで
販売しています。
先日のアグリフォーラムの講演でモクモクファーム木村氏が同じくファンを増やすことに力を入れて、30年で年商52億円、会員4万5千人と
いうのとまさに同じことではないでしょうか?
『ここには何もないがあります』いすみ鉄道は宝の山だと何度もおっしゃていました。まさにその宝に人が集まるゴールドラッシュ→メタルラッシュなのです。
かけがいのない場所がいすみ鉄道になってもらうために、幼稚園生の散歩や小学生の遠足でいすみ鉄道を訪ねてもらい、ローカル線を知っている子どもが
20年後、30年後の日本を創っていけば、鉄道が文明から文化となり、ローカル線がその道しるべになると、講演を結びました。
ふるさとづくりをされている講演内容に会場の皆様方全てが共感されていました。
まちづくりを考える上でもまた勉強になりました。
いすみ鉄道HP
http://www.isumirail.co.jp/