佐倉市議会はしおか協美
市政にキョウミ
 



◆14番(橋岡協美) 
 次の大項目3番、頼れる身寄りのいない高齢者が直面する課題解決について伺います。令和6年4月に公表された国立社会保障・人口問題研究所の推計では、65歳以上の独り暮らしの世帯は2020年の738万人から30年には887万人、そして50年には1,084万人へと増える。今後頼れる人がいない高齢者はさらに増えていくと見られ、厚生労働省は公的支援の仕組みが必要と判断し、頼れる身寄りのいない高齢者が直面する課題を解決しようと政府が新制度の検討を始めました。令和6年度、行政手続の代行など生前のことから葬儀や納骨といった死後の対応まで継続的に支援をする取組を一部の市町村でモデル事業を始め、経費や課題を検証し、全国的な制度化を目指すとされています。
 そこで伺います。佐倉市では、国の動向を踏まえ、様々な施策を検討していくと思われます。私自身も最後まで自分らしく生きることができる佐倉市として様々な取組をし、現在は高齢者福祉課、地域包括支援センター、図書館、健康管理センターでわたしらしく生きるを支える手帳を配布するようになりました。この手帳の目的と使用方法、どのくらい配布したか、改めて伺います。

○議長(敷根文裕) 福祉部長。

◎福祉部長(山本淳子) お答えいたします。
 これまでのご自身の生き方や将来的に医療や介護が必要となった際の希望などを記入するわたしらしく生きるを支える手帳は、ご家族や親しい人と話し合うきっかけをつくっていただくためにも作成し、普及に努めたものでございます。この手帳を作成していただくことで、ご自身が医療や介護が必要になり、自らの意思を示すことが困難となったときに、ご本人に代わって意向を伝えていただくことが可能となります。
 配布数につきましては、ご質問にございましたとおり、市内の公共施設等においてご自由にお持ち帰りいただけることから、正確な数字は把握しておりませんが、直近では年間およそ500部を各所に追加配布しております。
 以上でございます。

○議長(敷根文裕) 橋岡議員。

◆14番(橋岡協美) こういった佐倉市で作成し配布しているわたしらしく生きるを支える手帳だけでなく、いろいろ終活のそれぞれの意思を書いたものがありますけれども、佐倉市発行のこの中にも医療情報のキットと一緒に置いてはどうかということもちゃんと書いてありますので、最終的に自分は例えば延命措置を希望しないというふうに終活ノートに書いていても、そのノートが発見されないので、反映されなかったということもありますので、どうやったらお気持ちを反映できるかというところもフォローしていきたいと私は考えております。
 ご家族や親しい人と話し合うきっかけをつくっていただくために作成しましたと伺っておりますが、頼れる身寄りのいない高齢者はどのようにしたらよいのでしょうか、お伺いいたします。

○議長(敷根文裕) 福祉部長。

◎福祉部長(山本淳子) お答えいたします。
 身寄りのない方も含め、高齢者の生活に関する全般的なご相談は、市内5圏域に設置している地域包括支援センターで伺っており、この手帳に記載するような医療や介護のご希望についてもご相談いただけます。
 また、金銭管理及び判断能力が低下した際の代理人となる成年後見制度などのご相談につきましては、佐倉市成年後見支援センターにて随時伺っております。引き続き相談窓口の周知に努め、一人一人のお気持ちに寄り添った対応ができるよう取り組んでまいります。
 以上でございます。

○議長(敷根文裕) 橋岡議員。

◆14番(橋岡協美) 第5次地域福祉計画の中で、前期計画中に表出した新たな課題として、コロナ禍での影響として、地域活動の自粛や感染拡大の予防で高齢者のひきこもりによる身体、認知の低下、フレイル予防の必要性が挙げられています。頼れる身寄りのない高齢者といっても、身内、友人がいなかったわけでもなく、頼れる身内や友人に先立たれ、頼れる身内がいなくなってしまった高齢者が多くいらっしゃいます。高齢者の外出支援でフレイルの予防、介護保険利用が減ったという実例は他自治体でも多く見られますので、この点は最後の大項目で質問させていただきます。
 では、話合いができなくなった、認知症で頼れる身寄りがない方はどのようにしたらよいでしょうか、お伺いいたします。

○議長(敷根文裕) 福祉部長。

◎福祉部長(山本淳子) お答えいたします。
 認知症を疑われる方も含め、生活にお困り事を抱えていると思われる方の情報は、現在は地域の方から担当の地域包括支援センターや市役所に寄せられることが一般的です。情報を寄せられました際は、市と地域包括支援センターで内容を共有しながら実態を把握し、支援方針の決定を行い、その方に合った支援の提供に努めております。
 また、高齢者ご本人の認知判断能力の低下が心配され、意思決定や金銭管理の支援を受けたほうがよいと思われる方につきましては、必要に応じ、市長が成年後見制度開始審判を家庭裁判所に申し立てることで、ご本人の財産の保全や権利擁護を図っております。
 以上でございます。

○議長(敷根文裕) 橋岡議員。

◆14番(橋岡協美) 今ご答弁にありました高齢者で、佐倉市長より家庭裁判所へ後見等開始の申立てを行った方の理由と件数を伺います。

○議長(敷根文裕) 福祉部長。

◎福祉部長(山本淳子) お答えいたします。
 家庭裁判所に対し、市長が成年後見制度開始の申立てを行う事例といたしましては、高齢者本人が認知症をはじめとした疾患や事故、あるいは障害に起因して認知判断能力が不十分な状態であって、身寄りが全くない方、またはあったとしても何らかの事情で申立てに協力を得られない場合、高齢者虐待の被害者等の理由がございます。
 申立て件数は、年によって増減がございますが、令和3年は16件、令和4年が16件、令和5年が8件ございまして、令和6年は5月末現在で4件でございます。
 以上でございます。

○議長(敷根文裕) 橋岡議員。

◆14番(橋岡協美) 住民登録が佐倉市にある方で成年後見制度の申立てを行い、利用を開始した方は令和4年が47人で、そのうち高齢者が41名、成年後見制度を利用している方は令和4年末で240名で、そのうち高齢者は159名ですから、高齢者支援の中で成年後見制度の役割が年々増加している現状に対して、専門職の数は限られており、市民後見人候補者名簿登録者や法人、受任団体を含めても、その数は十分でないので、市民後見人養成講座については、今後も継続して周知と実施をしていってください。
 次に、死後対応について伺います。日常生活から死後対応まで、試行へという見出しで新聞記事が掲載されました。この記事では、行政手続の代行など、生前のことから葬儀、納骨といった死後の対応まで継続的に支援をする取組を一部の市町村で試行。経費や課題を検証し、全国的な制度化をして、生前から死後まで伴走を目指すものです。どのような内容のモデル事業でしたか、お伺いいたします。

○議長(敷根文裕) 福祉部長。

◎福祉部長(山本淳子) お答えいたします。
 ご質問の事業は、持続可能な権利擁護支援モデル事業のうち、単身高齢者等の生活上の課題に対応するための取組として、昨年度末に厚生労働省より通知されたものでございます。
 具体的には2つの取組でございまして、1つ目は単身高齢者等であることによって直面する生活上の課題に関する包括的な相談支援や支援のコーディネートなどを行う包括的な相談、調整窓口の整備に関する取組。2つ目は、日常生活支援に加え、入院、入所時の手続の支援や遺品の処分、葬儀といった死後の事務支援などを行う総合的な支援パッケージの提供に関する取組でございます。
 国におきましては、身寄りのない高齢者等の生活上の課題に向き合い、安心して年を重ねることができる社会をつくることを目的に、本モデル事業の実施、そして課題の検証等を行うものとされております。
 以上でございます。

○議長(敷根文裕) 橋岡議員。

◆14番(橋岡協美) 佐倉市は、このモデル事業に手を挙げてはいないのですが、実生活を行っている中で身元保証が要求されるケースとしまして、医療施設の入院の際の連帯保証、介護施設等への入所の際の連帯保証、入院、入所、退院、退所の手続代行、死亡または退去時の身柄の引取り、医療に関わる意思決定への支援の関与、緊急連絡先の指定の受託及び緊急時の対応があります。このように多岐にわたるものと考えられます。また、お亡くなりになった後は、死亡届や葬儀、公共料金の解約、家財の処分などの死後の対応が発生します。高齢化が進み、身寄りのない高齢者が増えることを見込んで、こういった身元保証や死後対応への支援は必要になると思います。
 国においてもモデル事業の実施や身元保証、死後対応などを行う事業者向けのガイドラインの検討などが行われていくということは、それだけ課題が大きくなっていると考えます。現に佐倉市内でも身元保証や死後対応のため、事業者に高額を支払ってしまったという例もありますし、このような事業者と契約する際に、遺言書で事業者に財産を渡す遺贈に同意しなければ契約できないというケースも起こっています。このことを付け加えて、次の質問に移ります。



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大項目2では、生活道路と安全対策、街路樹の伐採について質問しました。








◆14番(橋岡協美)
 次の大項目にいきます。生活道路と安全対策、街路樹の伐採について。未来に希望が持てる魅力あるまちづくりを掲げて、西田市長は就任以来取り組み、安全安心なまちづくりの取組として、おじいちゃん、おばあちゃん、子供たちが安心して歩くことができるよう、生活道路の整備や通学路の安全対策など、道路の適正な維持管理に力を注いでいただいております。
 しかしながら、市民意識調査を見ますと、重要度が高いけれども、満足度が一番低いのは道路環境です。通学路の安全対策は教育委員会、学校、警察、道路管理者が連携して3年に1回の頻度で実施する通学路交通安全プログラムなどによる合同点検と、令和3年度に実施した土木部の通学路点検に基づいて整備を行っていると伺っております。前回の通学路合同点検、その詳しい時期と趣旨について伺います。

○議長(敷根文裕) 教育長。

◎教育長(圓城寺一雄) お答えいたします。
 前回の通学路合同点検につきましては、令和3年度に実施しました。通学路における児童生徒の交通安全を一層確実に確保するために、学校、教育委員会、道路管理者及び警察が合同で通学路の点検を行ったものです。前回は、学校から報告された危険箇所78か所を点検し、見守り活動を含め、全ての対応、対策が完了いたしました。
 以上でございます。

○議長(敷根文裕) 橋岡議員。

◆14番(橋岡協美) 78か所完了したということですが、具体的に学校からどのような危険な状況が挙げられ、それに対してどのような対策をされたか伺います。

○議長(敷根文裕) 教育長。

◎教育長(圓城寺一雄) お答えいたします。
 各学校から挙げられた危険な状況の一例といたしましては、抜け道で車のスピードが速いなどといったことがございました。それを受け、見守り活動を継続するとともに、道路維持課や警察などに依頼し、グリーンベルトや車線分離標の新設、砂利部のアスファルトの舗装などの対策を講じております。
 以上でございます。

○議長(敷根文裕) 橋岡議員。

◆14番(橋岡協美) それでは、その次に参ります。
 ユーカリが丘1丁目の街路樹伐採の要望と根上がりの補修について。まずは、お配りしました資料の表をご覧ください。こちらの表は、令和5年度の小竹小学校児童登下校時の事故のうち、スクールガードが遭遇したもの7件です。特徴として、7件のうち5件が1丁目歩道のざらざら箇所で発生している点です。さらには、7件中5件の転倒事故は全て1年生です。その際の出血は歩道にしばらく残っていた状況が次の配付資料でもあります。このざらざらの道路の状況も見ていただきたいと思います。
 これら7件の転倒事故は、あくまでもスクールガードが遭遇したものですので、実際には歩道での転倒事故によるけがの件数は多く、昨年度はごみ出しに出た大人の方が歩道で転倒し、19針縫うけがを負っています。また今年、新年度、4月から本日まで2か月ちょっとの間に、もう6件の転倒事故が起きているということを伺っています。
 これらの転倒事故を受けて、自治会では以下のような経緯で現在に至ります。令和4年6月、ユーカリが丘中央通り街路樹伐採について要望書を提出。令和4年12月3日及び令和5年1月21日に、ユーカリが丘中央通り樹木に関する意見交換会を開催。令和5年4月2日、令和4年度ユーカリが丘1丁目自治会総会にて、会員総数684世帯のうち賛成399、反対5、無効票1で賛成多数で第5号議案 ユーカリが丘1丁目中央通りの樹木伐採について可決されました。これを受けまして、令和5年4月3日、ユーカリが丘1丁目中央通りの樹木は伐採し、歩道を補修してくださいという要望書を佐倉市長宛てに提出。令和5年8月30日に要望書の回答がユーカリが丘1丁目自治会長に届き、内容はご要望区間の街路樹全ての伐採及び伐採後の歩道の補修工事に向け、予算確保に努めてまいりますと記されていました。その後8月議会定例会にて、会派の齋藤寛之議員がユーカリが丘1丁目中央通り伐採と補修について質問し、自治会からの要望書を受け、予算確保に努めているという答弁をいただいています。令和6年度に入って2か月と10日で既に6件の転倒事故が起こったのは先ほど申し上げましたが、ユーカリが丘1丁目自治会として、将来を担う子供たちや高齢者の安全確保は自治会の最優先課題であるとして取り組んでくださっています。
 そこで伺います。佐倉市内で転倒によるけがが発生しているような歩道の状態が悪い場所について、今後どのように対策をしていくか伺います。

○議長(敷根文裕) 土木部長。

◎土木部長(櫻井高明) お答えいたします。
 歩道の状態が悪い場所につきましては、現地を確認し、状況に応じて安全確保のため応急措置を行っているところでございます。その後、必要に応じて補修工事を実施してまいります。
 以上でございます。

○議長(敷根文裕) 橋岡議員。

◆14番(橋岡協美) 補修をしていくということなのですけれども、街路樹維持管理事業の基本方針を令和7年度に策定するとあります。街路樹はグリーンインフラの一つでもありますが、街路樹を伐採するのが目的ではないのです。安全な歩道を確保してくださいという目的の先に街路樹を伐採してくださいということがあるのですけれども、既に安全性が保たれない危機的状況の街路樹及び歩道が散見されている状況です。道路利用者の安全確保を優先し、迅速な現場対応を行いながら、前倒しして基本方針の策定に取り組んでほしいと令和6年度当初予算審議では会派で求めています。ユーカリが丘1丁目自治会エリア内の中央通り全面伐採と補修について、これまで述べたとおり市民の安全を守ることができなくなっています。事業実施を求めますが、ご見解を伺います。

○議長(敷根文裕) 土木部長。

◎土木部長(櫻井高明) お答えいたします。
 ユーカリが丘1丁目自治会エリア内の中央通り全面伐採と補修につきましては、令和5年度に自治会からの要望を受け、令和6年度の予算化を予定しておりましたが、その後近隣地域の皆様から街路樹伐採について様々なご意見をいただいたことから、市といたしましては慎重な対応が必要と考え、街路樹伐採は予算化を見送った経緯がございます。
 一方で、今年度に入り、自治会の方々と話合いを行うことと併せて細かく現場を調査して、児童の転倒事故が相次いでいる歩道につきましては、通学路の安全確保のため、局所的な補修を実施することといたしました。補修する区間は、Ⅰ―39号線、通称中央通りと2―177号線、通称みずき通りの交差点からユーカリ南部調整池に面する間の東側歩道部を対象として、劣化した舗装の補修と根上がりの処理という2種類の方法で、特に損傷の著しい箇所につきまして今年度中に実施してまいります。
 今後につきましては、自治会の要望である全面伐採と補修を進めていくため、順次予算確保に努めてまいります。
 以上でございます。

○議長(敷根文裕) 橋岡議員。

◆14番(橋岡協美) 通学路の安全確保という意味で、補修を先にやっていくというご答弁だったと思います。この歩道の補修について申し上げますが、地球温暖化によるヒートアイランド対策として、東京都では60%の歩道がヒートアイランド対策対応となっています。バギー、乳母車に乗車している赤ちゃんの熱中症予防の観点からも、歩道の補修の際にはヒートアイランド対策で工事をしていただきたいと思います。
 最近の歩道の補修につきましては、浸水性の具材は使っているので、内水害の対策はしっかりと行っていただいているということは伺っています。
 先ほどユーカリが丘の他地域から意見が上がったということがありますが、当該ユーカリが丘1丁目自治会エリア内の中央通り歩道補修について、ユーカリが丘1丁目以外の自治会などから要望はありますでしょうか。ありましたら、その要望の内容について伺います。

○議長(敷根文裕) 土木部長。

◎土木部長(櫻井高明) お答えいたします。
 ユーカリが丘1丁目自治会以外の要望につきましては、学校関係者から令和5年度末に3件の要望書が提出されております。主な内容といたしましては、街路樹の根上がりによる転倒事故をきっかけとする歩道補修要望と舗装表面の劣化による転倒事故をきっかけとする歩道補修要望でございます。
 以上でございます。



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8月議会開会前に先の議会の議事録が公開されましたので、橋岡協美会派代表質問を何回かに分けてブログ更新させて頂きます。

1.市長の政治姿勢について                        
(1)中期基本計画と市長が目指すまちづくり      
(2)大学等との包括連携協定の取り組みについて    
(3)観光Wコア想について             
(4)ふるさと広場とチューリップフェスタ  

◆14番(橋岡協美) 議席14番、自由民主さくら、橋岡協美です。会派を代表して質問をさせていただきます。
 平成13年6月8日の2時間目の授業が終わりに近づいた午前10時過ぎ頃、大阪教育大学附属池田小学校に出刃包丁を持った男が校内に侵入し、校舎1階にある第2学年と第1学年の教室等において、児童や教員23名を殺傷し、8名の児童の命が奪われました。改めて亡くなられた児童の方々に心から衷心の意を表したいと思います。
 現在の校長先生は、事件当時6年生の担任だった先生です。附属池田小学校では、不審者に対応する訓練のほか、事件を教訓に安全科という授業を設け、子供たちの命を守るための教育を続けています。当時の反省点や課題が盛り込まれている危機管理マニュアルに基づき、対策本部、アトム、児童対応、救助、救護の5班に分かれて侵入してきた不審者対応訓練を行い、児童はこの安全科という授業を受けていると報道されていました。追悼式典では、この後児童代表の6年生が「学校生活で学んだ命の尊さや協力することの大切さを生かし、いつか守られる側から守る側になりたい。学校安全の大切さや命、生きることのすばらしさについてこれからも考え続け、発信することを誓います」と誓いの言葉を述べました。市長も我々議員も執行部も、追悼式典で6年生の児童が誓った、まさに守る側におりますので、市民の生命と財産を守るための質問をさせていただきます。
 まず、大項目1つ目、市長の政治姿勢について。市長の就任2期目の2年目となり、まさに市長が目指すまちづくりを形にする年となりました。佐倉市は、2020年度から2031年度の12年間を計画期間とする第5次佐倉市総合計画を策定し、「笑顔輝き 佐倉 咲く みんなで創ろう「健康・安心・未来都市」」を将来都市像に掲げ、総合的かつ計画的にまちづくりを推進し、総合計画中期基本計画策定に当たり、佐倉市の抱える課題、前期計画の検証結果等を十分に踏まえた上で、新たな計画の検討を行い、計画期間がスタートしたと承知しております。
 また、佐倉市は本年3月31日に市制施行70周年を迎え、記念すべき年を市民の皆様とともに祝い、次代へと継承していく契機とするために、70周年関連事業の準備を進めていると伺っています。その取組の一環として、2月8日には佐倉市と市内5校の県立高等学校等による包括連携協定を締結し、これを契機に30年後の市制施行100周年を見据えたまちづくりを若い世代の方々と一緒に進めていくと伺っています。
 そこでお伺いいたします。市長が今期残り3年間でなし得たい施策、市長の目指すまちづくりは何でしょうか。
 以降の質問は自席にて質問をさせていただきます。

○議長(敷根文裕) 市長。
                 〔市長 西田三十五登壇〕

◎市長(西田三十五) 橋岡議員のご質問にお答えいたします。
 私は、令和6年2月定例会の所信表明でも述べさせていただいたとおり、将来を見据えて市民の皆さんとともにまちづくりを進めていくことが極めて重要であると考えております。
 また、市長となった初年度で経験いたしました令和元年の風水害は、常に私の意識するところであり、市民生活の基盤である安全安心なまちづくりへの強い思いを持っております。
 中期基本計画で重点として掲げた2つの施策、地方創生、佐倉市デジタル田園都市構想総合戦略の取組と気候変動の対応を中心とし、成田空港拡張を契機とした地域経済活性化策、また少子高齢化対策や気候変動の影響による災害激甚化への対応などを着実に進め、関係人口の維持増加を図るとともに、企業誘致につなげてまいりたいと考えております。
 また、その推進に当たっては、本年4月に設置した気候変動対策室や企業誘致・公民連携推進室など、1つの所属にとどまらない課題に対応するための組織体制を適宜整えていく考えでございます。これらの取組を通じて、私は市民が安心して将来に夢や希望の持てる持続可能なまちづくりを目指してまいりたいと考えております。
 私からは以上でございます。

○議長(敷根文裕) 橋岡議員。

◆14番(橋岡協美) 1つの所属に関わるのを超えて、ぜひとも横連携を深めて取り組んでいただきたいと思います。
 2028年度末に完成予定の成田空港の拡張機能強化に伴う周辺地域の経済規模拡大を見据え、企業立地を可能とする産業用地の確保を検討していくことが中期基本計画に盛り込まれています。産業用地の確保について、進捗状況を伺います。

○議長(敷根文裕) 企画政策部長。

◎企画政策部長(向後昌弘) お答えをいたします。
 産業用地につきましては、企業誘致・公民連携推進室及び関係所属が連携し、千葉県やその関係機関、また関係情報が集まりやすい企業や団体等を対象に、本市の立地特性や企業誘致助成制度をご案内させていただくなど、積極的な働きかけを行い、その確保に努めてきたところでございます。
 現在埋蔵文化財調査が開始された千葉県土地開発公社が所有する第三工業団地隣接地を含め、市へ手続中のものが3件あると承知をしております。
 以上でございます。

○議長(敷根文裕) 橋岡議員。

◆14番(橋岡協美) 先ほどの高木議員の代表質問の中の答弁にもありましたけれども、令和9年に完成するということですので、着々と進めていただきたいと思います。
 次の質問に移ります。県立高等学校等との包括連携協定で、若い世代の意見を市政に取り入れ、市制施行100周年を見据えたまちづくりを進めていくことはすばらしい取組だと考えます。佐倉市は、これまでに様々な大学をはじめ、機関と包括連携の締結をしてきましたが、現在の取組を伺います。魅力推進の際は、これまでに包括連携協定を結んできたものをさらに磨き上げて推進していただきたいと思いますが、お考えを伺います。

○議長(敷根文裕) 企画政策部長。

◎企画政策部長(向後昌弘) お答えいたします。
 企業や高等教育機関との包括連携協定につきましては、双方が持つ資源を生かし、本市における様々な地域課題の解決を目的としたものであり、本年6月1日現在、19団体と締結をしております。個別具体な取組事例といたしましては、市内郵便局との高齢者等の見守り事業や国立歴史民俗博物館との職員人事交流、市民向けの講座や市主催事業への参画など、それぞれの個性、強みを生かした分野において課題解決にご協力いただいております。
 一方、社会が大きく変容する現在、地域課題も多様化、複雑化しており、連携協定による取組の強化が期待されているものと捉えていることから、これまでの1対1の連携だけではなく、異なる強みを持つ複数の団体が連携した取組の可能性について模索するなど、時流に見合った、より実効性の高い取組方策について検討してまいりたいと考えております。
 以上でございます。

○議長(敷根文裕) 橋岡議員。

◆14番(橋岡協美) 先日、青山学院大学と協定を結んだというニュースが載っておりました。これまでにも各大学とも結んできています。どうしても今現在、県立高等学校との連携がクローズアップされますので、ぜひとも宝物だと思います、今まで結んできたこの連携を深めていただきたいと考えます。
 それでは、印旛沼湖畔の観光Wコア構想について伺います。こちらの現在の進捗状況と完成形を伺いたいと思います。

○議長(敷根文裕) 魅力推進部長。

◎魅力推進部長(鈴木研悟) お答えいたします。
 観光Wコア構想の現在の進捗状況につきましては、ふるさと広場が年間を通して集客、消費の核となるよう拡張整備を進めるとともに、千葉県と連携し、水辺デッキの整備を計画しております。
 また、城下町地区におきましては、市が所有する2棟の古民家の耐震工事に併せ活用方法の検討を進めるとともに、現在城下町地区を京成佐倉駅前ゾーン、新町ゾーン、城址公園ゾーンと3つのエリアに分けまして、それぞれにおける取組方針と目指す姿を定めた佐倉城下町エリアビジョンを作成しているところでございます。これら2つの観光拠点を整備し、その2つの核を多様なルートでつなぐことで滞在時間の延長と消費の拡大を図り、そしてその魅力を積極的に発信することで、気軽に、繰り返し、楽しめるまち「となりの観光地・佐倉」が実現するものと考えております。
 以上でございます。

○議長(敷根文裕) 橋岡議員。

◆14番(橋岡協美) 多様なルートでつなぐということなのですが、チューリップまつりに来た方が必ずしもそちらに回遊しているとは限らないので、そういったところをよく検証した上で進めていただきたいと思います。
 臼井の296号線方面の道路整備は完了したと伺っています。駐車場の整備やふるさと広場が拡張されると渋滞緩和に寄与できるという認識でおりますが、県道と接続しているX型変形交差点については通学路にもなっていますので、今後も注視していただきたいと思います。
 この変形交差点を入った臼井幼稚園の近くにある阿多津の墓があります。阿多津は臼井城主、臼井祐胤の子、竹若丸の乳母でした。臼井義胤は明治時代に活躍した実業家で、教育者でもあり、川崎市柿生に義胤第一尋常小学校を開校し、教育に尽力しました。義胤の乳母、阿多津の墓が臼井にあることから、そのご縁で川崎市柿生からバス1台仕立てて佐倉を訪問してくださいましたが、魅力推進という観点からはなかなか厳しい現実がありました。まず、この阿多津の墓に行くには大型車通行のため警察から通行許可証を取らなければならない。チューリップフェスタの時期でしたが、混雑を避け、チューリップをバスの車窓から眺めることもせず、国立歴史民俗博物館、阿多津の墓、円応寺、臼井城跡を訪問してお帰りになりました。佐倉市の中には魅力となるものがたくさんありますので、その宝物を磨き上げ、魅力推進につなげていただきたいと思います。
 観光Wコア構想実現に向けて、買収予定の土地所有者との交渉は始まっているのでしょうか。どのように進めていくか伺います。

○議長(敷根文裕) 都市部長。

◎都市部長(小菅慶太) お答えいたします。
 佐倉ふるさと広場拡張に伴う用地交渉につきましては、交渉の前提となる買収予定の土地の価格につきまして、土地の形状、面積、接する道路の有無など様々な土地がございますことから、事業全体として一律の価格の設定ではなく、土地ごとに不動産鑑定評価を実施し、土地の正常な取引価格を算定の上、買収価格を決定しております。
 また、交渉の場面におきましては、価格に関することなど様々なご意見がございますが、適正で公平の補償を厳守し、公正で丁寧な交渉を進めてまいります。
 以上でございます。

○議長(敷根文裕) 橋岡議員。

◆14番(橋岡協美) 土地ごとに不動産鑑定を取ってということで、用地交渉を適正に進めていくという予定であると伺い、安心しました。引き続き公正に手続を進めてください。
 佐倉市デジタル田園都市構想総合戦略の中で、佐倉の魅力を発信し、人の流れを定住につなげていくという重点戦略があります。今伺いましたWコア構想の中で、どのように魅力を発信し、人の流れを定住につなげていくか伺います。

○議長(敷根文裕) 魅力推進部長。

◎魅力推進部長(鈴木研悟) お答えいたします。
 佐倉市デジタル田園都市構想総合戦略では、重点戦略の基本的方向の中で、佐倉の魅力に磨きをかけ、発信することにより、まずは知ってもらうこと、そして訪れてもらうこと、その上で住んでもらうまちづくりを推進することとしております。このことから、観光Wコア構想におきましては、観光消費につながる2つの核でございます城下町地区と印旛沼周辺の観光拠点の整備をするとともに、消費を拡大するため、核と核をつなぐインフラの整備など、滞在時間を延ばす取組を推進し、産業の育成による就業場所を創出することで定住人口の維持に結びつけてまいりたいと考えているところでございます。
 以上でございます。

○議長(敷根文裕) 橋岡議員。

◆14番(橋岡協美) 滞在時間を長くしていくということを伺いました。なかなか肌感覚として、新町の商店では、チューリップまつりから必ずしもお買物に回ってきているという感覚はないそうです。チューリップまつりの帰りに寄ると、大体分かるそうなのです。泥がくっついているので、チューリップまつりに行ってきたのだなと分かるそうです。ぜひ回遊性について位置づけをお願いいたします。
 毎年チューリップフェスタには多くの方がお見えになっています。佐倉市観光グランドデザイン、観光Wコア構想の一つの拠点である佐倉ふるさと広場には、チューリップ以外でもヒマワリ、花火大会、コスモスとテーマごとにたくさんの人が来場しています。交通渋滞の原因である駐車場の問題など、課題があるのも現実です。まずは、今年のチューリップフェスタを振り返りながら、ふるさと広場周辺の拡張計画などについてお聞きしてまいります。
 今年のチューリップフェスタの来場者数、駐車台数、掘り取り件数、観光バスはどのくらいであったのか伺います。また、交通渋滞により警察からの指導もあったと聞いていますが、渋滞の原因は何だったのでしょうか。

○議長(敷根文裕) 魅力推進部長。

◎魅力推進部長(鈴木研悟) お答えいたします。
 今年のチューリップフェスタの来場者数につきましては約13万人、イベント期間内の駐車台数は約2万2,000台、掘り取り件数は1万6,117人、観光バスのツアーは234台となっております。
 また、チューリップの開花状況がピークとなった4月13日及び14日に発生いたしました交通渋滞の原因につきましては、天候にも恵まれ、来場者が多かったことに加え、前日の雨により駐車場の駐車可能台数が減少してしまったことに起因するものと考えております。
 以上でございます。

○議長(敷根文裕) 橋岡議員。

◆14番(橋岡協美) 今年のチューリップフェスタは雨天が多く、駐車場を利用する来場者は使用できない場所もあり、かなりご苦労されたようです。混雑の中、車を駐車して仮設トイレに向かうと、悪臭に迎えられたという残念な思いをした方もいらっしゃいます。消臭剤をたくさん入れて対応はしていただいているのですけれども、関係者はおトイレに行く暇もなかったという方も多いのですけれども、関係者が毎日仮設トイレを使うようにすれば、この点にも早く気がつき、改善されると思いますので、ご検討をお願いいたします。期間が長いので、くみ取りを途中で回数を増やすとか、そういったこともできると思います。
 次に、市外からの来場者が多くいらっしゃいましたが、渋滞対策もしっかりと行い、繰り返し佐倉に来ようと思っていただくことが重要かと思いますので、市の見解を伺います。

○議長(敷根文裕) 魅力推進部長。

◎魅力推進部長(鈴木研悟) お答えいたします。
 ふるさと広場にリピーターを多く呼び込むためには、春のチューリップフェスタのほか、夏のヒマワリ、花火大会、秋のコスモスといった四季折々のイベントを絶えずブラッシュアップするとともに、周辺道路や駐車場といったインフラを整備し、快適で魅力的な観光地となることが重要であると考えております。そのため、今後につきましては、観光客の皆様が容易にアクセスでき、快適に長時間お過ごしいただけますよう、ふるさと広場の拡張計画と併せ、道路や駐車場の整備を着実に進めていく必要があると考えております。
 以上でございます。

○議長(敷根文裕) 橋岡議員。

◆14番(橋岡協美) 観光Wコア構想の基本理念は、「歴史の趣き、自然の恵み「となりの観光地・佐倉」~気軽に、繰り返し、楽しめるまち~」です。市外からの来場者は多くいらっしゃいます。その中で繰り返し来場してくださった方々の割合、また何割の方が城下町の地区を訪れたか、これについては把握するのがなかなか難しいと思います。どのように今後この辺りを把握しながら施策に反映していくのかを検討していただきたいと思います。
 チューリップまつりの後、城下町地区を訪れた観光バスは234台のうち、そんなに多くなかったと思います。ただ、個人個人の車は城下町地区に回っていったというお話をいただいていますので、バス、そして個人的な車と様々な形態があろうかと思いますけれども、回遊性をよろしくお願いいたします。
 次に伺います。今年度組織改編され、魅力推進に力を入れていくと伺っていますが、繁閑の差が激しい佐倉ふるさと広場は4月、7月、10月に年間の50%以上が来場している現状を踏まえ、ふるさと広場の魅力発信はどのようにしていくか伺います。

○議長(敷根文裕) 魅力推進部長。

◎魅力推進部長(鈴木研悟) お答えいたします。
 ふるさと広場の来場者につきましては、議員ご指摘のとおり、チューリップ、ヒマワリ、コスモスの花が咲いている4月から10月に集中しているという現状がございます。今後、現在閑散期である花のない時期にも人を呼び込むため、ふるさと広場の拡張による施設の充実はもちろんのこと、水辺を活用したカヌーやEボートといったアクティビティの開発や、自転車愛好者に向けた新たなアプローチなどを検討し、年間を通してふるさと広場を中心とする水辺周辺の魅力を高めるための取組を進めてまいりたいと、そのように考えております。
 以上でございます。

○議長(敷根文裕) 橋岡議員。

◆14番(橋岡協美) 先ほどのご答弁でありましたけれども、魅力推進をして、市内外に発信していくということだったのです。その市内外の「外」に、市外と同時に外国の方も恐らく含まれていると思います。ただ、こちらは形が少々違うと思いますので、外国の方、インバウンドの方については、別にまたしっかりと考えていただきたいと思います。チューリップフェスタに関しましては、大体30%ぐらい外国の方が増えたのではないかというお話も伺っていますので、ぜひともそこはよろしくお願いいたします。
 繁閑の差があるとはいえ、ふるさと広場の魅力の一つは花であり、その中でもチューリップです。チューリップの植付け本数が、今年は佐倉市市制70周年ということで70万本でしたが、今後は魅力発信のためには、本数で競うだけではなく、SNS発信の中心になっているデザイン性、ハート形とか、そういったところでよくSNSでアップしている方が目につきます。デザイン性を高めた植付け面積を広げていくことにも力を入れていってください。
 また、こちらWコア構想ということで、公園整備がされると掘り取りができなくなるのではないかということで、ちょっと危惧している方もいらっしゃいます。体験できる観光施設という人気がありますので、その辺りは現場に携わっている方からよく話を聞いて、今年1万6,000件ですか、掘り取り件数があったという件数ですので、これがゼロになってしまうのはどうかなとちょっと思いますので、その辺検討をお願いいたします。



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先の議会では以下の項目で質問しました。

8月議会開会前に議事録が公開されましたので、橋岡協美会派代表質問を何回かに分けてブログ更新させて頂きます。

1.市長の政治姿勢について                        
 (1)中期基本計画と市長が目指すまちづくり      
 (2)大学等との包括連携協定の取り組みについて    
 (3)観光Wコア想について             
(4)ふるさと広場とチューリップフェスタ       
                                 
2.生活道路の安全対策と街路樹の伐採について     
 (1)通学路の安全点検について            
(2)ユーカリが丘1丁目中央通り街路樹伐採と道路補修ついて                              
 (3)自治会・PTA等の団体の要望について                
                                       
3.頼れる身寄りのない高齢者の課題解決について     
 (1)わたしらしく生きるを支える手帳について               
 (2)地域福祉計画と日常生活から死後対応支援               
(3)認知症の方への対応と身元保証について                
                                          

4.能登半島地震を受けて佐倉市の防災対策について   

 (1)東日本大震災後の佐倉市の防災対策        

 (2)能登半島地震被災地派遣職員報告会        
(3)車いす利用者移送対策、給水車、防犯対策               
(4)地域防災計画と物資集積所、がれき置き場               
                                           
5.車がなくても暮らせるまちづくりについて         
(1)運転免許自主返納者の割引制度について            
(2)佐倉市地域公共交通計画とコミュニティバスの課題に          
         ついて                               

 (3)バス停とデマンドバスについて   



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本日は広報広聴委員会、決算説明会があ

りました。

今年も高校生との意見交換会として開催

するにあたり、テーマの決め方を工夫す

る他、参加する高校生を現在の4校から5

校にすることが決まりました。

決算説明会では、上程前の議案のため説

明だけ受けました。8月議会開会に向けて

本格的な準備が始まりました。

決算について質問、ご意見のある方は橋

岡までお寄せ下さい。


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