8月議会開会前に先の議会の議事録が公開されましたので、橋岡協美会派代表質問を何回かに分けてブログ更新させて頂きます。
1.市長の政治姿勢について
(1)中期基本計画と市長が目指すまちづくり
(2)大学等との包括連携協定の取り組みについて
(3)観光Wコア想について
(4)ふるさと広場とチューリップフェスタ
◆14番(橋岡協美) 議席14番、自由民主さくら、橋岡協美です。会派を代表して質問をさせていただきます。
平成13年6月8日の2時間目の授業が終わりに近づいた午前10時過ぎ頃、大阪教育大学附属池田小学校に出刃包丁を持った男が校内に侵入し、校舎1階にある第2学年と第1学年の教室等において、児童や教員23名を殺傷し、8名の児童の命が奪われました。改めて亡くなられた児童の方々に心から衷心の意を表したいと思います。
現在の校長先生は、事件当時6年生の担任だった先生です。附属池田小学校では、不審者に対応する訓練のほか、事件を教訓に安全科という授業を設け、子供たちの命を守るための教育を続けています。当時の反省点や課題が盛り込まれている危機管理マニュアルに基づき、対策本部、アトム、児童対応、救助、救護の5班に分かれて侵入してきた不審者対応訓練を行い、児童はこの安全科という授業を受けていると報道されていました。追悼式典では、この後児童代表の6年生が「学校生活で学んだ命の尊さや協力することの大切さを生かし、いつか守られる側から守る側になりたい。学校安全の大切さや命、生きることのすばらしさについてこれからも考え続け、発信することを誓います」と誓いの言葉を述べました。市長も我々議員も執行部も、追悼式典で6年生の児童が誓った、まさに守る側におりますので、市民の生命と財産を守るための質問をさせていただきます。
まず、大項目1つ目、市長の政治姿勢について。市長の就任2期目の2年目となり、まさに市長が目指すまちづくりを形にする年となりました。佐倉市は、2020年度から2031年度の12年間を計画期間とする第5次佐倉市総合計画を策定し、「笑顔輝き 佐倉 咲く みんなで創ろう「健康・安心・未来都市」」を将来都市像に掲げ、総合的かつ計画的にまちづくりを推進し、総合計画中期基本計画策定に当たり、佐倉市の抱える課題、前期計画の検証結果等を十分に踏まえた上で、新たな計画の検討を行い、計画期間がスタートしたと承知しております。
また、佐倉市は本年3月31日に市制施行70周年を迎え、記念すべき年を市民の皆様とともに祝い、次代へと継承していく契機とするために、70周年関連事業の準備を進めていると伺っています。その取組の一環として、2月8日には佐倉市と市内5校の県立高等学校等による包括連携協定を締結し、これを契機に30年後の市制施行100周年を見据えたまちづくりを若い世代の方々と一緒に進めていくと伺っています。
そこでお伺いいたします。市長が今期残り3年間でなし得たい施策、市長の目指すまちづくりは何でしょうか。
以降の質問は自席にて質問をさせていただきます。
○議長(敷根文裕) 市長。
〔市長 西田三十五登壇〕
◎市長(西田三十五) 橋岡議員のご質問にお答えいたします。
私は、令和6年2月定例会の所信表明でも述べさせていただいたとおり、将来を見据えて市民の皆さんとともにまちづくりを進めていくことが極めて重要であると考えております。
また、市長となった初年度で経験いたしました令和元年の風水害は、常に私の意識するところであり、市民生活の基盤である安全安心なまちづくりへの強い思いを持っております。
中期基本計画で重点として掲げた2つの施策、地方創生、佐倉市デジタル田園都市構想総合戦略の取組と気候変動の対応を中心とし、成田空港拡張を契機とした地域経済活性化策、また少子高齢化対策や気候変動の影響による災害激甚化への対応などを着実に進め、関係人口の維持増加を図るとともに、企業誘致につなげてまいりたいと考えております。
また、その推進に当たっては、本年4月に設置した気候変動対策室や企業誘致・公民連携推進室など、1つの所属にとどまらない課題に対応するための組織体制を適宜整えていく考えでございます。これらの取組を通じて、私は市民が安心して将来に夢や希望の持てる持続可能なまちづくりを目指してまいりたいと考えております。
私からは以上でございます。
○議長(敷根文裕) 橋岡議員。
◆14番(橋岡協美) 1つの所属に関わるのを超えて、ぜひとも横連携を深めて取り組んでいただきたいと思います。
2028年度末に完成予定の成田空港の拡張機能強化に伴う周辺地域の経済規模拡大を見据え、企業立地を可能とする産業用地の確保を検討していくことが中期基本計画に盛り込まれています。産業用地の確保について、進捗状況を伺います。
○議長(敷根文裕) 企画政策部長。
◎企画政策部長(向後昌弘) お答えをいたします。
産業用地につきましては、企業誘致・公民連携推進室及び関係所属が連携し、千葉県やその関係機関、また関係情報が集まりやすい企業や団体等を対象に、本市の立地特性や企業誘致助成制度をご案内させていただくなど、積極的な働きかけを行い、その確保に努めてきたところでございます。
現在埋蔵文化財調査が開始された千葉県土地開発公社が所有する第三工業団地隣接地を含め、市へ手続中のものが3件あると承知をしております。
以上でございます。
○議長(敷根文裕) 橋岡議員。
◆14番(橋岡協美) 先ほどの高木議員の代表質問の中の答弁にもありましたけれども、令和9年に完成するということですので、着々と進めていただきたいと思います。
次の質問に移ります。県立高等学校等との包括連携協定で、若い世代の意見を市政に取り入れ、市制施行100周年を見据えたまちづくりを進めていくことはすばらしい取組だと考えます。佐倉市は、これまでに様々な大学をはじめ、機関と包括連携の締結をしてきましたが、現在の取組を伺います。魅力推進の際は、これまでに包括連携協定を結んできたものをさらに磨き上げて推進していただきたいと思いますが、お考えを伺います。
○議長(敷根文裕) 企画政策部長。
◎企画政策部長(向後昌弘) お答えいたします。
企業や高等教育機関との包括連携協定につきましては、双方が持つ資源を生かし、本市における様々な地域課題の解決を目的としたものであり、本年6月1日現在、19団体と締結をしております。個別具体な取組事例といたしましては、市内郵便局との高齢者等の見守り事業や国立歴史民俗博物館との職員人事交流、市民向けの講座や市主催事業への参画など、それぞれの個性、強みを生かした分野において課題解決にご協力いただいております。
一方、社会が大きく変容する現在、地域課題も多様化、複雑化しており、連携協定による取組の強化が期待されているものと捉えていることから、これまでの1対1の連携だけではなく、異なる強みを持つ複数の団体が連携した取組の可能性について模索するなど、時流に見合った、より実効性の高い取組方策について検討してまいりたいと考えております。
以上でございます。
○議長(敷根文裕) 橋岡議員。
◆14番(橋岡協美) 先日、青山学院大学と協定を結んだというニュースが載っておりました。これまでにも各大学とも結んできています。どうしても今現在、県立高等学校との連携がクローズアップされますので、ぜひとも宝物だと思います、今まで結んできたこの連携を深めていただきたいと考えます。
それでは、印旛沼湖畔の観光Wコア構想について伺います。こちらの現在の進捗状況と完成形を伺いたいと思います。
○議長(敷根文裕) 魅力推進部長。
◎魅力推進部長(鈴木研悟) お答えいたします。
観光Wコア構想の現在の進捗状況につきましては、ふるさと広場が年間を通して集客、消費の核となるよう拡張整備を進めるとともに、千葉県と連携し、水辺デッキの整備を計画しております。
また、城下町地区におきましては、市が所有する2棟の古民家の耐震工事に併せ活用方法の検討を進めるとともに、現在城下町地区を京成佐倉駅前ゾーン、新町ゾーン、城址公園ゾーンと3つのエリアに分けまして、それぞれにおける取組方針と目指す姿を定めた佐倉城下町エリアビジョンを作成しているところでございます。これら2つの観光拠点を整備し、その2つの核を多様なルートでつなぐことで滞在時間の延長と消費の拡大を図り、そしてその魅力を積極的に発信することで、気軽に、繰り返し、楽しめるまち「となりの観光地・佐倉」が実現するものと考えております。
以上でございます。
○議長(敷根文裕) 橋岡議員。
◆14番(橋岡協美) 多様なルートでつなぐということなのですが、チューリップまつりに来た方が必ずしもそちらに回遊しているとは限らないので、そういったところをよく検証した上で進めていただきたいと思います。
臼井の296号線方面の道路整備は完了したと伺っています。駐車場の整備やふるさと広場が拡張されると渋滞緩和に寄与できるという認識でおりますが、県道と接続しているX型変形交差点については通学路にもなっていますので、今後も注視していただきたいと思います。
この変形交差点を入った臼井幼稚園の近くにある阿多津の墓があります。阿多津は臼井城主、臼井祐胤の子、竹若丸の乳母でした。臼井義胤は明治時代に活躍した実業家で、教育者でもあり、川崎市柿生に義胤第一尋常小学校を開校し、教育に尽力しました。義胤の乳母、阿多津の墓が臼井にあることから、そのご縁で川崎市柿生からバス1台仕立てて佐倉を訪問してくださいましたが、魅力推進という観点からはなかなか厳しい現実がありました。まず、この阿多津の墓に行くには大型車通行のため警察から通行許可証を取らなければならない。チューリップフェスタの時期でしたが、混雑を避け、チューリップをバスの車窓から眺めることもせず、国立歴史民俗博物館、阿多津の墓、円応寺、臼井城跡を訪問してお帰りになりました。佐倉市の中には魅力となるものがたくさんありますので、その宝物を磨き上げ、魅力推進につなげていただきたいと思います。
観光Wコア構想実現に向けて、買収予定の土地所有者との交渉は始まっているのでしょうか。どのように進めていくか伺います。
○議長(敷根文裕) 都市部長。
◎都市部長(小菅慶太) お答えいたします。
佐倉ふるさと広場拡張に伴う用地交渉につきましては、交渉の前提となる買収予定の土地の価格につきまして、土地の形状、面積、接する道路の有無など様々な土地がございますことから、事業全体として一律の価格の設定ではなく、土地ごとに不動産鑑定評価を実施し、土地の正常な取引価格を算定の上、買収価格を決定しております。
また、交渉の場面におきましては、価格に関することなど様々なご意見がございますが、適正で公平の補償を厳守し、公正で丁寧な交渉を進めてまいります。
以上でございます。
○議長(敷根文裕) 橋岡議員。
◆14番(橋岡協美) 土地ごとに不動産鑑定を取ってということで、用地交渉を適正に進めていくという予定であると伺い、安心しました。引き続き公正に手続を進めてください。
佐倉市デジタル田園都市構想総合戦略の中で、佐倉の魅力を発信し、人の流れを定住につなげていくという重点戦略があります。今伺いましたWコア構想の中で、どのように魅力を発信し、人の流れを定住につなげていくか伺います。
○議長(敷根文裕) 魅力推進部長。
◎魅力推進部長(鈴木研悟) お答えいたします。
佐倉市デジタル田園都市構想総合戦略では、重点戦略の基本的方向の中で、佐倉の魅力に磨きをかけ、発信することにより、まずは知ってもらうこと、そして訪れてもらうこと、その上で住んでもらうまちづくりを推進することとしております。このことから、観光Wコア構想におきましては、観光消費につながる2つの核でございます城下町地区と印旛沼周辺の観光拠点の整備をするとともに、消費を拡大するため、核と核をつなぐインフラの整備など、滞在時間を延ばす取組を推進し、産業の育成による就業場所を創出することで定住人口の維持に結びつけてまいりたいと考えているところでございます。
以上でございます。
○議長(敷根文裕) 橋岡議員。
◆14番(橋岡協美) 滞在時間を長くしていくということを伺いました。なかなか肌感覚として、新町の商店では、チューリップまつりから必ずしもお買物に回ってきているという感覚はないそうです。チューリップまつりの帰りに寄ると、大体分かるそうなのです。泥がくっついているので、チューリップまつりに行ってきたのだなと分かるそうです。ぜひ回遊性について位置づけをお願いいたします。
毎年チューリップフェスタには多くの方がお見えになっています。佐倉市観光グランドデザイン、観光Wコア構想の一つの拠点である佐倉ふるさと広場には、チューリップ以外でもヒマワリ、花火大会、コスモスとテーマごとにたくさんの人が来場しています。交通渋滞の原因である駐車場の問題など、課題があるのも現実です。まずは、今年のチューリップフェスタを振り返りながら、ふるさと広場周辺の拡張計画などについてお聞きしてまいります。
今年のチューリップフェスタの来場者数、駐車台数、掘り取り件数、観光バスはどのくらいであったのか伺います。また、交通渋滞により警察からの指導もあったと聞いていますが、渋滞の原因は何だったのでしょうか。
○議長(敷根文裕) 魅力推進部長。
◎魅力推進部長(鈴木研悟) お答えいたします。
今年のチューリップフェスタの来場者数につきましては約13万人、イベント期間内の駐車台数は約2万2,000台、掘り取り件数は1万6,117人、観光バスのツアーは234台となっております。
また、チューリップの開花状況がピークとなった4月13日及び14日に発生いたしました交通渋滞の原因につきましては、天候にも恵まれ、来場者が多かったことに加え、前日の雨により駐車場の駐車可能台数が減少してしまったことに起因するものと考えております。
以上でございます。
○議長(敷根文裕) 橋岡議員。
◆14番(橋岡協美) 今年のチューリップフェスタは雨天が多く、駐車場を利用する来場者は使用できない場所もあり、かなりご苦労されたようです。混雑の中、車を駐車して仮設トイレに向かうと、悪臭に迎えられたという残念な思いをした方もいらっしゃいます。消臭剤をたくさん入れて対応はしていただいているのですけれども、関係者はおトイレに行く暇もなかったという方も多いのですけれども、関係者が毎日仮設トイレを使うようにすれば、この点にも早く気がつき、改善されると思いますので、ご検討をお願いいたします。期間が長いので、くみ取りを途中で回数を増やすとか、そういったこともできると思います。
次に、市外からの来場者が多くいらっしゃいましたが、渋滞対策もしっかりと行い、繰り返し佐倉に来ようと思っていただくことが重要かと思いますので、市の見解を伺います。
○議長(敷根文裕) 魅力推進部長。
◎魅力推進部長(鈴木研悟) お答えいたします。
ふるさと広場にリピーターを多く呼び込むためには、春のチューリップフェスタのほか、夏のヒマワリ、花火大会、秋のコスモスといった四季折々のイベントを絶えずブラッシュアップするとともに、周辺道路や駐車場といったインフラを整備し、快適で魅力的な観光地となることが重要であると考えております。そのため、今後につきましては、観光客の皆様が容易にアクセスでき、快適に長時間お過ごしいただけますよう、ふるさと広場の拡張計画と併せ、道路や駐車場の整備を着実に進めていく必要があると考えております。
以上でございます。
○議長(敷根文裕) 橋岡議員。
◆14番(橋岡協美) 観光Wコア構想の基本理念は、「歴史の趣き、自然の恵み「となりの観光地・佐倉」~気軽に、繰り返し、楽しめるまち~」です。市外からの来場者は多くいらっしゃいます。その中で繰り返し来場してくださった方々の割合、また何割の方が城下町の地区を訪れたか、これについては把握するのがなかなか難しいと思います。どのように今後この辺りを把握しながら施策に反映していくのかを検討していただきたいと思います。
チューリップまつりの後、城下町地区を訪れた観光バスは234台のうち、そんなに多くなかったと思います。ただ、個人個人の車は城下町地区に回っていったというお話をいただいていますので、バス、そして個人的な車と様々な形態があろうかと思いますけれども、回遊性をよろしくお願いいたします。
次に伺います。今年度組織改編され、魅力推進に力を入れていくと伺っていますが、繁閑の差が激しい佐倉ふるさと広場は4月、7月、10月に年間の50%以上が来場している現状を踏まえ、ふるさと広場の魅力発信はどのようにしていくか伺います。
○議長(敷根文裕) 魅力推進部長。
◎魅力推進部長(鈴木研悟) お答えいたします。
ふるさと広場の来場者につきましては、議員ご指摘のとおり、チューリップ、ヒマワリ、コスモスの花が咲いている4月から10月に集中しているという現状がございます。今後、現在閑散期である花のない時期にも人を呼び込むため、ふるさと広場の拡張による施設の充実はもちろんのこと、水辺を活用したカヌーやEボートといったアクティビティの開発や、自転車愛好者に向けた新たなアプローチなどを検討し、年間を通してふるさと広場を中心とする水辺周辺の魅力を高めるための取組を進めてまいりたいと、そのように考えております。
以上でございます。
○議長(敷根文裕) 橋岡議員。
◆14番(橋岡協美) 先ほどのご答弁でありましたけれども、魅力推進をして、市内外に発信していくということだったのです。その市内外の「外」に、市外と同時に外国の方も恐らく含まれていると思います。ただ、こちらは形が少々違うと思いますので、外国の方、インバウンドの方については、別にまたしっかりと考えていただきたいと思います。チューリップフェスタに関しましては、大体30%ぐらい外国の方が増えたのではないかというお話も伺っていますので、ぜひともそこはよろしくお願いいたします。
繁閑の差があるとはいえ、ふるさと広場の魅力の一つは花であり、その中でもチューリップです。チューリップの植付け本数が、今年は佐倉市市制70周年ということで70万本でしたが、今後は魅力発信のためには、本数で競うだけではなく、SNS発信の中心になっているデザイン性、ハート形とか、そういったところでよくSNSでアップしている方が目につきます。デザイン性を高めた植付け面積を広げていくことにも力を入れていってください。
また、こちらWコア構想ということで、公園整備がされると掘り取りができなくなるのではないかということで、ちょっと危惧している方もいらっしゃいます。体験できる観光施設という人気がありますので、その辺りは現場に携わっている方からよく話を聞いて、今年1万6,000件ですか、掘り取り件数があったという件数ですので、これがゼロになってしまうのはどうかなとちょっと思いますので、その辺検討をお願いいたします。