少年カメラ・クラブ

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今考える高性能カーボンアンテナ構想

2022-05-01 22:37:05 | スケッチ

方針

とにかく放射抵抗を大きくしてカーボン抵抗による熱損失の割合を低減する。段間の接続は、静電容量結合にした方が損失が少なくてベター。下手に抵抗接続すると損失が増加する。クリップ接続したところの接触抵抗値はできるだけ小さくなるように工夫する。

2821MHz帯

カーボンロッドの長さが1/2波長+アルファある場合は、そのままクリップ接続で使う。給電点でのインピーダンスが高くなるように調整すれば、クリップ部分に殆ど電流が流れないので損失を小さくできる。1/2波長より少し長くするとさらに放射抵抗が上がるが、クリップ部の電流が大きくなる。エレメントが長くなりすぎると放射パターンが崩れる可能性もある。短いカウンターポイズ。実験で10m竿と7m竿で信号強さが逆転したのは、放射パターンの影響ではないかと思われる。設置位置が高くできるならできるだけ高くする。

14MHz

10mのロッドでも少し長さが足りなくなってくるので、エレメントを少し足して1/2波長程度以上になるように伸ばす。クリップ部分は電流がゼロではないので、できるだけ抵抗が小さくなるように工夫する。短いカウンターポイズ。

7MHz

どうやっても1/2波長までは長くできないが、できるだけ電線をつなげて長さを長くする。クリップ部分の電流値はさらに大きくなるので、抵抗値が小さくなるよう気を付ける。カウンターポイズは、合わせて1/2波長になる程度に伸ばす。カウンターポイズからの電波の輻射もあるので地面に接触させずに浮かす。

外に行けないので妄想が膨らみます。()


放射抵抗の意味

2022-04-30 20:35:55 | スケッチ

放射抵抗の物理的意味

放射抵抗の定義は、

PI^2R

ここでPはアンテナへの投入電力、Iはエレメント上の最大電流である。

濱田 倫一、Mr. Smithとインピーダンスマッチングの話、【第36話】 アンテナと空間のインピーダンス(その4 アンテナの放射抵抗)https://www.fbnews.jp/202110/mrsmith/

短いアンテナでは短い長さで電流を一杯流さないと電力を放射できないし(抵抗小さい)、エレメントが長くなるとその分電流値をそれほど大きくしなくても電力を空間に放射できる(抵抗大きい)ということである。その程度を放射抵抗Rで表している、というのが物理的な意味である。

電力を一定とすると、エレメント長さが長くなればなるほどエレメントに流れる電流は小さくなる。今カーボンエレメントにおけるオーム損を考えてるわけであるから、エレメントに流れる電流を小さくすることは、すなわちエレメントにおけるオーム損を小さくすることにつながる。(損失は電流の2乗に比例するから電流を小さくする効果は大きい。)

エレメントは長ければ長い方がよい?

放射抵抗を大きくして、エレメントに流れる電流が小さくなっても、長いエレメントから電磁波が輻射されて同じ大きさの電力が輻射されるとすれば、輻射効率的には特段問題はないと思われる。とすれば、できるだけエレメントを長くした方がオーム損を少なくするためにはよいようにも思えるが、エレメント長が1/2波長を超えると、逆位相の電流がエレメント上に流れることになり次第に放射パターンが複雑になっていくという別の問題が発生する。垂直アンテナの場合、特に3/4波長を超えると真上に向かう成分が大きくなって電離層伝搬通信をする場合には不利になるという。

 

参考:遠藤敬二監修、ハムのアンテナ技術、日本放送出版協会、昭和451020p.108

 

このように考えるとエレメント長はいたずらに長くするのではなく、1/2波長程度にしておくことが良いのではないかと思われる。