少年カメラ・クラブ

子供心を失わない大人であり続けたいと思います。

観測の様子

2013-08-31 17:00:41 | 太陽観測
どんな感じで太陽の観測をしているかを示す写真。夏の炎天下、この格好で1時間以上外にいると汗まみれになる。顔に日が差さないように黒い板で影を作っている。長い時間片目を閉じるのはつらいので、百均で買ったアイマスクを改造して作ったアイパッチで左目を覆っている。自動的に太陽を追尾するものではないので、少しずつ望遠鏡の向きを変えて行かなければいけない。写っていないけど下にはタブレットがおいてあって、ピッツバーグのFMネットラジオをかけながらのスケッチは最高だ。

今日の太陽:Today's Sun (Hα)

2013-08-31 16:47:13 | 太陽観測
週末になると天気が悪くなってなかなか観測できなかった。久しぶりの太陽スケッチ。1836と番号のついている群のあたりから、24時間ほど前にクラスCフレアがあったらしい。複雑な形にエネルギー放出が見られるが、一時の勢いはなくなった感じ。西のリムに吹きとびそうなプロミネンスが見えた。三角に見えるところは空洞で、めくれ上がっていく感じがわかるかな。

TRI-Xその後

2013-08-25 20:45:34 | 写真
今日、ヨドバシに行ったらTRI-X400のブローニー五本セットが山ほど置いてあった。この間は当分入荷しないと言ってたのにねえ。まあ、老舗に頑張ってもらえればそれでいいけど。

ハムフェア2013

2013-08-25 17:41:43 | アマチュア無線
ビックサイトでやっているハムフェアを見にいった。JARLNEWSの割引券をしっかり切り取って持っていたったので入場料は300円引きの1200円。1500円はちょっと高い気がしていたので、300円引きは大きい。

中は、何となく毎年同じような感じで、それほど印象に残る展示はなし。まあ、たくさん人は来ていたけど、ビックサイトの西2号展示場しか埋まらない程度のマーケットに、多くのメーカーがひしめきあって展示をしていた。すごい表示機を備えた高級機の展示もあったが、なかなかビジネス的には大変なんだろうなあと思った。

クラブの展示は、モノ売りに必死のところもあれば、壁にマジックでクラブ名を書いただけのやる気のない(?)ところもあり、まさにカオスという感じ。このごちゃごちゃ感がアマチュア無線のだいご味と言えばだいご味かもしれないけど、ちょっとあの人種の中に一緒に入っていく勇気はちょっとないなあ。

最後にARRLの方の講演を聞いて帰宅。なんでも来年はARRL創立100年だそうで、いろんなイベントが開催される由。

ちょっと考えていた100Wのリグ購入、狙っていた機器も安く売っていたが、なんとな買う気合が入らず購入には至らず。さて来年までにどうにかなりますか。

参加されたみなさん、ご苦労さまでした。

Hα線による太陽の観測【解説】

2013-08-25 17:33:59 | 太陽観測
Hα線による太陽の観測をしばらく続けているが、その学術的な背景については殆ど調べたことが無かった。せっかくスケッチを続けているので、その辺を少し調べてみた。
どうもこの分野は京都大学がリードしているようで、京大関係のセンセイの本が目につく。

それはともかく、まずはHα線によって見える場所というのは、光球と呼ばれる可視光線で見える層の上にある彩層とよばれる6000℃から10000℃くらいの温度の領域らしい。黒点がある層の上ということ。ちなみにカルシウムから出てくる光を見る望遠鏡もあるが、これは彩層の上の方だけが見えるということらしい。もっと上の温度高いコロナの領域になるとX線で見ないといけない。見る波長で太陽のいろんな層がバラバラに見えると言うのが、太陽の理解を難しくしているのかもしれない。

スケッチで、まゆ毛のような黒いひも状の構造が時々現れるが、これはダークフィラメントと呼ばれている。実はこれは太陽の縁で見られる派手なプロミネンスを上から見たものなのだという。このダークフィラメントとは一体何かということになると、二つの方向の磁場がぶつかった場所にできる、ちょっと温度の低い雲のようなものらしい。逆にいうと、ダークフィラメントの両側では磁界の向きが逆になっており、片方がN極なら、反対側はS極になっている。このダークフィラメントがぶっ飛ぶとフレアとい呼ばれる激しいエネルギーの放出が起こることがある。

Hα線で見たダークフィラメント以外に明るい場所(スケッチではオレンジ色の色鉛筆で描いている。)があるが、ここはエネルギーが太陽表面から放出されている場所とのこと。でもほぼ単色光で見えている太陽表面にこういう濃淡が見えるのって、いったいどういう風に考えればいいんだろう?強度のちがいということかな。

Hα線でははっきり分からにことも多いが、可視光でみると黒点が見える。この黒点は基本的には2個がセットになっており、北半球の黒点ペアは右下がりで、南半球は右上がりになる。さらにN極とS極も向きも北半球と南半球では異なる。この磁極の順番は11年ごとに入れ替わり、今は北半球の磁極ペアの右側がN極になっている。2個のセットの黒点群をβ型と呼び、後ろ側の黒点が消えて単独になったものをα型とよぶ。もっと複雑な形になったものをδ型とよび、これができるとフレアが発生する確率が高まる。ちなみに太陽表面の磁極の種類は、そこからくる光を調べると分かるらしい。

まあ、分かったのはこのくらい。いろいろな現象を説明する理論があるようだけど、なんか分かったような分からない話ばかり。スケッチするには、このくらい分かっていれば十分でしょう。今週末は雨で観測はなし。

事実の持つ幅について

2013-08-15 22:06:06 | その他
ビジネスをする場合でも政治をする場合でも、我々はそれまでに起こった事実を認識した上で次の一手を打つ。目の前の仕事の判断だけでなく、長期的な予想に基づいてビジョンを策定し、年度展開に落とし込んで実行する。もちろん、すべてが予想通りにいかないから、時には計画を修正することもあるだろう。

ところが、長期的なシナリオとかビジョンというのは、ほとんど当たらない、と言ったら言い過ぎだろうか。世の中には評論家という人種もたくさんいるのだが、これから何が起こるかということについてのそういう人たちの正解率は非常に低いのだという。大ヒットの製品が出たとき、過去に起こった成功の理由についての分析は、実にまともなことを言っているのに、残念ながら未来に何がヒットするかということになると、さっぱり当たらなくなるらしい。なぜか。

もちろん、未来を予想することは大変なことには違いがない。だが、これまでに起こったことをきちんと分析すれば、それなりに未来が見えてもいいのではないかとも思える。しかし、これまでに起こった「事実」そのものに未来の予測を難しくしている原因があるのだという本を見つけた。

例えば8月15日は終戦の日であるが、昭和20年8月15日に生きていた人にとって終戦の日ということの意味は、その日においては十分に理解されていたと言えないというのである。終戦の後の日本の高度経済成長を、もし予測するならば、昭和20年8月15日を挟んだ、未来を含む長い年月のいろんなことを織り込んだ上で「終戦の日」を理解しないことには、その後の展開を正確に予想することはできない。でも、それでは未来を知っていないと未来を予想できないという、自己矛盾した話になってしまう。ここに未来予測の難しさの本質があるというのである。

ある事実が、あるタイミングで起こったということについて、日付と事柄を結びつけるだけであれば、別に未来のことがわからなくてもその事実を表面的に理解することはできる。しかし、未来を予想しようとして、注目する事柄の意味を追求すればするほど、その事実は時間方向にぼやけてしまうのである。

この話、現代物理学の理論によく似ていると思った。観測者が、電子がある瞬間にどこにあるかを突止めようとすればするほど、その存在はあいまいになってしまうという、あの話だ。どれだけ小さかろうが、ただの小さな粒である電子がどこにあるかがわからなくなるなんて、どうしても理解できなかったのだけれど、上の話を聞くと、なんか少し理解できてきたような気がしてきた。

時々政治家が、政策の是非を問われたとき、「それは歴史が証明してくれる。」などと格好いいことを言っているのを耳にしたことがあるだろう。政策に限らず物事の意味というのは、後から歴史に照らしてみて初めてはっきりするのかもしれない。

参考文献:ダンカン・ワッツ:偶然の科学、早川書房

今日の月:Today's Moon

2013-08-15 21:52:42 | 天体観測
夕方になって雲が広がってきたので無理かなあと思いつつ家に帰ったら、幸運にも晴れ間が広がって今日もスケッチ。イギリスの北極探検家の名前がついたクレーター。周りに溶岩に埋まりそうな残骸クレーターがいくつもある。図にとランスキーと描いたが、どうもこれは右の方の小さい丸いクレーターのことのようで矢印は間違い。