少年カメラ・クラブ

子供心を失わない大人であり続けたいと思います。

CQ WW DX COTEST終了

2014-11-30 19:57:35 | アマチュア無線
コンテストは明日の朝まで続くけど、JG1GPYのコンテストは終了。
結局60局、24エンティティ-、17ゾーンと交信した。7MHzで2局だけ交信したけど、あとは全部28MHz。黒点数も上昇していたせいか、28MHzはずっと海外の信号が聞こえていた。2日間の様子は大体こんな感じ。

朝:アメリカ大陸からの信号がよく聞こえる。8時台はジョージア州などの遠いところとも交信ができたが、時間が経つと西海岸へと移っていった。11時台になるとだんだんアメリカは聞こえなくなって、近場の中国やオセアニアと交信。

昼:あんまり聞こえなくなったかなと思っているとだんだんロシアの信号が強くなってくる。2時を過ぎるとゾーン18からゾーン16へと交信できる場所が移っていった。だんだんヨーロッパが近くなる。

夕方:4時ぐらいになるとゾーン15の局がたくさん聞こえるようになる。ただ、5Wダイポールでは信号はなかなか飛ばない。コールサインを何度も打ってやっとチェコとスロベニアの局と交信。なかなか交信できないので効率が悪い。そのうちイタリアやフランスの局も聞こえるも交信はできず。

大体こんな感じかな。電離層の状態を追っかけながら一日で世界一周旅行というところ。



iPS細胞とガン細胞

2014-11-30 15:29:47 | その他
新幹線に乗って出張する機会があったので、駅で適当に文庫本を買って読むことにした。動的平衡で有名な福岡伸一先生の「せいめいのはなし」という本をキヨスクで買った。以前にハードカバーとして出版されていた本が文庫化されたものだという。内容は4名の著名人とのインタビュー。もちろん、福岡先生は生物が専門なので、話題はやはり、そういう方向になる。その中で、受精卵が細胞分裂していく過程の話が語られていた。

なんでも細胞というのは、最初から何々細胞という風に決められているのではなくて、分裂する過程でなんとなく周りの細胞とのコミュニケーションの中で、

「俺は心臓になるから君は肝臓になれば?」

みたいな感じでだんだん分化していくのだという。本の中では、これを空気を読むと説明されていたが、なかなかわかりやすい表現だと思った。普通の細胞に対してガン細胞というのは、普通の細胞が行う周りとのコミュニケーションができなくなって勝手に細胞分裂を繰り返してしまう。これまで長い時間をかけて何とかこのガン細胞に正気を取り戻させようといろいろな研究が行われているが、今のところ成功していないらしい。本の中でも書いてあったが、社会でいろんな事件が起こる状況がガン細胞の増殖と似ているような気がしないでもない。

また最近注目を集めているiPS細胞やES細胞について、福岡先生は慎重な立場をとっている。つまり、細胞の働きというのは周りの細胞とのコミュニケーションによって役割が決まっていくのに、シャーレの中で希望する役目を果たす細胞を万能細胞から人工的に作るという考え方は、どうもしっくりこないという。言ってみればこういう万能細胞は、周りとコミュニケーションをしなくなったガン細胞と同じではないかという主張だ。詳しいことはわからないが、ノーベル賞などですごく期待されている技術だけにちょっと意外な感じがした。

細胞に限らず、人や物の絶対的な価値や働きというのは、案外それ自体でははっきりしないことが多い気はする。多くの人の意見や時代の流れの中で相対的に見て初めてその意味というのが浮き上がってくることは多い。周りをじっくり見つめてみること、それは自らを見つめることに他ならないのである。

参考文献 福岡伸一 せいめいのはなし、新潮文庫 2014

CQ WW DX CONTEST

2014-11-29 17:47:58 | アマチュア無線
今日は世界的なコンテストが開催されている。28MHzを覗いて見ると結構開けている感じで、10時ごろから参戦した。午前中はアメリカの局が結構聞こえているが、午後になるとだんだんヨーロッパが聞こえてくるようになった。南米もちらほら。28MHzというのは電離層の影響を強く受けるので、目まぐるしく聞こえるエリアが変わっていくがとても面白い。日没とほぼ同時にほとんど聞こえなくなった。アメリカやオセアニア、アジアの局は何とかとってもらえるが、ヨーロッパはよく聞こえる局でも全くとってもらえない。イタリアと交信できるのはいつのことやら。今日は29局と交信して終了。

不正と創造性について

2014-11-26 21:30:06 | その他
先日NHKの番組で、海外の大学の研究論文の内容として紹介していた話が面白かったのでそのことをちょっと考えてみた。その論文によると、人は不正を働いたときに創造性が高まるらしい。例えば受けたテストのうその結果を報告するように誘導した後に、創造性を計測してみるとその数値が一時的に高まるというのだ。まあ、どんなテストで人の創造性が計測できるか、よくわからないところもあるが、ちょっと面白い結果だと思った。

つまり、創造性というのは、これまでの既存の理解を超えた時に生まれるわけだから、社会の規範を越える(つまり不正を働く)ことが創造性につながるという理屈だ。でも、だからと言って、創造的な仕事をする人が皆反社会的なことをするのかというと、そんなことはもちろんない。芸術家だって、ちゃんと社会的な生活を営んでいる人もたくさんいる。

ただ、全てが整然としたルールに縛られた組織において、高い創造性が生まれるかということになると、なかなか厳しいかもしれないとは思う。マニュアルにがんじがらめになり、トップの考えが金科玉条になっているような状況の下で、社員が創造的な仕事をするのはかなり難しいのではないだろうか。

以前研究所に勤務しているときに、10%くらいはアンダーザテーブル(未承認)の研究を認めるという暗黙の(?)ルールがあった。まあ、そういうルールがある訳だから、そういうアングラ研究テーマも”不正”ではないのだけれど、上司に認められていないテーマにこっそり取り組むことが、時には面白いテーマに化けることがあるのも否めない事実である。

仕事の全てがきちんと秩序だって、上司もちゃんと認めている状況。きちんと計画を立てて、プランドウシーを回して仕事を改善していく状況。誰にも文句を言われないんだから、すごく精神には良い状況に違いない。でも、そういうところからは何も生まれない気がする。残念だけど、創造性とはそういうものなんだと思う。創造性というのは、本来そういう危うい存在なのだ。