少年カメラ・クラブ

子供心を失わない大人であり続けたいと思います。

デクノボーを考える。

2006-04-29 22:51:34 | 哲学
有名な宮沢賢治の雨ニモマケズの最後に次のようなくだりがある。

ミンナニ デクノボートヨバレ/ホメラレモセズ/クニモサレズ/サウイフ モノニ/ワタシハ ナリタイ

賢治はデクノボーと呼ばれたいと書いている。全く不思議なフレーズではあるまいか。なぜ賢治はデクノボーになりたいのだろう。

あの人はできる、とか、あの人のやることに間違いはない、と言う風に言われる人が何かをするのは簡単である。だって、人はその人を信用するから。

でも、デクノボーが何を行ってもダメだろう。誰もその人の言うことなんか信用しない。だから、デクノボーが何かをやり遂げることって、すごくカッコいいと思うのだ。

上手く行っても上手く行っても、それに満足することなく、解決しない問題の前で身悶えし続ける。どっちへ行くのか、いつも優柔不断なことこの上ない。それでいい。僕もそんなデクノボーでありたいと思う。

そのデクノボーは、お芝居である。究極のお芝居。それを成し遂げることが出来る人はめったにいない。猛烈な力を内在している人だけが、それをなしうるのだ。賢治の本心は、きっとそんなところにあったのではないかと思うのだが。

ゴールデンウイーク

2006-04-29 00:07:16 | その他
さて、明日からお休み。(厳密にはもう今日か)

写真の実験もしたいし、花の写真も取りたいし、彗星のスケッチもしたいし、球状星団も見たい。

やることがありすぎだけど、なにからやろうかなあ。

最初は子供とキャッチボールからかな。

光軸調整と鏡のひずみ

2006-04-26 23:01:00 | 天体観測
ニュートン反射望遠鏡に限らず、望遠鏡は光軸をきちんと合わせておくことがとても大切だ。そのためにはレンズや鏡をきちんと止めておかなければならない。
光軸がでていないと、星は点にならなくなる。

しかし、一方で強くレンズを止めると、そのことによってレンズにひずみが出てしまう。この二つのことは相反する。どちらかを突き詰めると反対がおかしくなってしまうのだ。レンズをガタガタするくらいにゆるく止めれば、ひずみはなくなる。しかし、それでは光軸はずれたままになってしまう。

どうすれば良いのか。それは一生懸命調節して両方が上手く両立するように調整を繰り返すしかない。永遠にちゃんと調整された望遠鏡など存在しない。その日の温度やいろんな条件が、そのバランスを危うくする。だからいつも一生懸命調整をしなければいけないのだ。

ここにも矛盾が存在する。その矛盾を自らの中に取り込んで消化していくとき、はるか宇宙のかなたの星たちは、僕に美しいその姿を見せてくれるようになる。それでいいんだよって微笑んでくれているように僕には思える。

造花について

2006-04-25 22:41:33 | 哲学
花はなぜ美しいのか。

それは、花が枯れてしまうからなのかもしれない。そのはかなさが、花を一層美しいものにすることは間違いないだろう。

とすれば造花は美しくないのか。造花はホコリが溜まるほどそこにおいておいても、決して枯れることはない。はかなさとは全く別物だ。

でも、それでも造花には造花なりの美しさがあるに違いない、と思う。

週末に買ってきたトルコ桔梗とスプレーカーネーション、この生花に造花のカスミソウを合わせてみた。悪くないよ。これ、生花と造花のコラボレーション。そんなことがあったって良いじゃないか。なんだか造花がうれしそうだね。

春霞

2006-04-25 22:35:56 | 写真
今日は午後になって天気が回復し、自宅に帰るころにはすっかり晴れ渡っていた。早速望遠鏡を出して観測。

しかし、今日は透明度が良くない。だんだん夜がふけるにつれ良くなってはきたが、やっぱりダメ。

残念ながら73P彗星は発見できず。気を取り直して狙ったM104(ソンブレロ星雲)は、25cmでも何とか場所が分かる程度。なんだかフラストレーションがたまった観望でした。

空の透明度というのは、思った以上に重要だ。

我慢について

2006-04-24 22:39:41 | 哲学
我慢をすることの意味ってなんだろう。

僕は我慢をすることこそゴールへの道だと思っている。

そんなこと、当たり前と思うかもしれない。

でも、とにかく自分の思いに反して起こる周りのことを、怒りではなく我慢によって受け入れることによって、物事は自分の思ったように動くようになると思う。

我慢すること、それは美徳でもなんでもない。自分のやりたいことを現実のものにするための最も効果的な手段なのである。

我慢すること、それは最も利己的な行いなのである。

周りにいる我慢する人に注意しよう。そいつは、着々と自分の思いのままに周りを動かそうとしているんだから。

最近自分も結構利己的なやつになりつつある気がする。何が起こっても我慢する。それがゴールへの最短距離だと気づいちゃったから。

現像条件

2006-04-23 20:00:08 | 写真
BEESA R3A, NOKTON 40mm F1.4, Fuji Neopan 400 Presto,EI=200

最近試しているシュテークラー氏2液現像の条件だしを行った。35mmをEI=200で撮影。ゾーン0からゾーン10まで露出を変えて撮影、A=3分30秒、B=4分で現像した。

印画紙はGEKKOの多諧調RCペーパー。露光時間はF8,7秒とした。ネガを見た感じでは、濃い部分がべたっとした感じで、ハイライトが飛んでしまったのではないかと思ったが、印画紙に焼いてみると案外ハイライトは出ていた。逆にダークの部分がつぶれた感じでゾーン1はあまり良くわからない。ダイナミックレンジは9段というところか。

もう少しフィルム感度を下げるという手もあるが、ここはB液の現像時間を少しだけ延ばしてみようと思う。これによってダーク部のスカスカのネガがちょっと濃くなってくれればめでたいのだが。

微妙にもう一押しというところはあるものの、プリントの出来は結構安定していて満足の行く結果が出ている。ハッセルで撮った写真は、撮影の時にちょっと露出をかけすぎて、濃いネガになっているように思う。もう一段下げて露出すればたぶんいいところにいくと思うのだが。

写真は、あまりのフィルムでとった近所の梨畑。複雑な造形が、ちょっと面白いと思った。

M3

2006-04-22 18:16:30 | 天体観測
彗星を見た後、M3を25cm反射で見た。10mmのオリンパスXWで見る球状星団は、ブツブツとした感じがなんとも新鮮に見えた。光害のせいか、まだ真っ直ぐ普通に見ると星雲状にしか見えないが、少しそらし目を使うとポツポツと微光星が見えてくる。既に100倍を超えた倍率で見ているので、視野の中にM3は圧倒的な大きさで広がっている。

図に乗ってタカハシのLE2.8mmをつけて強拡大してみたが、さすがにこれでは絵にならなかった。何となく星がばらばらになった感じはあるのだが、ボーっとしたままでダメ。おまけにどんどん視界から動いてしまうので、チープなドブソニアンではなかなかついていけない。

最後に東の空に燦然と輝く木星に望遠鏡を向けてみた。まだ木星の表面はユラユラしてあまり細かいところは見えない。シーイングは透明度は高いものの今ひとつなのだろう。

シュワスマン・ワハマン彗星発見

2006-04-22 07:35:18 | 天体観測
GINJI-250D XW-10

黄砂の影響か、なんだかくすんだような空が続いていたが、昨日はすっきりと晴れて気持ちの良い夜空が広がっていた。富山への日帰り出張でちょと疲れてはいたが、そのすばらしい夜空に誘われて望遠鏡を外に引っ張り出した。

最初は85mm屈折で彗星を探した。地球に近づきどんどんスピードを増して夜空を駆け抜ける彗星は、今ちょうどかんむり座のα(GEMMA)のそばにいるらしい。とても分かりやすい位置にいる。が、やっぱり85mmでは見えない。それではと25cm反射を引っ張り出してくると、あっ、あった。尾は殆ど見えないもののボオッとした光の塊がはっきりと見えた。

場所を確認して、もう一回85mm屈折で同じ場所を良く見ると、ああ、これね、という感じでちゃんと見えていた。でも淡い。

これからどのくらいまで増光するか楽しみだ。できるだけ多く観察してその変化を楽しみたいと思う。

シュワスマン・ワハマン彗星

2006-04-20 23:07:00 | 天体観測
ベランダに85mm屈折望遠鏡を出してシュワスマン・ワハマン彗星を探した。月もなく、彗星探しには絶好のコンデションのはずだ。が、猛烈な水銀灯の明かりの元で85mmはその彗星を発見できなかった。今日はもうかんむり座のそばに来ているはずなんだけど。

悔しくて25cm反射も引っ張り出したが、やっぱりだめ。ちなみに光軸は、だいぶ良くなったと思う。まだ完璧じゃないけど。

やっぱりもうちょっと暗いところに行かないとだめかなあ。残念。