いろいろ実験しているカーボンアンテナ。今日はカウンターポイズをいろいろ変えてやってみた。
ちょっと不細工だけど、黒いのがカーボンロッド。カウンターポイズ(CP)は巻き尺を使っているところ。例によってクリップをきっちり止めて、アナライザーとの間は最短距離でつないだ。
1.金属巻き尺4.2m
カーボンポールの先端から給電点までの長さは8.55m。これは金属製の巻き尺をCPにしたときのアンテナ特性。CPの長さは4.2m(MAX) 抵抗値が最高になるのが12.8MHzくらいで、この値はCPを短くしてもあまり変化しなかった。共振のQ(とんがり具合)は、CPを長くするほど大きくなる。やはりアンテナとして考えるとQが高い方がよいと思われるので、このくらいの長いCPがよさげ。14MHzにチューナーを入れればよい感じで動作してくれそうな感じ。
2.金属巻き尺4.2m+電線7.8m
実験1の巻き尺に並行してもう一本電線をつなげてみた結果がこちら。
さらに急峻な共振特性になるかと思ったけど、実際にはほとんど変化せず。若干Qが下がったくらい。共振周波数は変化せず。巻き尺は1cmくらいの幅があるので、大地との容量が大きく、こちらの効果が支配的になっているのかもしれない。
3.金属巻き尺4.2m+電線7.8m+電線4.2m
さらに電線を加えてみた結果がこちら。明らかに共振は弱く(?)なった。リアクタンスはゼロにならずずっと容量性。
なんでもたくさんCPをつければいいというものでもなさそう。
4.金属巻き尺4.2m+電線4.2m(直列)
金属巻き尺でQが大きくなったので、さらに長くすればもっと良くなるかと思って4.2mの電線をシリーズにつないで見た結果がこちら。長くしてもあまり大きく変化することはなかった。周波数の位置関係はそのままで変化なし。
ということで、10m竿(実効長さ:8.85m)は、CPによらず12.8MHzくらいで共振しており、CPの長さは4.2mくらいが良さそうという感じになった。この前の記事もみるとCP=5.5mの時にいちばんQが大きくなっている。
このアンテナを14MHzで使うと結構いい感じで動作しているが、18,21になるともう少し改善の余地ありという感じがする。エレメントの長さをもう少し短くするなどしてアンテナを目的の周波数の付近で動作させた方がいいのだろうか。地上高を稼ぐ意味では長いままの方がよい気もするが、この辺が今度の検討課題。半波長をエレメントが越えると、不要な輻射も増えるので、やっぱりあんまり長くしない方がいいんだろうなあという気はする。電線エレメントや公称値7mの別のカーボンロッドもあるのでこっちでどうなるか比べてみたい。