いろいろカーボンロッドアンテナをいじってきたが、今一つよく理解できずにいた。これまではカーボンロッドにエレメントを追加して半波長のアンテナを考えていた。半波長のアンテナならアースのことを考えなくていいので、取り扱いも簡単ではないかと思ったのだ。アンテナの調整は2階のベランダで行ったのだが、それは実際の山行での状況とは異なることから地面にアンテナを立て、地面にカウンターポイズを設置した所謂1/4波長バーチカルアンテナにしてみたところ、いい感じのデータが得られた。結局はカーボンに何か魔法があるということではなく、単純な導電エレメントであることが改めて理解された格好。もう少し詰めればSOTA用のマルチバンドバーチカルが完成できるかな。
7mのカーボンロッド(正確には先端から給電点まで6.9m)の上から3本を抜いて長さを5.4mとした。カウンターポイズは3.83mを地面に転がしてリアクタンスをを測定した。
ほぼ14MHzでリアクタンスがゼロになって共振している。もちろん、バーチカルアンテナはカウンターポイズの長さや本数によって大きく影響を受けるのでそれほど厳密な話はできないけど、概ね14MHzの1/4波長と一致している。ちなみにカウンターポイズが短くなると、リアクタンスがマイナス側(容量側)に振れる傾向がある。山での運用も考えてカウンターポイズは一本にした。
抜いた三本のエレメントを元に戻して(全長6.9m)もう一回共振する周波数を確認すると13MHzくらいになった。
およそ7mのカーボンロッドは素のままでは21や14MHzでは長すぎて1/4波長の共振はしないことが確認された。逆に13MHz以下の10,7MHz帯では、コイルを入れてやれば共振させることができる。例えばローディングコイルをいれて7MHzに共振させたときのリアクタンス特性がこれ。
7MHzにチューニングした時のコイルのタップ。
その時のSWR。共振はしているけど抵抗分が50ΩになっていないのでSWRは2程度にとどまっている。カウンターポイズの工夫をすればもう少し下げることもできるかもしれないけど、再現性もないのであまり深入りはしない。ここはチューナー使ってやることにすればいいと思う。
10,7MHzではローディングコイルを入れてアンテナを共振させることができたが、14,21ではエレメントが長すぎて共振させることができない。しかし、実際に運用してみるとチューナーを入れるだけで14も21も結構問題なく動作してDXとの交信もできている。ロッドを減らしてやれば共振周波数を調節できるけど、現場的には面倒くさい。今回は先の方のエレメントを抜いて共振周波数を高くしたが、太い方のエレメントを抜いて調整してみたいと思う。アンテナの長さが短くなるので地上高は低くなるのでどっちがいいか確認してみたい。
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