難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

NPO法人難聴者協会の事業は社会に向けて実施される

2008年02月17日 14時27分05秒 | 生活
080216_1343~001.jpg080216_1352~001.jpgNPO法人東京都中途失聴・難聴者協会の2月、3月の事業は多彩な企画が続く。
申込・問合せ  特定非営利活動法人 東京都中途失聴・難聴者協会
 FAX:03-5919-2563   TEL:03-5919-2421
 mail:info@tonancyo.org @は半角英字にして下さい。

◯聴覚障害者のコミュニケーション教室(東京都教育委員会) 2月
  「聞こえにくさと向き合って生きる」
  講師 藤谷弘晃氏(三重県立聾学校教諭)
  難聴児の心理、社会性、コミュニケーションなどについて考えます。
 日 時:2月23日(土) 午後1時30分から4時
 会 場:東京都障害者福祉会館
     (JR田町駅北口より徒歩5分、都営三田線・浅草線三田駅下車 徒歩2分)
 対 象:都内在住の聴覚障害者および健聴者  50名(先着順)
 参加費:無料 

◯障害者自立支援法と補聴器
特定非営利活動法人 東京都中途失聴・難聴者協会 2月例会案内
担 当:女性部
講演会:「障害者自立支援法と補聴器」
    支援法施行後、補聴器の申請は何が変わったのか
    申請時の注意点は何か      
    福祉用補聴器って性能が悪いもの?
    補聴器屋さんとのつきあいかた
    などなど 詳しくお話いただきます。
◆講 師
東京都心身障害者福祉センター 障害認定課
馬屋原 邦博 氏
◆と き:2008年2月24日(日)13時30分~16時(受付 13時より)
◆ところ:東京都障害者福祉会館 

◯地域コミュニケーション講座
 高齢や病気、けがなどで聞こえがわるくなり、家にこもっている方に情報交換の場を企画しました。
 「手話ができない、聞こえない・・・」 でも、心配はありません。その場で話が要約され、スクリーンに映し出されます。
 ご家族の方、友人、お誘い合わせのうえ、どうぞご参加ください。お待ちしています。
 開催地域以外の方の参加も大歓迎です。
 問合せ先:特定非営利活動法人東京都中途失聴・難聴者協会 
☆葛飾区「聞こえなくなって失ったもの、得たもの」
  講師 新谷友良氏
  3月9日(日) 午後1時30分~4時30分
  葛飾区男女平等推進センター
  (京成お花茶屋駅 徒歩8分・立石駅 徒歩10分・青戸 徒歩20分)
  企画:葛飾区中途失聴・難聴者の会「いずみ会」

☆江戸川区「聞こえなくなってのコミュニケーション」
  講師 須賀 一氏
  3月15日(土) 午後1時30分~4時
  江戸川区船堀 タワーホール船堀障害者協議室
  (都営地下鉄新宿線船堀駅 徒歩1分)

◯字幕付で見るプラネタリウム
レガス新宿 プラネタリウムで満天の春の星を探してみよう!!
太陽(たいよう)とその周り(まわ)のお話(はなし)。
そして、春(はる)の星座(せいざ)。
さあ!大熊座(おおぐま)やしし座(ざ)を見(み)つけてみましょう
日 時   平成20年3月15日(土)
13:30~(約50分間) (開場 12:30)  
会 場   レガス新宿プラネタリウム
新宿区大久保3-1-2 新宿コズミックセンター
入場料   高校生以上 300円   中学生以下 無料
申込・問合せ  特定非営利活動法人 東京都中途失聴・難聴者協会
    FAX:03-5919-2563   TEL:03-5919-2421(申し込み書は裏面)
*定員150名(先着順)
*FM補聴システムの用意があります。

◯小田原日帰りバス旅行案内
特定非営利活動法人 東京と中途失聴・難聴者協会 3月例会
担当:要約筆記対策部
情報保障付き日帰りバス旅行
かまぼこ手作り体験教室&箱根駅伝ミュージアム見学

中難協例会としては、久しぶりにバス旅行を計画してみました。
どなたでもご参加いただけるように、磁気誘導ループ付きの大型バスに手話通訳と要約筆記を用意した企画です。
春の景色を楽しみながら、小田原鈴廣かまぼこ作り体験(貸切)や箱根駅伝ミュージアム見学で楽しい1日をお過ごしください。

日時:2008年3月23日(日)



ラビット 記



東京マラソンの字幕放送はなぜ行われなかったのか?

2008年02月17日 12時16分40秒 | 生活
080217_1119~001.jpg080217_1144~001.jpg東京マラソンは日本テレビの完全生中継だったが、字幕放送はなかった。

11:40からのニュースでは字幕放送が行われていた。日テレのニュース字幕は最上部に出される。CMを挟んだ後、中継で現在も続々と走り抜けるランナーと応援の様子を字幕放送が伝えていた。ニュースで字幕放送が行われるなら、本番で少しでも字幕放送を映して欲しかった。

東京マラソンに車椅子の走者が同じコースを走って優勝したのに、どうして東京都知事は表彰しないのかと思ったのは自分だけだろうか東京メトロで有明まで行けるのに。


ラビット 記

写真は11:19の藤原選手のゴール時と11:44のニュースの時の同じ映像




聞こえなかった「先生」の声 小・中学校時代 

2008年02月17日 04時50分42秒 | エンパワメント
080215_1910~001.jpg昨日、朝10時5分からのNHKで「ネット54『ふるさと発たまごが教えてくれたこと~兵庫県狭間小学校・3年1組の子どもたち』」(*)を見て、いろいろ考えた。

子供たちが、先生の指導のもとで紙粘土で作った「たまご」を自分と思って育てることを通じて、自分を育ててくれた親たちのことと考えさせる授業の記録だった。


映像は今の小学校の姿をリアルに映し、子供たちの表情にも一人ひとりの個性が表れていた。教師歴26年(23年?)の福井先生(#)がこどもたちをさんづけで呼んでいたのも新鮮だったし、子供たちとの言葉のやりとりをしながら、考えさせていく授業を受けられる子供たちがうらやましかった。
(#)http://honeyfm.no-blog.jp/cafe/2008/02/post_bd02.html

小学校に入学する前に難聴が発見されたが、小学校の授業はほとんど分からないままだったようだ。先生の言葉の記憶が全くないからだ。テレビの言葉は、難聴者の大人の自分はテレビの字幕を通じて分かったが、子供の時は分からない。

先生に導かれて、生き方、自分の心の持ちよう、夢を持つこと、自分と社会との関わりなどを学ぶことなく、小学校時代が過ぎてしまった。これは「小学校時代を過ごした」ではない。
仲間と遊ぶのもカンだったようだ。クラスメートの顔や名前がほとんど浮かんでこない。Nというワル、回転塔の女王、Bさんといういつもいじめられていた女子がいたことは思い出したが、担任の先生の顔が浮かんでこない。それより言葉が浮かんでこないのがさびしい。


子供たちは、自分と対等の視線で投げかけられた言葉に反応する。自我、協調、連帯、人間愛ということを学ぶ。言葉が届かなかった子供は孤独だ。一人で成長しなければならない。先生や他の子供たちの動きを見て何かを察する。遠足の日にランドセルを背負って行ったり、弁当を忘れたりするのは再三だった。情報や知識を補うた
めに図書館に通い詰めていた。図書カードは裏表とも1ヶ月足らずで埋まった。


難聴児の授業に言葉を届けるのは、教師の責任だ。
教師が発した言葉をパソコンボラティアがPSPで字幕表示が出来ても、どのように伝えるかはボランティアではなく、教師が考える必要がある。耳で聞く言葉を目で見るのは違う。脳生理学や言語学者、要約筆記筆記者など専門家の探求が望まれる。
子供の文字を読む力は初めはおぼつかないがすぐに向上する。そのうち自在に字幕を見ながら授業の理解が進むだろう。


この番組を見た後で、電車の中で左耳に補聴器をした就職活動中らしい女子学生を見た。何故か目がうるうるしてしまった。心でガンバレヨー、ガンバレヨーとテレパシーを送ってしまった。


ラビット 記
(*)http://cgi4.nhk.or.jp/hensei/program/p.cgi?area=001&date=2008-02-16&ch=21&eid=33405