難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

難聴者の社会福祉学習 社会福祉援助技術ノート(4)

2009年02月15日 17時42分29秒 | 要約筆記事業
090110-110331.jpg要約筆記者が社会福祉サービスの担い手としてコミュニケーション支援にあたるというのは、障害者自立支援法の地域生活支援事業のコミュニケーション支援事業が提供されるということだ。

その要約筆記者によるコミュニケーション支援は、社会福祉援助技術としての個人援助、集団援助、地域援助があるが、どれにあたるのだろうか。

聞こえない難聴者が要約筆記を利用してコミュニケーションするのだから、「個人援助」だろうか?難聴者協会の例会などの場合は「集団援助」なのだろうか?地域において要約筆記者派遣サービスが利用されるということは「地域援助」なのだろうか?

東京都は要約筆記者派遣サービスが地域生活支援事業で区市の必須事業になったとして、団体、集団への派遣も個人に対する支援であるとして、派遣費用を集会に参加した聴覚障害者の居住区市に按分することを考え、区市に対して説明を始めている。

しかし、説明を受けた区市から、公平な費用負担が出来るのか、急な変更は無理と疑問を出されている、事業の実施を依頼された手話通訳等派遣センターも費用按分の事務は実務上無理としているが東京都は来年度の予算は計上せずに何が何でも強行する構えだ。

派遣を依頼した聴覚障害者の名簿を要約筆記者に現場まで持参させ、集会の主催者に参加者をチェックさせて、また要約筆記者に報告させるという無茶苦茶なことを考えている。

申し込んだ聴覚障害者のリストを要約筆記者に持たせたり、主催者に、参加者に障害の有無や居住地をチェックさせるなんて、ファッショも良いところだ。障害を理由にした差別そのものであり、憲法の保障する集会参加の自由すら損ないかねない問題だ。

これが大東京の貧困な聴覚障害者の福祉の実態だ。


ラビット 記




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