難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

生放送の字幕制作のコスト公表される。

2012年01月17日 04時51分04秒 | 放送・通信
総務省 デジタル放送時代の視聴覚障害者向け放送の拡充に関する研究会
の配付資料が公開されている。
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/kenkyu/digital/02ryutsu05_03000030.html

その中に、前回の報告書の「デジタル放送時代の視聴覚障害者向け放送に関する研究会 報告書」の記述を現時点から比較したレポートが公表されている。
http://www.soumu.go.jp/main_content/000142407.pdf
これに、字幕放送のコストの比較データが載っている。

 日本の制作コストは横ばい、米英の制作コストは縮減傾向にある。特に米国の生字幕制作単価の低廉化が非常に大きい。
    字幕番組制作費/時間     生字幕番組制作費/時間
日本  175,000円-366,000円    171,250円-273,750円
米国   15,800円- 63,200円     5,925円- 17,775円
英国     32,507円            40,186円
出典:三菱UFJ&リサーチコンサルティング「国内外における字幕放送等に関する調査研究」

なぜ、コストがそんなに高いのか。高速日本語入力者を養成するのに多大な時間とコストがかかるという。
養成コストを放送事業者が直接負担している訳ではない。入力者も学習中は自分で授業料を払っているのではないか。それらの人を採用した時に技術や経験に応じた報酬を支払っているのが高い、同時通訳並だろう。
しかし、それでもこのコストは説明出来ない。

生放送の字幕制作コストは、一人で制作していないからだ。入力者の他に修正する要員を付けている。
なぜかと言えば、字幕の誤字は放送事故にあたり、訂正放送を求められる事態になることを放送事業者は恐れている。また字幕やテロップの間違いでクレームや損害賠償を求められた例もあるからだ。

もっと、丁寧なコスト文責を求めたい。


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