老い生いの詩

老いを生きて往く。老いの行く先は哀しみであり、それは生きる物の運命である。蜉蝣の如く静に死を受け容れて行く。

99;耕す

2017-05-14 20:10:32 | 春夏秋冬
ご訪問いただき、ありがとうございます 

今日はのち
3坪しかない家庭菜園
茫々に伸びた草取りを行い
その後 鍬で畑耕す
普段使わない筋肉を使ったので
明日の朝が怖いです

耕していたとき 
ミミズさんと子蛙に遭遇
私の顔を見たら慌てて逃げていきました
ミミズも蛙も生きています
家庭菜園のなかに貧乏草が118本生えていました
それは誠に申し訳ないが「抜いて」しまいました
芝生に咲いている貧乏草は 抜かず そのままです
前にも書いたが
貧乏草には素敵な名前があるのです
春紫苑(ハルジオン)」「姫女苑(ヒメジョオン)」です


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98;この世に金を残さず逝く

2017-05-14 12:58:52 | 春夏秋冬
ご訪問いただき、ありがとうございます 


お金持ちは貧乏人をどう思っているのだろうか
貧乏人はお金持ちをどう思っているのだろうか
お金は自由と豊かさを与えてくれるけど
お金に縛られ不自由になることもある

それぞれ家庭の事情等により
下記のことがそのままあてはまるとは
思ってはいない

お金を持っていない者の僻みだと言われるかもしれないが
介護に関わり感じたこと
お金のある老親は
わが子に対し
預貯金額や年金額を話さないこと

余りお金のない人は
「あるふり」をすると
子どもは
老いた親を大切にしてくれる
 
大金を遺しても
あの世に持参していくことはできない

自慢にはならないが
私は老後の蓄えはまだなく
あと8年は仕事頑張り
事業で借りた負の財産を返す

老夫婦は
葬儀代と墓代にかかるお金だけを残し
あとは 自分たちのためにお金を使う
老いに入り 齢を余り重ねないうちに
つまり体の自由がきくうちは
旅や外にでて楽しむこと
子どもには多額のお金を残さない
もしお金が残ったときは
(私は)社会に寄付する

派手な葬式に費用をかけても
儲かるのは葬儀屋
どんな葬式にするかは
個々の価値観であるだけに
決められないが
子どもに
どんな葬式にしたいか
遺言書に記しておいたほうがよいかも
いま 家族葬 友人葬 生前葬などと様々である
私は家族葬 

感謝の気持ちでお金を頂き使う
お金は消えてなくなる
心の貯金は消えない 




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97;親切をいただいた夢老人

2017-05-14 01:08:44 | 老いの光影
空き地に咲いていた一輪のたんぽぽ
元気よく咲いている姿に感動!

ご訪問いただき、ありがとうございます 

南陸奥では しばらくぶりの雨 
カラカラに土が乾いた畑にとっては 恵の雨
土に染みとるような雨
心に染みとるような言葉の雨に触れると
生き返ります


私も老いたときは
白髪になりたいがものだと夢見ている。
(残念ながら後頭部に剥げが
(正面から見ると髪の毛は十分にあるのだが・・・)

86歳になる木村まつさんは、
白髪のきれいな女性である。
女性に年齢を尋ねるのは大変失礼なのだが、
彼女は「今年で50歳になったところです」と
真顔で答える。

まつさんは、小脳梗塞を発症し
寝たきりになりる(要介護5)。
物忘れも進んできた。
心優しい女性で、
彼女と話をしていると
認知症老人であることすら忘れてしまう。

先日、私が掃除をしていたとき、
傍にいた彼女は「とてもきれいになったよ」と褒めてくれたので、
私は「(褒めて頂いても)何もあげる物がないなぁ~」と言うと
「いつも親切を頂いているから、何もいらないです」と笑顔で答えてくれた。
「どんな親切を頂いたの?」と尋ねると
「車いすからずり落ちたとき助けてもらったり、
それからトイレでおむつを取り替えてもらったり、
たくさんの親切を頂いたから・・・・」
とさりげなく話す。

「親切を頂いた」という
まつさんの言葉を聴いたとき、
なんて素敵な表現をするのだろうと、
人間味のある
そして、温もりのある言葉に
しみじみと感じいった。
まつさんに限らず
認知症老人から
人間がもつ優しさというものを
何気なく教えられることが多い。

まつさんとは、こんなエピソードもあった。
ある夕暮れ時の一コマ。
彼女に「一緒にベッドに寝てもよろしいですか」
と ふざけて話しかけたところ
「夢がふたつになっちゃうから、けんかしてしまうと困る」
と笑顔であっさり振られてしまった。
一つの枕に寝ても、
まつさんの見る夢と
私の見る夢は違う。
違う夢同士がけんかをしたら困るから寝ない、
という意味でだった。
私を傷つけずに、
優しく美しく私を振った素敵な言葉である。

まつさんは、この先自分自身がどうなるかも臆せず、
そのまつさんは私に語りかける。
「こんなふうに(車いす生活で)苦労する、
寂しい思いをするとは予想していなかった。
これから、長生きしていって、
どうしたらいいだろう?
ひとりで切ない。
死んだら眠ったままになるのかなぁ。
だったらその方がいい。
人の幸福(しあわせ)はわからない」。

まつさんの呟きを、
どんな思いで私は受けとめねばならないのか。
家族から離れ、
ひとりで生きていくことの切なさ、寂しさ。
「人の幸福はわからない」
とのまつさんの呟きが耳朶に残る。

まつさんは、人間の温もりを求めているのかもしれない。
彼女の心を少しでも癒すこと
それは介護員のケアにかかっている。
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