HIBARIピアノ教室レッスン日記♪

ピアノのレッスン日記、その他ヒバリ先生が見聞きした音楽関係・芸術関係etcの日記。

曲のイメージは人それぞれ

2017年06月04日 | 音楽のツボ
さっきの「題名のない音楽会」の記事で、ラフマニノフの「ヴォカリーズ」に対するイメージが人それぞれ、ということを書いたのですが、そういえば 日々のレッスンの中でも、「イメージの違い」が人それぞれでおもしろいなあ、と感じることがたびたびあります。

一番最近では、日記にも書きましたが、ベートーヴェンの「月光」第一楽章。
ベートーヴェンの時代の詩人レルシュタープは「スイスのルツェルン湖の月光の波に揺らぐ小舟のよう」と思い、ベートーヴェンの弟子で「チェルニー練習曲」を作ったチェルニーさんは「夜景、遥か彼方から魂の悲しげな声が聞こえる」と言い、後に音楽雑誌に物語を載せたヨーロッパの編集者は「月夜に盲目の少女が弾いていたピアノに心を動かされてベートーヴェンが『月光』を作った」と感じました。
また、ヒバリ教室の生徒のTさんは ベートーヴェンの苦悩の生涯を連想し、そのTさんの熱演を聴いたヒバリは 明治時代の小説「金色夜叉」を連想してしまいました。

いろいろですね・・・

もう一つ。
ショパンの「ワルツNo.7 嬰ハ短調」。
ヒバリはこの曲に対し
Aメロ・・・初めて大きなバレエスタジオ(スケートリンクでもいいんだけど)に踏み入れた少女(推定年齢16歳)が、オズオズとフロア(リンク)の隅で踊り始める
Bメロ・・・バレエ(スケート)の上手な青年が手を取ってエスコートしてくれたので、それに勇気を得た少女は 彼にリードされながら夢中で踊り(滑り)始める。
Cメロ・・・二人の優雅なパ・ド・トゥ。
Dメロ以降・・・もう一人でも自信をもって踊れる(滑れる)少女。

って感じを持っていたんですが、以前、生徒のNさん(女性・大人)がこの曲をやったときに、
Aメロ・・・老いた現在
Cメロ・・・若いころの思い出

を感じます、と言ってびっくりしたことがあります。
当時Nさん自身は、全然「老いた」年齢じゃない美人の奥さまだったので、シブい感覚によけいびっくり。

また、こんな意見も。

Bメロ・・・「スゴく元気な爺さんが、健康のためとデパートの階段を駆け足で下りて上っているのかな、とも思ってしまいますね」
w(^O^)w w(^O^)w w(^O^)w

この曲をBGMにして、動画を作ったらどんなのができるんだろう。
最後の「元気な爺さん」バージョンは、チャップリンの無声映画か、アニメで「小さいおじさん」を主人公にしたらいいかも。
みんなも、想像力を働かせて、ビジュアルをイメージしてみてください。

さて、あなたのイメージは、どんなのですか?

題名のない音楽会・カンタービレの音楽会

2017年06月04日 | TV・映画・ステージなど
「のだめカンタービレ」が一世を風靡したのは、もう大分前の話ですが。
「カンタービレ」は音楽用語で「歌うように」という表情記号です。
本日は「カンタービレ」な曲の数々が演奏されました。

ミュージカル「キャッツ」から「メモリー」、シューベルトの歌曲「ます」、そしてラフマニノフの「ヴォカリーズ」。
どれもオリジナルからの編曲で、それぞれ曲のイメージが生かされて素敵でした。

ヒバリは個人的に「ヴォカリーズ」が大好きなんですが、本日の「チェロ+ピアノ」という編成は特に好きです。
胸キュンなメロディーをチェロの音色で聴いていると、息が止まりそうなほど切ないです・・・
ちなみに、演奏したチェリストの横坂源さんが この曲から感じているイメージは
「運命に逆らいながらも 最後は飲まれてしまうような、悲劇的な結末の曲に感じます」ということだそうです。

私はこの曲に「悲劇」は感じたことがないので、これにはびっくりでした。
切ない・・・という意味では、とことん切ないんですが。
やはり曲のイメージは、人それぞれなんだなあ・・・と思いました。

あなたはどうですか。