HIBARIピアノ教室レッスン日記♪

ピアノのレッスン日記、その他ヒバリ先生が見聞きした音楽関係・芸術関係etcの日記。

変奏曲の練習はどのように

2017年06月27日 | レッスン日記(小中高生)
Sちゃん(中2):
ゴッドシャルクの「ダイイング・ポエット」。
今日は、イントロからAメロ → Bメロ → Cメロ・・・という風に、弾けるところも弾けないところも、最後まで通して弾くよう命じてみました。
弾けるところは両手で。
メロディーしか弾けないところは右手だけで。
伴奏しか弾けないところは左手だけで。
なんとなーく流れしかわかってないところは、なんとなーくの形で・・・

こうして何とかかんとか、最後まで無理クリたどり着き(着かせ)ました。
先生「ほーら、最後まで弾けた!」
Sちゃん「こ、こんなんで『最後まで』って言えるんですか?!」

いいの!一応最後まで行ったんだから。
あまりに真面目にチビチビまとめていっても、曲のイメージが縮こまってしまいます。
たまには、抜けるところや穴の開いたところがあっても、大らかに曲全体の流れをつないでいくことも大事なのです。
この曲は いちおう変奏曲スタイルなので、1つのテーマが 伴奏形を変えたりメロディーに変化を持たせたりしながらイメージを膨らませ、盛り上がっていく曲です。
変奏曲=つまり、エピソードのコード進行や小節数は変わらない、ということなので、メロディーがダメなところは伴奏だけ弾けばつながるし、伴奏が変化していても 次にくるコードの予想が立てられ、弾きやすい。
ある意味わかりやすい(お得な)スタイルなのです。

このように、全体の雰囲気をつなげることと、一つずつのエピソードをまとめること、さらには細かいモチーフやパターンの難しいところをパート練習して「穴」を埋めていく・・・などの方法をとっかえひっかえ使い分けながら、全体の完成をめざしてがんばりましょう。

きょうは復習

2017年06月27日 | レッスン日記(小中高生)
Hちゃん(小4):
「ソナチネ6番」の提示部が 半分くらいまで弾けています。
しかも弾けている部分は、全部暗譜です。
先週やったところまでを、何度か復習して弾きました。
大体ちゃんと弾けているので、
「どうする?すこし先に進む? それとも、今日は今までのところをしっかり徹底するのでもいいよ」
と聞いてみると、「うーん・・・」と一瞬考えてから、
「今日はここを練習する」と決めました。
生徒によっては、まだ今のところがちゃんと出来てないのに 次々先を見たい子や、慎重に復習を重ねる子、いろいろです。
Hちゃんは「慎重」をとったようです。
堅実でたいへん良いと思います。
とはいえ、練習の最後に先生が
「この先はちょっと込み入ってるけど、しめくくりの部分は簡単だから」と ちょっと弾いてあげると、
「えっ、どうやるの。こう?」と興味を持って、ちょっと弾いてみたりさえしていました。
基本姿勢は堅実ながらも冒険心もあり、いい姿勢です。
このスタイルで、ソナチネゆっくり制覇していきましょう。

ときどき手づくり楽譜で

2017年06月27日 | レッスン日記(小中高生)
Cちゃん(年長):
「よいこのピアノ」の第3巻、そして場合に応じ、先生が楽譜を作ってコピーし、併用しています。
初心者用の教材はたくさんの種類があって、それぞれ工夫がされているのですが、とくに小さい生徒の場合、きっちり教材の進行通りにレベルアップしていくとは限らないのです。

「ここにもう少し、今覚えた音符を使った曲があったらいいのにな」とか
「ここでこの音符が出てくると混乱しそう」とか
「歌のない課題曲ばっかりだと楽しさがたりないなあ」とか、いろいろ思うことはあります。
そこで、その「足りない分」を補うというような意味で、たった今の〇〇ちゃんにぴったり!な楽譜を作って「これやってみよう」と渡すようなことになっています。

本当は、しっかりと製本された楽譜集で、用途に応じた、あるいは子どもの興味を引き出し、しかも少し努力すれば弾けるレベルの曲がたくさんある・・・みたいな本があればいいんですが、そうもいかず コピー用紙1枚の楽譜になってしまうんですが、一応見やすく作り、イメージをつくりやすいように絵も描いてつけています。
気に入ってくれるかなあ、と思いながら渡すんですが、私が気に入って楽譜にした曲は、やっぱり子どもたちも気に入ってくれて、Cちゃんも、先生があげた「このゆびいちばんめ」とか「ダンスのあいて」とかも テキストと同じようにくり返し弾いてくれています。
しばらくはこんな感じで、引き出しを増やしていくかな、と思っています。

歌詞とフレーズの関係

2017年06月27日 | レッスン日記(小中高生)
S子ちゃん(小4):
先週から新しく始めた「いつか王子さまが」。
先週は Aメロにしか伴奏をつけていませんでしたが、今日はなんと 最後まで全部、左手の伴奏がついていました!
がんばったんだね~。
ふんわりとした3拍子のこの曲、リズムの感じをつかむのがけっこう難しいと思います。
左手の伴奏は、ワルツのバレエを踊るように、軽やかに。
そして右手のメロディーも、フレーズ感がとても大事。

「歌詞を見て、歌詞に合わせて、フレーズを作っていこうね。
ほら、ここの『王子さまが来てくれる、その日を』ってところ。
小節で区切ってしまうと、歌詞が『王ー子 さーま、がきて』ってなっちゃったら、ヘンだよね。
歌詞で区切って、『王子さまが、きてくれる、』っていう風に弾いてね」
と説明します。
ピアノで弾くんだから、歌詞は関係ないんじゃないの?と思うかもしれませんが、
この「歌詞」は、音楽のフレーズをうまく生かすように、考えてつけられているのです。
うんと上級の人なら、楽譜だけ見てもフレーズ感を読み取ってきれいに弾くことができるでしょうが、小学生や初級の人たちの場合は、こうやって歌詞がついていると フレーズ感をとらえるのにとっても助けになります。
みんなも、歌の曲を弾くときは、歌詞をよく見て、歌詞がきれいに意味を伝えられるように弾いてみましょう。
そうすると、曲のフレーズが上手に弾けますよ。

バロック名曲集「マーチ」

2017年06月27日 | レッスン日記(小中高生)
K子さん(大人):
バロック曲が大好きなので、ハノンの指練習と併せて 「バロック名曲集」をやっています。
本日は 先週に引き続き、バッハの「マーチ」変ホ長調。
「アンナ・マグダレーナのための練習曲集」の中の曲です。
歯切れのよい左手の上にメロディーが乗せられていて、あまり複雑なカノンなどにはなっていないのですが、時折り出てくる「三連符」がくせ者です。
いっそ三連符の連続なら弾きやすくもなるのですが、三連符が登場したすぐ後には 必ず8分音符のキザミが続いてくるのが困る。
三連符は1拍を3等分する音符。
それに対して 8分音符は2等分する音符。
3等分のリズムから 一瞬にして2等分のリズムに反応するのは、初心者の場合とても難しいと思います。
どうしても、三連符が「タタタ」と3等分にならず、「タタタン」と 無意識のうちに4等分に弾いてしまいがちだし、また、本人が気が付いてないことが多いです。
K子さんにもそれを伝え、「均等に三連符の音がはいるように」弾いてきてね、ということになりました。
バッハは シンプルな小品であっても、何かしら手ごわいポイントがあるものですね。
容易に弾けない、というところが「手が届きそうで届かない」という 不思議な魅力にもつながっているのかも。