(日光山輪王寺の黒門)
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(日光4)
日光山輪王寺の黒門を入ると、
観光バスがずらりと並んだ駐車場で、
その隣に輪王寺の本堂 三仏堂があるが、
現在修復中で本堂の前に、垂れ幕が掛かっており、
本堂の養生シートの役割をしている。
東日本大震災には関係なく、
柱や梁の表面に痕跡を残さず、
部材の中心部を食い荒らす害虫による被害の修復を、
余儀なくされたとしている。
その垂れ幕には、在りし日の三仏堂の写真が載せられていて、
その前で、修学旅行で訪ねてきた中学生らしき人たちが、
階段に並び垂れ幕を背景に、写真を撮っていた。
写真を撮るに当って大勢の人たち全員が、
目をつぶらないよう、余所見をしないよう、
写真やさんが懸命に掛け声をかけている。
「それでは撮りますよ!!
一+一(いちたすいち)はいくつですか?」と声を掛けている。
「にー」と中学生が全員で答えると、シャッターを切る。
「そこの上の段の人、下向かないで~、
全員カメラを見てください。それではハイ!チーズ!」
と掛け声をかけて、もう一度シャッターを切る。
上手く撮れたのかどうか分からないが、
「ハイ!!もう一度!!」と三回目のシャッターを切っている。
写真も大勢いるとなかなか大変。
(本堂の三仏殿)
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輪王寺の本堂(三仏堂)は日光山随一、東日本では最大の木造建築で、
正保二年(1645)に、三大将軍家光公によって建て替えられ、
今日までおよそ370年経っていると言う。
修復中の三仏堂の中を、沢山の中学生たちと一緒に見学して回る。
金色の三尊(千手観音、阿弥陀如来、釈迦如来)を見て、
外に出ようとしたら、
外国人の若い三人が「おみくじ」200円の前に立って、
財布からお金を出している。
おみくじを買って字を読めるのかしらと思い、
「日本語読めます?」と訊いたら、不思議そうな顔をしているので、
日本語が分からないのかと思い、英語で聞いたら、
「少し読めます」と日本語で返ってきた。
それではボクが心配する事もないと、その場を離れた。
(毘沙門天)
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もし「読めません」と返事がきたら、
どうするつもりだったのか、自分でも分からない。
おみくじを見て、どう英語で話したらよいか、
後で考えてみると、なかなか良い英語が見つからない。
大吉、小吉、凶、などと出てきたら、
どのように話しただろうと、
散歩中に思い出して、一人で笑ってしまった。
周りの人は不審に思ったに違いない。
三仏堂を表から入り、裏へ抜けると相輪塔と護摩堂があり、
修学旅行の中学生が満員電車と同じ鮨詰め状態で集合していた。
人を掻き分け出ると、二荒山神社の参道であった。
(護摩堂)
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・日光の 修学旅行 もみじ狩り hide-san