
山茶花がしきりに咲いている。
この時期、毎年行っている同期入社の友人とのゴルフを楽しんだ。
移籍したその友人たちとも、
ゴルフを楽しむことはできなくなった。
山茶花を見るとどうしてもこのゴルフ行きを思い出す。
メンバーのU君はK大学のゴルフ部で、
Yタイヤメーカーの元社長の御曹司だった。
独身の頃、よく一緒に夜遊びをして、家まで彼を送っていった。
世田谷の大きな門構えの家に住んでいた。
ゴルフに行くので迎えに行きベルを押すと、
最初にお手伝いさんが出てきて、
運転席にいるボクに、
お盆の熱いお茶を振る舞って、
「ただいま用意をしております、
まもなくお出でになりますので
少しお待ちください」と言う。
お茶を飲みほしたころ友人が出てきて、
ゴルフバッグを積み込み、
助手席に乗ってくる。
お手伝いさんに、お茶輪を返して、
「ご馳走様でした、 それでは行ってきます」
と声をかけると、
深々と礼をして、
「行ってらっしゃいまし」と東京弁で言った。
車を出して、U君に
「こんな家に住んでみたいよ」と言ったもんだ。
思い出すが、鬼籍に入ったU君とはもう会えない。
学生時代、親父がゴルフ場の会員権を買ってくれた、
五万円だったと言っていたが、
そのゴルフ場へ入るには
「ジャケット着用してください。」
入口にお願いとして書いてあった。
今はこのゴルフ場の会員権 数千万円のようだ。
「良く咲いた山茶花で」思い出す・・・・
