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アメフト観戦記や読書日記を綴っていましたが、最近は古墳(コフ)ニストとして覚醒中!横穴式石室をもつ古墳にハマっています。

遣唐使と唐の美術 奈良国立博物館

2005-10-13 06:31:45 | 博物館へ行こう
 先日、仕事の合間をぬって、奈良国立博物館で開催されている「遣唐使と唐の美術」を見に行ってきた。この展覧会の注目はなんといっても先日中国は西安市で発見された「井真成」の墓誌である。そしてその井真成が目にしたであろう等の文物が展示されていた。
 墓誌自体は何の装飾もない、白いのっぺりとした石に文字が刻み込まれていた。そして、発掘状況が定かでないという状況を裏付けるように結構乱暴に扱われたであろう傷跡が残っていた。
 墓誌自体、僕のつたない漢文力でもところどころわかるところがある。漢文を訓読というのはすごい技術だなあと改めて思うとともに、最近の学校教育ではちょっとおいておかれている部分があるようで、まことにもったいない話だなあと思う。
 この井真成という人物は、19歳で唐に渡ったらしい。青雲の志を抱き、唐に最新の学問を学びにいったんだろうなあ。しかし36歳にて病に倒れ、異国の地にて客死することになる。
 墓誌の最後にこう綴られている。「形は既に異土に埋もれ、魂は故郷に帰らんと庶(こいねが)う。」と。ここでなんとなく胸が熱くなる思いがする。きっと発展途上にある律令国家を築いていくという使命感のもと、新しい知識を求め、渡唐したんだろうなあ。その後、病による挫折、悔根、運命いろいろなことを思い巡らしなくなっていったんだろうと思う。
 同じく遣唐使で唐に渡り、日本に帰ることなく唐でなくなった阿倍仲麻呂は「天の原ふりさけ見れば春日なる三笠の山にいでし月かも」と読んだ。井真成にはどんな月が見えたのだろう?
 たとえば、漫画の「ヒカルの碁」の藤原佐為のように今再び現世に帰って、誰かに取り付こうにも、もはやそんな志のあるような人間もいないだろうからとりつきようもないだろうなあと思ったりする。
 そして唐三彩などの陶器を見たりする。これが何でも鑑定団とかに出てくる焼き物ですなあ。いい仕事してるものばかりなんでしょう。確かに見ていてきれいなものが多かったです。但し陶器等には興味がないんであんまり印象はなかったです。
 最後にミュージアムショップで朝日選書になっている「遣唐使の見た中国と日本」という本を買って帰りました。(ここのミュージアムショップは、いろいろと本が置いてあるので結構好きです。)
 帰りに興福寺の南円堂に寄り、最近受難続きなのでちょっと拝んで帰りました。
 現在、興福寺は回廊とかの復元工事をしているようです。

 井真成については以前もブログにて書いてます。こちら
 
 参考
 奈良国立博物館HP
 http://www.narahaku.go.jp/

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