休日はデジカメ持ってぶらぶらと📷

アメフト観戦記や読書日記を綴っていましたが、最近は古墳(コフ)ニストとして覚醒中!横穴式石室をもつ古墳にハマっています。

飛鳥の弥勒石

2014-06-04 06:06:19 | 史跡を歩く
 飛鳥寺から伝飛鳥板葺宮跡の向かう道の途中、飛鳥川のほとりに弥勒石がある。以前から存在は知っていたのだが、なかなか行く機会がなく、今回たまたま通常のルートを外れて歩いていると、所在を示す看板があり、幸運にも見つけることができた。

 

 弥勒石と呼ばれる石造物は、簡単な覆屋の中に鎮座されており、建物の周りには、多くのわらじが供えられており、今でも信仰の対象となって、生活の中に生きているのが感じられる。下半身の病に霊験あらたかということで、私も両手をあわせて拝ませていただきました。

 
 
 弥勒石という石造物ですが、写真を見ておわかりのように、眼らしきくぼみと口があるだけであとはのぺ~としている。ぬりかべという妖怪ちょっと思い出させる感じである。この石造物から弥勒菩薩を想像するのはかなり想像力の跳躍が要りそうである。日本の文化の特色に「見立て」というのがある。富士山に見立てるとか言うそれである。こういったところに「見立て」という文化を見出すことはできないだろうか?
 この弥勒石であるが、本来どういう意味を持って作られたものであるのか、わからない。いつのころからか、弥勒石と呼ばれ信仰の対象となった。飛鳥地方には立石と呼ばれている石造物がいくつかあり、それらと同じで、寺院や宮の境界を標示するために作られたのではないかと言われおり、実際に、この弥勒石が建っているところは、大和国三十条三里三十六坪にあたるという。また、一説には飛鳥川にかけられた橋の橋脚ではないかというものもある。
 
 僕には、訪れる人も少なく、ひっそりとしたたたずまいが、観光地化した飛鳥から距離を置いているところが好ましい。飛鳥に初めて訪れてから何十年にもなるが、すっかり観光地化し、環境破壊かと思われるような道路などが整備されてきた。
 弥勒石の周辺は、そういった開発の波が押し寄せず、昔のままの姿で信仰の中に生きているのがいいなあと思う。

 

 このままであり続けてほしいものである。

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