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アメフト観戦記や読書日記を綴っていましたが、最近は古墳(コフ)ニストとして覚醒中!横穴式石室をもつ古墳にハマっています。

映像とは何だろうか

2005-02-14 18:09:51 | 読書日記
 映像とは何だろうか-テレビ製作者の挑戦-
 吉田 直哉 著 岩波新書
 本書はテレビの創世記からNHKでテレビ製作を携わってきたプロデューサーによる書物である。何もないところから映像をどうやって作り上げてきたかを振り返って思い入れを述べているものである。この本でも、ずっと前に読んだ「テレビとのつきあい方」でもそうだが創世記のテレビの関わってきた製作者のテレビ、映像に対するこだわりを凄く感じるのだが、だが果たして今の製作サイドがこのこだわりを真摯に受けとめているとは思えない。視聴率を気にするばかりに映像を作るということを全く忘れ去っているような気がする。
 本書を読んで感ずるのは、映像を作るこだわりであろう。どう見せるのかが肝心なのだ。映像は一人歩きする、そのことを踏まえて作っていかないといけないと言うことだろう。そういえば昔、よく小説や漫画のテレビ化でイメージが壊れたなんていう批評があったけど、今、あまり聞かないような気がする。テレビの作ったイメージをそのまま受け入れているという事なのだろうか?また、ある配役をしてからずっとそのイメージがついてまわっている俳優というのもいないような。どういうことなのだろう。
 最近、本当にインパクトのあるテレビってなくなったような気がします。スポーツ中継にしても、何で何もしらない芸能人を呼んできてしゃべらせなあかんのだろう。本当に凄いプレーをちゃんと映像で提供する。それだけでいいんじゃないのかなあ。こういう肝心なことが出来ていない気がします。いいのかマスコミこんなんで。(公務員のことばっかり書きたてている場合じゃないんじゃないのか。)
 僕などは非常に歴史好きなものでテレビの映像でぶわっと見せられると本何冊分以上の衝撃を受けるときがあります。本書にも書かれてるが、意義のある映像は、未知の同等以上の価値がある。全くそのとおりです。
 そして最後はヒトラーの話を引用してます。おそらく彼は歴史上でも有数の映像を上手に利用した人でしょう。映像が民衆に与える恐ろしさもかなり承知していないといけない。現実はどうでしょう。製作側もどれだけ理解しているのか・・・。映像、それをどう加工するかで全く正反対の作品が出来てしまうその怖さだけは理解しておかないといけないのではないか。
 それから本書に紹介されてましたが、アンデス文明の研究者の研究を志すきっかけがあるテレビの番組だとしるしています。これからもそういったテレビ番組があることを願ってます。
 
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