WATERCOLORS ~非哲学的断章~

ジャズ・ロック・時評・追憶

 ドラマーが歌を歌ってもいいじゃないか

2006年07月18日 | 今日の一枚(G-H)

●今日の一枚 9●

Grady Tate    

All Love Grady Tate Sings

Scan10003_2  ドラマーが歌を歌ってもいいじゃないか。(昔かの岡本太郎先生が「グラスの底に顔があってもいいじゃないか」といっていたのを思い出す)実際、ドラマーにしては、ということばを除外しても、いい歌を聴かせる男である。声には艶があり、まっすぐにのびてくる。くつろいだ雰囲気の中に、歌の心をまっすぐに伝える男である。

 この男はドラマーとしてもなかなかの奴であり、調べてみたら、私のいくつかの愛聴版でドラムをたたいていたので、これまたびっくりである。例えば、Stan Getz Sweet Rain 、それから Wes Montgomery A Day In The Life あるいは、Zoot Sims Soprano Sax Zoot At Ease などだ。これらの作品は、このウェブログでもいずれ取り上げることになるかも知れない。

 2002年録音と比較的新しい本アルバムには、多くの人が口ずさむスタンダードナンバーが多く収められており、その中には私の大好きな曲もいくつかある。例えば、② My One And Only Love、 ④ What Are You Doing The Rest Of Your Life、⑦ In A Sentimental Moods、Estate などがそれだ。

 そんなことを書き綴りながら、私はいつしか歌を口ずさんでいる。今日は安酒 Canadian Clubだ。ちょっと酔いながら、好きな歌を口ずさむ。人生の愉しみのひとつだ。