王様の耳はロバの耳

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小沢民主党代表が辞意表明

2007-11-05 00:02:14 | 政治
小沢民主代表が辞意表明 大連立協議で「けじめ」(朝日新聞) - goo ニュース

昨日夕刻、小沢民主代表が辞意表明したTVの場面を見てました。
小沢氏の発言現の枝葉を払って書き出せば
2回の福田氏との党首会談で:
その1;「自衛隊の海外派遣には国連安保理もしくは国連総会の決議によって認められた国連の活動に限る。特定の国の軍事作戦は支援しない」
その2;「新テロ特措法は出来れば通して欲しいが、連立が成立するならこだわらない」
と福田氏が2点を確約した。

小沢氏は:その1だけでもこれまでの無原則な安保政策を根本から転換し、国際平和協力の原則を確立するものであるから、それだけでも政策協議を開始するに値すると判断した。
加えて、先の参議院選挙での力を生かして参議院で法案を提出しているが、衆議院では自民党が多数で今(法案を)成立させる事は出来ない。政策協議を行えば、国民との約束が実行可能となる。

(更に考えれば)
民主党にとって次の衆院総選挙に勝利し、政権交代を実現することが最終目標。しかし、民主党はいまだ様々な面で力量が不足しており、国民からも「政権担当能力があるのか」という疑問が提起され続け、次期総選挙での勝利は大変厳しい。民主党が政権の一翼を担い、約束した政策を実行し、政権運営の実績を示すことが、民主党政権を実現する近道と判断した。 のだそうである。

この文面から読める事は小沢氏は福田氏の提案を一蹴するのは失礼であろうから一応党の役員会に懸けて(お断りする)と持ち帰ったのでなく、受諾に値すると役員会の承認を得る積りで持ち帰ったという事になる

2日夜の役員会後に「連立協議は受け入れられない」との発表を行う小沢氏の憮然とした顔のわけが納得できる。
提案その1は小沢氏は受け入れ出来る考えかも知れないが民主党多数の意見とは言いがたく、民主党支持の国民の中でも議論が有ろう(特に憲法解釈とか改憲の議論をやり直さざるを得なかろう)
党首は個人の意見を持ってて良いが、公人としては役員会とか執行委員会の決定事項を超えて個人が餌に釣られて竿に架かっては初心というもの

提案その2は(仮に)来年4月過ぎて平成20年度の予算案が成立せず、かつ与野党提案の議案が衆参両院で否決しあい国会が千日手に成っていたとしたら、一応検討に値するかもしれない。
目下は官僚の接待漬けや年金、薬害肝炎での不誠実な態度等はみな自民党の政権で起きた問題なのであるからせめて年内一杯は「わしは腹が一杯だ」といって福田総理の提案をのらりくらりと受け流すのが小沢氏の政治力量の見せ場でなかったか?

小沢氏一本釣りを仕掛けた策士は誰であろうか?
森元総理、中曽根大勲位閣下、渡辺恒夫氏の名前も上がっている。

さて小沢氏の今後であるが「この道はいつか来た道」と又思想の近いグループを率いて民主党を割るか?(この場合後世に悪名が残りそう)、それとも乗せられたと見せて民主党に覚醒の気合を入れ与野党逆転の士として歴史に名を残すか?
いよいよ政局から目が離せない。


朝日新聞:
主党の小沢代表は4日、福田首相との党首会談をめぐる「政治的混乱にけじめをつける」として、鳩山由紀夫幹事長に代表の辞職願を提出した。小沢氏はその後、緊急会見を開き、2日の党首会談後の役員会で連立政権に向けた政策協議入りを全員一致で拒否されたことは「不信任を受けたに等しい」と説明した。小沢氏の突然の辞意表明で、同党の混迷は必至だ。小沢氏は会見で離党は否定したが、小沢氏が安保政策での一致などを理由に与党との連携を目指すのではないかとの見方もあり、政局は政界再編含みの展開になりそうだ。

 小沢氏は会見で、首相の提案を受け、「政策協議を始めるべきではないか」と役員会に提案したことを明らかにした。その理由について、首相が(1)「自衛隊の海外派遣は国連決議で認められた活動に限る」とする小沢氏の持論を受け入れた(2)連立政権が成立すれば補給支援特措法案の成立にはこだわらない――と確約したことをあげ、「我が国の無原則な安保政策を根本から転換するもので、それだけでも政策協議を開始するに値すると判断した」と語った。

 小沢氏はまた、政策協議入りのメリットとして、年金改革や子育て支援、農業再生など、参院選で公約した政策の実現が可能になると指摘。さらに、民主党の現状を「様々な面で力量が不足しており、政権担当能力に対する疑問が提起され続け、次期総選挙での勝利は厳しい情勢だ」と分析したうえで、「あえて政権の一翼を担い、政権運営の実績を示すことが、民主党政権を実現する近道だ」と強調した。
(引用終わり)
コメント (2)
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