主題のネタは以下のデイリー新潮が判りやすく書いています。
パー券キックバック事件で大揉めの清和政策研究会(安倍派)ですが、この期に及んでオーナー気取りの「森喜朗元総理(86)は子飼いの萩生田光一前政調会長(60)をここぞとばかりに、派閥の新会長に猛プッシュしている」との書き出しで、その萩生田氏には憂慮すべき事案がある。「裏金問題に加えて、政治資金に関する別の疑惑が存在するのだ」と有ります。
「22年分の同会の収支報告書には201万4千円の収入が記載されていますが、それを観賞券代の千円で割れば、本来、映画観賞会には2014名が参加しているはず。しかし、萩生田氏のブログに掲載されている写真ではホールの客席はガラガラ。ホールの最大収容人数は2021名なので、参加者の人数が2千名に達していないのは明らかです」
西村前産相がホテルの一室を使ってパー券の売り上げの殆どを得ていた手口が有ったのを思い出しました。残念ながらあったとして「報告書の訂正」でおしまいかとの気もしますがどうでしょうか?
本筋と合わせ技で一本となりますかね?
東京試験特捜部の調べが誰にどこまで行っているのか益々興味が湧いてきました。
写真:萩生田光一前政調会長
デイリー新潮:
この期に及んで、森喜朗元総理(86)は清和政策研究会(安倍派)のオーナー気取り。子飼いの萩生田光一前政調会長(60)をここぞとばかりに、派閥の新会長に猛プッシュしているのだという。そんな折も折、その萩生田氏に政治資金にまつわる新たな疑惑が持ち上がった――。
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2022年5月、東京プリンスホテルのパーティー会場で清和会の面々は高揚感に包まれていた。壇上で、
「94人(現99人)を擁する党最大の政策集団として、党の柱石たらんとの自負と誇りのもと、岸田政権をあらゆる場面でしっかり支えていく」
そう安倍元総理が会長としてあいさつ。それは清和会が最大派閥として栄華を極めた瞬間だったが、森元総理は同じ壇上でこう苦言を呈した。
「数を一番誇っちゃいけない。かつての自民党の派閥でも、100人近い数がそろった、あと何人で100人になるぞ、95超えるぞ、なんてやってた時が一番危ない。それで滅びたところがたくさんある」
そして皮肉にも、森元総理の“御神託”通りに物事は進んでいる。清和会関係者が言う。
「派内の雰囲気は最悪です。特捜部の聴取で仲間を売っている奴がいるのではないかと、互いに疑心暗鬼になっています」
“萩生田の下でまとまれ”
もはや瓦解寸前というのだ。無論、そうなったのも、恐慌状態にある派閥を指導すべき5人衆が全員特捜部の聴取対象となり、機能不全に陥っているからだ。となると、新指導体制の構築が急務のはずだが、
「森さんは“萩生田の下でまとまれ”と指示を発していますが、状況が見えていないと言わざるを得ません。中堅・若手からは“この際、5人衆にはお引き取り願いたい”という声が上がっています」(政治ジャーナリストの青山和弘氏)
だがしかし、世代交代は容易ではない。清和会は故・福田赳夫元総理が興した派閥だ。その孫に当たる福田達夫衆議院議員(56)に“大政奉還”すべしとの声も一部の若手からは上がるが、
「待望論のある福田議員も森元総理に気兼ねして、新会長に萩生田氏を推す考え。中堅・若手の反発は予想されるものの、今のところは萩生田氏が最有力の会長候補とみるべきでしょう」(清和会関係者)
「収入と参加人数が合わない」
もっとも、そんな萩生田氏には憂慮すべき事案がある。裏金問題に加えて、政治資金に関する別の疑惑が存在するのだ。
萩生田氏には憂慮すべき事案がある。裏金問題に加えて、政治資金に関する別の疑惑が存在するのだ問題に詳しいジャーナリスト。
「22年分の同会の収支報告書には201万4千円の収入が記載されていますが、それを観賞券代の千円で割れば、本来、映画観賞会には2014名が参加しているはず。しかし、萩生田氏のブログに掲載されている写真ではホールの客席はガラガラ。ホールの最大収容人数は2021名なので、参加者の人数が2千名に達していないのは明らかです」
不可解な点が
続けてこう言う。
「実際の映画観賞会の参加人数と観賞会の収入が乖離しているのは、映画観賞券を一括して企業などに購入させているからでは。また、その利益は22年こそ28万2080円と些少ですが、コロナ禍以前に遡ると年100万円前後に膨れ上がります」
先般、西村康稔前経産相(61)が経産省職員らを“サクラ”として参加させて、架空の政治資金パーティーを実施していたことが発覚。物議を醸したばかりだが、萩生田氏の「映画観賞会」も架空とは言わないまでも、不可解な部分があるというのだ。
この点、自民党派閥の裏金問題を告発した神戸学院大学の上脇博之教授は、
「もしも、映画観賞券を企業が何枚もまとめて購入し、かつその映画観賞券を実際には使用する目的がなかったならば、実質的に政治資金規正法が禁じる政治家個人への企業献金に当たる恐れがあります」
実質的な企業献金?
以上の疑惑について、萩生田事務所に尋ねたところ、
〈法人・個人問わず、お申し込みがあった枚数を各々に販売しており、記録を確認しても後援企業に一括で販売している事実はありません。また個別の購入者の欠席理由について当方が知る由もありません〉
と回答。要するに実質的な企業献金には当たらないとの主張である。
ところが実際に例年、映画観賞券を購入している支援者に話を聞くと、
「私は萩生田さんのお母様と親しかった関係で、萩生田さんのことを応援しようと決めて以来、毎年10人分、1万円の観賞券を購入しています。ただし、私自身は観賞会には行きません」(自営業の女性)
「例年5枚ほど購入し、社員を誘うこともありました。領収書は会社宛ではなく、自分宛でもらっていましたよ」(会社経営者の男性)
グレーな販売実態が浮き彫りになるのである。
裏金問題であえぐ最大派閥の指導者に求められるのは廉潔(れんけつ)さであるまいか。派閥内の論理だけで新会長を決するなら、清和会はいよいよ滅びの時を迎えよう。
「週刊新潮」2024年1月4・11日号 掲載
(引用終わり)