(1)今もっとも注目されているSNSは、韓国資本のLINE。フェイスブックやツイッターと並んで、グローバルプラットホームの一角を完全に占めるに至った。
利用者数は、日本国内だけで5,000万人。世界中で3億人。
もともとフィーチャーフォンのショートメッセージ機能を代替するメッセージングサービスとして設計されたLINEは、親しいグループ内での閉鎖的コミュニケーションに適した構造を有する。
フェイスブックやツイッターなど、比較的開放的な米国製サービスとは対照的だ。それが、新たな市場を開拓できた要因になっているらしい。
(2)フェイスブックのアクティブ利用者数は、日本国内で2,100万人(2013年8月現在)。ミクシィ(1,400万人前後)を完全に凌駕して普及した。
ツイッターは、1,300万人前後と推定される。
(3)これまで日本では、インターネットのサービスは2,000万人前後で頭打ちになることが多い、と目されてきた。
高リテラシー層(PCを使ってインターネットに接続する)の数がその程度だった、ということだ。
2ちゃんねるも、ミクシィも、いまのフェイスブックやツイッターも、この限界を完全には超えることができていない。
他方、LINEやグリー(ソーシャルゲーム、利用者数はピーク時で3,000万人)はこの壁を越え、地方、若者、主婦層などを取り込んで大幅に市場を拡大させてきた。
(4)2014年のSNS。
(a)フェイスブックやツイッターは、都市部のビジネス層を中心に定着している。今後も安定的に利用されていくだろう。
(b)グリーは、携帯電話市場がフィーチャーフォンからスマートフォンに移行した変化にうまく対応できず、失速している。今後のソーシャルゲームは、アップルやグーグル(スマートフォンのアプリ市場を支配している)のプラットフォーム上で、国内の各ゲーム開発企業が乗る形で進むだろう。
(c)LINEは、最初からスマートフォン向けに展開している。当面の不安材料はない。
(d)要するに、今後のSNS市場は、①開放系のフェイスブックとツイッター、②閉鎖系のLINE・・・・という2つの基盤を軸にして進化していくだろう。
(5)(4)-(d)の基盤の上に立って、さまざまな副次的サービスも利用されるようになっている。
<例1>写真共有サービスのインスタグラム(フェイスブックに買収された)。
<例2>6秒間の動画を共有するヴァイン(ツイッターに買収された)。
最近では、スナップチャットというサービスも人気を呼んでいる。友人と共有した数秒後にはメッセージや写真が消えてしまう(プライバシーが漏洩しないように)のだ。
かかる動画・写真系のSNSが、2014年には怒濤の勢いで進化していくだろう。
□佐々木俊尚(ジャーナリスト)「ソーシャルネットワーク 閉鎖系で成功したLINE 動画・写真系は今後も流行」(「週刊ダイヤモンド」2014年1月4日号)
↓クリック、プリーズ。↓
利用者数は、日本国内だけで5,000万人。世界中で3億人。
もともとフィーチャーフォンのショートメッセージ機能を代替するメッセージングサービスとして設計されたLINEは、親しいグループ内での閉鎖的コミュニケーションに適した構造を有する。
フェイスブックやツイッターなど、比較的開放的な米国製サービスとは対照的だ。それが、新たな市場を開拓できた要因になっているらしい。
(2)フェイスブックのアクティブ利用者数は、日本国内で2,100万人(2013年8月現在)。ミクシィ(1,400万人前後)を完全に凌駕して普及した。
ツイッターは、1,300万人前後と推定される。
(3)これまで日本では、インターネットのサービスは2,000万人前後で頭打ちになることが多い、と目されてきた。
高リテラシー層(PCを使ってインターネットに接続する)の数がその程度だった、ということだ。
2ちゃんねるも、ミクシィも、いまのフェイスブックやツイッターも、この限界を完全には超えることができていない。
他方、LINEやグリー(ソーシャルゲーム、利用者数はピーク時で3,000万人)はこの壁を越え、地方、若者、主婦層などを取り込んで大幅に市場を拡大させてきた。
(4)2014年のSNS。
(a)フェイスブックやツイッターは、都市部のビジネス層を中心に定着している。今後も安定的に利用されていくだろう。
(b)グリーは、携帯電話市場がフィーチャーフォンからスマートフォンに移行した変化にうまく対応できず、失速している。今後のソーシャルゲームは、アップルやグーグル(スマートフォンのアプリ市場を支配している)のプラットフォーム上で、国内の各ゲーム開発企業が乗る形で進むだろう。
(c)LINEは、最初からスマートフォン向けに展開している。当面の不安材料はない。
(d)要するに、今後のSNS市場は、①開放系のフェイスブックとツイッター、②閉鎖系のLINE・・・・という2つの基盤を軸にして進化していくだろう。
(5)(4)-(d)の基盤の上に立って、さまざまな副次的サービスも利用されるようになっている。
<例1>写真共有サービスのインスタグラム(フェイスブックに買収された)。
<例2>6秒間の動画を共有するヴァイン(ツイッターに買収された)。
最近では、スナップチャットというサービスも人気を呼んでいる。友人と共有した数秒後にはメッセージや写真が消えてしまう(プライバシーが漏洩しないように)のだ。
かかる動画・写真系のSNSが、2014年には怒濤の勢いで進化していくだろう。
□佐々木俊尚(ジャーナリスト)「ソーシャルネットワーク 閉鎖系で成功したLINE 動画・写真系は今後も流行」(「週刊ダイヤモンド」2014年1月4日号)
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