2010/10/17up
中学国語指導案・小さな手袋
小説/中学2年4~5月/2005.4月改訂
<第1時>
漢字ドリル。忘れ物調べ。
板書 日付・<小さな手袋・小説・登場人物・あらすじ> 写せたら挙手。
教科書の段落に番号をふらせる。
全文追い読み。約 分
文章評価「おもしろさ・文のうまさ・わかりやすさ」を各3点とし挙手で確認。(初読のたびに行なう)
15人ほど待つ。
聞きながらすべて教師が板書する。
板書 登場人物=会話や行動や心の動きがかかれている人
登場人物=シホ。おばあさん。わたし(シホの父)。妻(シホの母)。若い修道女。中年の修道女。
妻の父ははずす。
板書して視写させる。
板書。 あらすじ=( )が( )話。
黒板に番号を6まで振っておく。持ってきた生徒からスタンプを押し、板書させる。
全員待つ。その間に板書の六人も終わる。
「シホが手袋をもらった話」が多い。
板書 誰が、どうした、の「どうした」の部分を「事件」という
国語班で相談。各班に配ったホワイトボードに書く。
ホワイトボード提出。
黒板に番号を書いておいて、そこにはらせる。(ボードは裏が磁石)
一つずつ読ませて、最も当てはまらないものから消させる。
正解ボードを裏返して見せる。
あらすじ「シホが、自分に対するおばあさんの愛情に気づいた話」23字 (字数をいつも書かせる)
視写させて終了
<第2時>
漢字ドリル。忘れ物調べ
板書 日付・小さな手袋・小説・事件 写せたら挙手。
追い読み1ページ。以下、となりと競争させて二分間音読。
板書して視写させる。
当時は二人組みと言っていた。のちに「マルつけコンビ」とした。
板書 主役=その人物の気持ちの動きが中心にかかれている役割の人
板書 5~54・事件は( )個に分かれる
数字を書けたら手を上げさせる。十五人ほど待つ。班で相談させて机を戻させる。
「正解は( 4 )個です」
「一つ目は?…14まで。二つ目は?…23まで。三つ目は?…36まで。四つ目は?…54まで」
補助=「キーワードは?」・・・シホ・おばあさん・妖精
書けたら挙手。一分間読みまわらせる。一列言わせる)
正解ホワイトボード提示
1「シホは妖精のおばあさんに会う」15字
「書けたら持ってきなさい」
補助=「キーワードは?」・・・シホ・おばあさん・会う
黒板に番号を6まで振っておく。持ってきた生徒からスタンプを押す。
時間で切る。
板書を、書いた生徒に読ませる。どれがいいか考えさせる。
だが、仲良くなった、会うようになった、の二通りだけがでる。
正解ホワイトボード
2「シホはおばあさんと毎日会うようになる」18字
少し時間を置いて補助=「キーワードは?」・・・シホ・おばあさん・やめる
六人(六班)中、五人はまったく同文になる。
正解ホワイトボード
3「シホおばあさんに会うのをやめる」15字
「四つ目の事件はわかりますね」と言って、すぐに正解白ボード
4「シホはおばあさんの手袋をもらい愛情に気づく」21字
<第3時>
板書。 日付・小さな手袋。クライマックス
追い読み1ページ。以下、となりと競争させて二分間音読
板書 発端=それがなければ話が始まらないところ
板書 山場の始まり=話が盛り上がってくるところ
板書 クライマックス=一番盛り上がった所。最高潮。
クライマックスは,今まで同じだった,ずっとそのままで変わらなかったのがある一つの文章でコロッと変わってしまう,変化したという変化のところをいう。だから,変化したところをさがせば見つかる。
数字を書けたら手を挙げさせる。
立たせてはじから言わせる。数字と書き出しを板書。
当てはまらないものから消させる。二つ残す。
教師に見せた後、黒板の賛成がわに名前磁石をはる
発表隊形で討論。(教室の中心に机ごと体を向ける)
まず、全員発表。一人1ポイント。
次に、反論発表。一回2ポイント。
正解を言って終了。
49段落「二年以上も…」
理由=シホがとうとうおばあさんの本当の気持ち、シホへの愛情に気づいた所だから。
「今はそのような方は…」
「宮下さんはよほど…」 「これ、そのときの宮下さんからの…」
生きているとわかったのはどこかも問う。
<第4時>
主題作文。
作文例用意。
国語辞典、教室に十冊用意。常時。
<文学教材の発問例>
(書籍から書き抜きの資料・出典紛失・すべて向山洋一氏によるはず)
■事件のまとめ方例
1 雪っ子がいじめられる(幸助が助ける)
2 幸助の子になる
3 雪っ子が火をこわがる
4 幸助がふぶきにあう
5 幸助を助ける
6 火をつける
7 幸助が助かる
8 子どもがいなくなっている
■「お話全体の要約」と「主題」は違うことを教える。 そして,次のように指示する。
「書いた文から,登場人物の名前を取り払いなさい。」
「揚」等の固有名詞は消えて,次のような文になる。
① 自分自身の生き方を磨いていくこと。
② 自分の仕事に対する謙虚さの重要性。
③ 真の美しさとは見た目にあるのではない。
■③のような「命題」の形式になるのが望ましい。
そこで,次のように説明する。
「「主題」には,大きく言って二通りしかありません。
一つは,「人生っていうのはうまくいくもんだ」,
もう一つは,「人生というものはうまくいかないものだ」です。
「主題」というのは,この二つのうちのどちらかなのです。」
■ここで再度,書き直しをさせる。
「作品は,ほとんど,「人間は~」ということと,
「世の中は~」ということを扱っています。
このどちらかを使って,今のことを書きなさい。」
(主題の正解例)
「人間は,幼い頃は外見だけで判断してしまうが,
成長していくうちに経験や技術が増し,
作品に込められた心の大切さが分かってくるものなのだ。」
■共通して使える発問
「起承転結の切れ目はどこですか」
文学教材の構成は「起承転結」「序破急」等に分けられる。
これを考えさせると、作品の全体構造が、はっきりと見えてくる。
「この話を、起承転結の四つに分けなさい。」
教師が明確な解をもった上で、指示をする。
「起承転結」が分からない子どもたちには、次のように説明する。
起:初めに(どうした)の部分
承:次に(どうした)、次に・・・の部分
転:ところが(どうした)の部分
結:とうとう(どうなった)の部分
★**さん(クラスの児童)によるノート
起(はじまる)
承(うけつぐ)
転(あれっ)
結(なるほど)
「起承転結の切れ目はどこですか。」
中学国語指導案・小さな手袋
小説/中学2年4~5月/2005.4月改訂
<第1時>
漢字ドリル。忘れ物調べ。
板書 日付・<小さな手袋・小説・登場人物・あらすじ> 写せたら挙手。
教科書の段落に番号をふらせる。
指示1 「誰が出てくるのか。主役は誰なのか。考えながら読みなさい」 |
文章評価「おもしろさ・文のうまさ・わかりやすさ」を各3点とし挙手で確認。(初読のたびに行なう)
発問1 「登場人物をすべて書きなさい。思いつかなくなったら手を上げなさい」 |
指示2 「国語班長起立。一つずつ発表しなさい。書いてあるものがすべて言われたら座りなさい」 |
板書 登場人物=会話や行動や心の動きがかかれている人
発問2 「この中で、登場人物とはいえないものを一つ選びなさい。・・・もう一つ選びなさい」 |
妻の父ははずす。
説明1 「主役、とはその人物の気持ちの動きが中心に書かれている人、です」 |
発問3 「簡単に言うと、小さな手袋は、誰が、どうした話ですか」 |
指示3 「一行以内で書けたら持ってきなさい」 |
全員待つ。その間に板書の六人も終わる。
「シホが手袋をもらった話」が多い。
板書 誰が、どうした、の「どうした」の部分を「事件」という
発問4 「一番重要な人物は誰ですか。一番重要な事件はなんですか。それを考えなさい」 |
ホワイトボード提出。
黒板に番号を書いておいて、そこにはらせる。(ボードは裏が磁石)
一つずつ読ませて、最も当てはまらないものから消させる。
正解ボードを裏返して見せる。
あらすじ「シホが、自分に対するおばあさんの愛情に気づいた話」23字 (字数をいつも書かせる)
視写させて終了
<第2時>
漢字ドリル。忘れ物調べ
板書 日付・小さな手袋・小説・事件 写せたら挙手。
追い読み1ページ。以下、となりと競争させて二分間音読。
説明1 「(誰か)が(何かをしたこと)を(事件)と呼ぶことにします」 |
発問1 「シホは主役ですが、主役とはどんなものですか。二人組みで説明しなさい」 |
板書 主役=その人物の気持ちの動きが中心にかかれている役割の人
発問2 「小さな手袋の中では、いくつかの事件が起こっています。では、小さな手袋全体はいくつの事件に分けられますか」 |
発問3 「事件の区切り目ごとに教科書に線を引きなさい。引けたらカッコの中に数字を書きなさい」 |
「正解は( 4 )個です」
「一つ目は?…14まで。二つ目は?…23まで。三つ目は?…36まで。四つ目は?…54まで」
発問4 「4個の事件に分かれました。では、最初の事件はなんですか。誰がどうした、の形で書きなさい」 |
書けたら挙手。一分間読みまわらせる。一列言わせる)
正解ホワイトボード提示
1「シホは妖精のおばあさんに会う」15字
発問5 「二つ目の事件はなんですか。誰がどうした、の形で書きなさい」 |
補助=「キーワードは?」・・・シホ・おばあさん・会う
黒板に番号を6まで振っておく。持ってきた生徒からスタンプを押す。
時間で切る。
指示1 「一回目と違う人がボードに書いて出しに来なさい」 |
だが、仲良くなった、会うようになった、の二通りだけがでる。
正解ホワイトボード
2「シホはおばあさんと毎日会うようになる」18字
発問6 「三つ目の事件はなんですか。何が、誰がどうした、の形で頭の中で考えなさい」 |
指示2 「ノートに書けた人から持ってきなさい」 |
指示3 「2回目と違う人がボードに書いて出しに来なさい」 |
正解ホワイトボード
3「シホおばあさんに会うのをやめる」15字
「四つ目の事件はわかりますね」と言って、すぐに正解白ボード
4「シホはおばあさんの手袋をもらい愛情に気づく」21字
<第3時>
板書。 日付・小さな手袋。クライマックス
追い読み1ページ。以下、となりと競争させて二分間音読
説明1 「物語の中には、いくつかのポイントがあります。だんだん話が盛り上がっていくように上手に書いてあるのです。 発端、とはそれがなければ、話が始まらないという出来事です。 『桃太郎』でいうと、…桃が流れてきたことです」 |
説明2 「山場の始まり、とはこれからいよいよ話が盛り上がってくるぞという出来事です。 『桃太郎』でいうと、…桃太郎が鬼退治に出かけることです」 |
説明3 「クライマックス、とは話の中で一番盛り上がった所、最高潮に達した所です。 『桃太郎』でいうと、…桃太郎が鬼を退治したところです」 |
クライマックスは,今まで同じだった,ずっとそのままで変わらなかったのがある一つの文章でコロッと変わってしまう,変化したという変化のところをいう。だから,変化したところをさがせば見つかる。
発問1 「「小さな手袋」のクライマックスはどこですか。何段落か一つ選びなさい」 |
立たせてはじから言わせる。数字と書き出しを板書。
当てはまらないものから消させる。二つ残す。
発問2 「どちらがクライマックスか決めなさい。(挙手)理由を書けたら持ってきなさい」 |
発表隊形で討論。(教室の中心に机ごと体を向ける)
まず、全員発表。一人1ポイント。
次に、反論発表。一回2ポイント。
正解を言って終了。
49段落「二年以上も…」
理由=シホがとうとうおばあさんの本当の気持ち、シホへの愛情に気づいた所だから。
発問3 「追加)おばあさんが死んだのかと、最初に読者が思う一文はどれか」 |
発問4 「他にも、二つ探しなさい」 |
生きているとわかったのはどこかも問う。
<第4時>
主題作文。
作文例用意。
国語辞典、教室に十冊用意。常時。
<文学教材の発問例>
(書籍から書き抜きの資料・出典紛失・すべて向山洋一氏によるはず)
■事件のまとめ方例
1 雪っ子がいじめられる(幸助が助ける)
2 幸助の子になる
3 雪っ子が火をこわがる
4 幸助がふぶきにあう
5 幸助を助ける
6 火をつける
7 幸助が助かる
8 子どもがいなくなっている
■「お話全体の要約」と「主題」は違うことを教える。 そして,次のように指示する。
「書いた文から,登場人物の名前を取り払いなさい。」
「揚」等の固有名詞は消えて,次のような文になる。
① 自分自身の生き方を磨いていくこと。
② 自分の仕事に対する謙虚さの重要性。
③ 真の美しさとは見た目にあるのではない。
■③のような「命題」の形式になるのが望ましい。
そこで,次のように説明する。
「「主題」には,大きく言って二通りしかありません。
一つは,「人生っていうのはうまくいくもんだ」,
もう一つは,「人生というものはうまくいかないものだ」です。
「主題」というのは,この二つのうちのどちらかなのです。」
■ここで再度,書き直しをさせる。
「作品は,ほとんど,「人間は~」ということと,
「世の中は~」ということを扱っています。
このどちらかを使って,今のことを書きなさい。」
(主題の正解例)
「人間は,幼い頃は外見だけで判断してしまうが,
成長していくうちに経験や技術が増し,
作品に込められた心の大切さが分かってくるものなのだ。」
■共通して使える発問
「起承転結の切れ目はどこですか」
文学教材の構成は「起承転結」「序破急」等に分けられる。
これを考えさせると、作品の全体構造が、はっきりと見えてくる。
「この話を、起承転結の四つに分けなさい。」
教師が明確な解をもった上で、指示をする。
「起承転結」が分からない子どもたちには、次のように説明する。
起:初めに(どうした)の部分
承:次に(どうした)、次に・・・の部分
転:ところが(どうした)の部分
結:とうとう(どうなった)の部分
★**さん(クラスの児童)によるノート
起(はじまる)
承(うけつぐ)
転(あれっ)
結(なるほど)
「起承転結の切れ目はどこですか。」