水上陽平の独善雑記

水上陽平流の表現でいろいろな事を書いています。本館は http://iiki.desu.jp/ 「氣の空間」

やさしい話・3

2005-03-15 20:28:24 | Weblog

理屈で考えていた時期、
他(人)の手伝いなんておこがましい。
それは傲慢だと思っていた。
他(人)を救えるのは自分が完成してからだ。
自分が高いところへ行けたなら、他へ手を出せる。
自分が力を付けてから、他の役にたとう。
本気でそう思っていた、薄い情の時期があった。
それこそ傲慢だったのになぁ・・・・。

目の前に苦しむ人がいる。
目の前で溺れている人がいる。
そんな時に理屈を言うのは大バカヤロウだ。
自分の立場なんて関係ない。
すぐ抱きしめるのが当たり前だ。
すぐ飛び込むのが当たり前だ。
綱渡りのこの仕事を続けるうちに、
そんな当たり前に気づくようになった。

(自分の成長や進化なんてどうでもいいが、)
「進化を意識して進化するはずがない」と気づいた。
ワシは一番肝心なことが、解っていなかったのだ。
この世の仕組みはヒネクレていたのだ。
オチャメに創られていたのだ。

進化や成長が必要だと仮定するなら、
それは死んでからの方が時間がたっぷりある。
あの世にいる期間なら、たっぷり修行できる。
この世は自分の成長を意識する舞台じゃない。
多種多様なモノ達と一緒に生きている舞台だ。

ブッちゃん(仏陀)はマジメで向上心の強い弟子に言った。
「悟ろうとするなよ。そんなのホットケ!」
このオヤジギャグがウケてホトケと言われるようになった。
魅力的なオッサンは笑顔とギャクで周りを融(解)かした。
でもブッちゃんが入寂するとオヤジギャグも少なくなった。

(愚かで)マジメな弟子達は小難しい理屈を書きとめた。
「やさしい話」に難解な解釈を付けていった。
「イロイロなモノを放そうよ」と説いた御師匠様に逆らい、
自分達でないと解説できないモノを「付けて」いった。
「フッ、頭の良い者だけが理解できるのさ・・・」
エリート意識は昔からイヤラシイなぁ・・・。

後にこのインドにマザー・テレサという聖女が現われる。
ブッちゃんと同じことをした。
同じことを言った。
「苦しみ」「深い悩み」「死」を目の前にして、
厳しさや難しさは邪魔になるが役に立たない。
プロフェッショナル・ヒーラーとして断言できる。

「やさしい」だけが必要で、
「やさしい」だけで充分だった。
(充分じゃないとは思うが、とりあえずはいいでしょう・・・)


(本館は 「氣の空間・氣功療法院」
コメント
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