暑い日の午後、まなびとひろばの講演会にお運びいただき、ありがとうございました。お陰様で、まなびとひろばも第4回を迎えることができ、会いたい方の輝くメッセージを、みなさんと共有することができるよろこびを、改めて思いました。
今回の会いたい人は、ビレッジトラストつくだ農園の渡辺雄人さん。聴きたいことは「若者の就農」でした。素晴らしい講演をいただきました。ふれあいセンター受付のみなさんをはじめ、たくさんの方のご協力を得て、パワーポイントもすんなり起動、映ったタイトル「たんぼの価値発見『機会』化農業の提案」をみて期待度が再上昇!・・・感動しました。
渡辺さんは20代後半。農家の生まれではないことを含めた家族背景、同志社大学で文学部に所属して外国語を学んでおられたこと、大学院のときカリキュラムのなかで大原に移り住み、「農」のある暮らしをはじめることになったこと・・・まずご自身のことから語ってくださいました。若い方が求めている豊かさ、就農希望の背景が実感として理解できました。
会場には、転職して就農された20代の女性、能勢町で小規模有機栽培を学びながら農業にチャレンジし(その姿を一昨年視察で拝見ました)、現在高槻市内で就農されている20代の女性も来てくださいました。新規参入の五大障壁といわれるのが、家、農地、農機、技術、販路。これを克服していくことが就農であり、言い換えれば、この五つの障壁を自ら取り除くことなく、後継者がいないと嘆くのは、どうなのかな、という印象をもちました。
しかし、家にも勝り土地(農地)は農家にとって大事なものであり、貸すという決断に至るまでには、心理的にも現実的にも大きな壁になり、法整備も十分ではありませんでした。同志社大学が命と食と農をつなぐ実践的なカリキュラムを組んでおられるなかで、人と人がつながって、社会革新(ソーシャルイノベーション)が大原で起こったということ。ひとりの若者の就農体験を通して、そのことが理解できました。
渡辺さんは、稲を育てて6回目。同時多発的に新規参入が起こったことをきっかけに、2009年には数人の若者(平均年齢約31歳)で『オーハラーボ』を結成。グループ化することで5大障壁をカバーしていられるそうです。10年前にめだった遊休地は、現在ほぼなくなったとおっしゃいました。遊休地というよりも、渡辺さんが耕しておられる農地の過去の姿をみれば、まさに荒地でした。
今は、田んぼには合鴨が育ち、稲が育ち、子どもが集まり(育ち)、そして自分自身が育っている・・田んぼつくりは地域づくりであるとおっしゃいました。『機会』化農業とは、たんぼにふれるチャンス、人に出会うチャンスという意味の「機会」です。機械化しなければ儲からないというのは、農業の歴史のなかのほんのわずか、高度成長期時代の価値観ではないかと思えました。スーパーの台頭、流通の変化などによって後押しされていたものです。
「農薬の使い方を知らないんです」と飄々と語る20代の若者が、つくるものも、つくり方も、売り方も、売る値段も自分で決めることができる(=消費者の声に応えられる=有機栽培)自立した農業で暮らしを立てておられます。「安全・安心」「美味しい」野菜を提供すれば必ず売れます。みんな、心の底では求めています。毎週日曜日の大原の朝市には、早朝6時から列ができ、市内からレストラン経営者なども集まられ、あっという間に売り切れるそうです。
今朝は4時に起き、畑でなすびを切り、朝市を終えて、講演会にかけつけてくださいました。内容はもちろんのこと、話の筋も面白かったが、話す技も心もすばらしく、もう少し話を聞きたい!という感想や、農業をサービス業としての運営を大事に考えられていることに感動したという声が、参加された方から寄せられました。ありがとうございました。
画像は、まなびとひろば 講座の様子
お手伝いをお願いした方を含めて約30人の方が
熱心に耳を傾けてくださいました
(画像には映っていませんが^^)
わかりやすく、聴きやすく、心に響く講演でした
今回の会いたい人は、ビレッジトラストつくだ農園の渡辺雄人さん。聴きたいことは「若者の就農」でした。素晴らしい講演をいただきました。ふれあいセンター受付のみなさんをはじめ、たくさんの方のご協力を得て、パワーポイントもすんなり起動、映ったタイトル「たんぼの価値発見『機会』化農業の提案」をみて期待度が再上昇!・・・感動しました。
渡辺さんは20代後半。農家の生まれではないことを含めた家族背景、同志社大学で文学部に所属して外国語を学んでおられたこと、大学院のときカリキュラムのなかで大原に移り住み、「農」のある暮らしをはじめることになったこと・・・まずご自身のことから語ってくださいました。若い方が求めている豊かさ、就農希望の背景が実感として理解できました。
会場には、転職して就農された20代の女性、能勢町で小規模有機栽培を学びながら農業にチャレンジし(その姿を一昨年視察で拝見ました)、現在高槻市内で就農されている20代の女性も来てくださいました。新規参入の五大障壁といわれるのが、家、農地、農機、技術、販路。これを克服していくことが就農であり、言い換えれば、この五つの障壁を自ら取り除くことなく、後継者がいないと嘆くのは、どうなのかな、という印象をもちました。
しかし、家にも勝り土地(農地)は農家にとって大事なものであり、貸すという決断に至るまでには、心理的にも現実的にも大きな壁になり、法整備も十分ではありませんでした。同志社大学が命と食と農をつなぐ実践的なカリキュラムを組んでおられるなかで、人と人がつながって、社会革新(ソーシャルイノベーション)が大原で起こったということ。ひとりの若者の就農体験を通して、そのことが理解できました。
渡辺さんは、稲を育てて6回目。同時多発的に新規参入が起こったことをきっかけに、2009年には数人の若者(平均年齢約31歳)で『オーハラーボ』を結成。グループ化することで5大障壁をカバーしていられるそうです。10年前にめだった遊休地は、現在ほぼなくなったとおっしゃいました。遊休地というよりも、渡辺さんが耕しておられる農地の過去の姿をみれば、まさに荒地でした。
今は、田んぼには合鴨が育ち、稲が育ち、子どもが集まり(育ち)、そして自分自身が育っている・・田んぼつくりは地域づくりであるとおっしゃいました。『機会』化農業とは、たんぼにふれるチャンス、人に出会うチャンスという意味の「機会」です。機械化しなければ儲からないというのは、農業の歴史のなかのほんのわずか、高度成長期時代の価値観ではないかと思えました。スーパーの台頭、流通の変化などによって後押しされていたものです。
「農薬の使い方を知らないんです」と飄々と語る20代の若者が、つくるものも、つくり方も、売り方も、売る値段も自分で決めることができる(=消費者の声に応えられる=有機栽培)自立した農業で暮らしを立てておられます。「安全・安心」「美味しい」野菜を提供すれば必ず売れます。みんな、心の底では求めています。毎週日曜日の大原の朝市には、早朝6時から列ができ、市内からレストラン経営者なども集まられ、あっという間に売り切れるそうです。
今朝は4時に起き、畑でなすびを切り、朝市を終えて、講演会にかけつけてくださいました。内容はもちろんのこと、話の筋も面白かったが、話す技も心もすばらしく、もう少し話を聞きたい!という感想や、農業をサービス業としての運営を大事に考えられていることに感動したという声が、参加された方から寄せられました。ありがとうございました。
画像は、まなびとひろば 講座の様子
お手伝いをお願いした方を含めて約30人の方が
熱心に耳を傾けてくださいました
(画像には映っていませんが^^)
わかりやすく、聴きやすく、心に響く講演でした