とだ*やすこの「いまここ@島本」

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大阪府島本町議会議員
とだ*やすこの活動報告

高槻で産学公連携フォーラム

2011年07月04日 | とだ*やすこの活動日記
高槻市の現代劇場で行われた、「京都・島本・高槻広域産学公連携フォーラム」に行ってきました。「京都・島本・高槻地域産業活性化事業」と称し、主催は高槻商工会議所、後援は近畿経済産業局、問い合わせ先は高槻商工会議所です。「平成23年4月15日に国の同意を受けた『京都・島本・高槻地域産業活性化広域基本計画』に基づく事業」であると、チラシの下部にごくごく小さな文字で書かれていました。

唐突で不自然な広域化に首を傾げ、合併問題や土地利用や企業立地とどんな関係があるのかと疑っていた、謎に満ちた(わたしにとっては、です)「京都・島本・高槻地域産業活性化広域基本計画」に基づく事業ということになります。それはさておき、フォーラムのテーマは「LEDの用途開発と将来性」。基調講演は、青色発光ダイオードの発明・開発者として、あまりにも有名な中村修二さん。

世界の中村修二さんから直接話が聴ける!機会ということで参加しました。実は、中村修二さんの大のファンでした。カリフォルニア大学サンタバーバラ校に迎えられて渡米、その後、開発の基礎を築いたかつての勤務先を訴え、訴訟を起こされた中村氏ですが、その胸の奥には「愛国」を感じていましたし、今でもそう思っています。

講演は内容そのものがいささかアカデミックだったこともありますが、まずパワーポイントが横文字であったことに驚愕。先生、ズレテマス!と叫びたい気分でしたが(ファンだったので勝手に身近に感じてしまう)、四国から出たことがないという中村氏がアメリカ、世界で活動している=「地域からグローバル」が本講演のひとつのテーマと感じました。

よって、オール横文字は確信犯だったかもしれないし、それ以前に、会場には専門家が多く講演は英語が当たり前だったかもしれないと思い至りました。そもそも日本語に翻訳する必要も意味もなかったのでしょう。ただ、困ったことに中村氏は話す言葉のイントネーションもどこかしらアメリカ的で(住んでおられるのだから当然!)、なぜかしら日本語には聴こえず不思議な感じがしましたが、ずっと大学で研究されていた他の学者さんとは、やはりどこか違う雰囲気があり、それがとても魅力的でした。

次なる講演者、照明デザイナー・石井幹子さんの気品にも驚愕しました。やはり東京です。開口一番、天井の照明(シャンデリア風)の明るさを物静かに指摘され、一気に暗くなると「涼しげな水色の洋服を着てきたので、わたしにはスポット照明をお願いします」と。さすがだなぁ。実は現代劇場のレセプションルームの照明は、まったくもってわたしの好みではなく、いつも眺めては「なんでこんなことになるんやろ?」と思っていました。

現在の日本の照明文化は「悲惨」です。明るさへの異常な憧れから脱却し、和蝋燭の「「色」や「ゆらぎ」の感覚を取り戻せば、大人も子どもも「落ち着く」とわたしは思っています。もちろん蝋燭を使おうという意味ではありません。「理想の光源はどのようなものか」という会場からの質問に、石井幹子さんは迷いなく蝋燭、キャンドルであるとおっしゃいました。自分が好きなところに自由に持ち運べるという機能性。そして光が実に美しい、ゆらぎの美しさがある、と。

わたしは、高度成長期時代の大量生産で「明るさ」を求めた背景は、すべて商業ペースであったと思います。その究極の行き先が原発54基。成熟社会の落ち着きを「ゆらぎ」で表現できる文化の成長時代を迎えつつあることに気づくことが重要なのに、LEDが省エネともてはやされ、価格が1,000円を切ったとバカ売れする・・・結局、また商業ペースに乗せられていると思います。

自分自身に技術とセンスが足りないままで、家族と意見が合わないまま、コストや明るさで照明器具を選んできましたが、これからは、ものの見え方、光の精神的な効果を科学、文化の両面から解説してくれる照明のプロが巷に出現して欲しいと思いました。誰もが暮らしに光のデザインを取り入れられるようになってほしいと思いました。

世界的に活躍されておられる、超多忙なおふたりと京都大学の川上養一教授の講演会。今回の企画の奥に、いったいなにが潜んでいるのかという疑問、謎がありましたが、最後に講演されたサンユレック株式会社(高槻市)代表取締役の奥野敦史氏の登場で、その謎が解けたように思います。

照明界の二大スターを招聘されたのは、親しく交流されている奥野氏のお力であったと司会者が紹介されました。奥野社長の講演会そのものも興味深く、高槻から世界へ飛び回っておられる方のグローバル感に胸がすう~としました。また、長く書いてしまいました。エッセイストじゃない、議員です。しっかり仕事して、しっかり睡眠をとりなさい!という心の声が聴こえてきます。

画像は、東大寺公園テニスコートの再工事の現地調査
とても暑い日の暑い夕方でした
プールとテニスコートは高度成長期時代の憧れでした
維持管理に膨大な費用がかかっています
コメント
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