TOTOからはじまったイモづる式音楽日記

旧タイトル:TOTOからはじまるLA FUSION CONNECTION~ネタはフュージョンやらAORやら。

STONE BUTTERFLY / AKIRA JIMBO

2006-01-15 01:03:33 | J-FUSION
さて、今回は神保彰名義のソロアルバムとしては10枚目にして最後の作品となってしまった「STONE BUTTERFLY」です。1997年リリースで、結局櫻井さんのプロダクション、SOUND VIBRATION INC.からのリリースは前作の1枚のみとなり、本作品はALFA RECORDSからのリリースです。なんとなくJIMSAKUの終焉、CASIOPEAへの再参加に歩調を合わせるような動きが興味深いところですね。

この作品、やはり最後の作品ということを意識したのでしょうか、従来とはかなり毛色が違っています。今回は松居慶子のピアノを大フィーチャー。今までずっと松居和のプロデュースできてたんですから、もっと参加しててもおかしくなかったんですが、ちょこっとお手伝いする程度だったんですね。ところが本作ではほとんどの曲が松居慶子のピアノがメインで構成されており、神保彰のアルバムというよりむしろ松居慶子のアルバムと言ってもおかしくないくらいです。更には神保さんもドラムというよりエスニックパーカッションの演奏(ケーナやザンポーニャなどの竹笛系も入ってますが、演奏してるのが神保さんなのか松居和氏なのかはクレジットされていないのでわかりません)に没頭しているようで、ドラム演奏パートなんて軽いものです。やはりドラマーとしての神保彰ではなく、コンポーザーとしての顔を前面に立てつつ、新たな挑戦としてパーカッションにも取り組んだという作品なんでしょうね。近時点でのソロアルバムにおけるドラム演奏よりも曲重視の姿勢が完成された作品なのかもしれません。それだけに優しい、そして幻想的なゆったりとした心地よい世界がそこにはあります。
最近の神保さんのまさにドラム小僧的な活躍からは、ちょっと想像できないような雰囲気ですね。それだけに最近神保ファンになった方にとっては意外性のある一枚ということでオススメしたいと思います。(って悲しいかなもちろん廃盤になっちゃってますけど)
神保さんのスーパープレイを期待しちゃうと正直言って裏切られますが、1曲だけ、すんごい曲があります。アルバム最後の曲「SNAIL」。松居慶子と神保さんのドラムだけで構成されている曲ですが、この曲だけやったらノリノリ。松居さんの飛び跳ねるような力強いピアノにキレのいい神保さんの8ビートドラミングが絡みます。後半にはピアノをバッキングに神保さんらしいドラムソロを延々と展開。どういうわけかこの曲だけ今までの反動のようにドラム小僧に徹していてめちゃカッコいいんです。

STONE BUTTERFLY / 神保彰
PRODUCED BY KAZU MATSUI
RECORDED BY JOEL STONER
MOLLY PASUTTI(vo)ANAS ALLAF(g)
JIMMY JOHNSON(b)~馬飼野康二ちゃいまっせ、去年KARIZMAで来日した人です
KEIKO MATSUI/DEREK NAKAMOTO(keys)AKIRA JIMBO(ds)PAUL TAYLOR(sax)CLAY JENKINS(tp)

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