JR直営の印刷場名は国鉄時代の印刷場名を使用します。
10年以上前に御紹介した券も再度御紹介しようかと思います。
古紙蒐集雑記帖
三陸鉄道・ネスレ日本 切符カット
ネスレ日本は6月16日、三陸鉄道とのコラボレーション企画として、パッケージが鉄道乗車券となる日本初の「切符になるパッケージ」のチョコレート、切符カットを発売しました。
ネスレ日本は、2012年3月より東日本大震災からの復興支援として「キット、ずっとプロジェクト」を行っており、“キット、願いかなう。” をブランドメッセージとして掲げ、がんばる人を応援するチョコレートブランド「キットカット」を通して、岩手・三陸鉄道の復旧と沿線地域の復興を応援していましたが、とうとう三陸鉄道の開業30周年ならびに全線運行再開を記念して、パッケージが三陸鉄道の190円分となるコラボレーションが企画されました。
これが切符カットの現物です。
カテゴリーはあくまでも鉄道乗車券ではなくチョコレート菓子ですが、やはり切符コレクションの一端としてコレクションしておきたいものです。
パッケージ正面です。通常のキットカットのパッケージを基本として、三陸鉄道の列車のイラストの入った、女性にも受けそうなデザインです。
パッケージの裏面です。
左側に切符の使用方法が記載され、右側にはメッセージを記入することができるようになっています。
表面の「切符」部分です。
ちゃんと桃色三陸鉄道自社地紋となっており、三陸鉄道のラインカラーが描かれ、「190円区間分」と記載されています。
裏面の切符の使用方法が記載された部分です。
切符として使用されたパッケージは原券本位でネスレ日本から運賃が支払われることになっているために絶対回収となっており、切符として使用したパッケージは回収される旨が記載されています。
三陸鉄道は本年4月6日、JR東日本の一部路線が未だ復旧されていない中に全線が復旧し、震災復興の象徴的存在となっています。
切符カットは、全線運行再開の記念として企画されたため、最後の復旧区間であった北リアス線島越駅~田野畑駅間の運賃に相当する190円分の無料乗車券となったようです。
伊豆箱根鉄道 旅助け (たびだすけ)
戴きものですが、平成25年8月に伊豆箱根鉄道三島駅で発行された一日乗車券の「旅助け(たびだすけ)」です。
絵馬の形をした厚紙で作成されたもので、地紋はありません。大人1,000円で駿豆線を一日満喫できます。同社の説明に拠りますと、沿線にある三嶋大社で授けられる「三嶋駒」をイメージしたデザインなのだそうです。
なかなかユニークな様式の券が、青い円の中の文字を見ますと「旅+券(たび たす けん)」と書かれており、ダジャレのような乗車券です。
てっぺんの穴には本物の絵馬のように紐がついていて、紐を持つをプラプラ揺れる変な券です。
表面に有効日と発行箇所名を捺印した上で発売されます。
裏面です。
裏面には「旅助け」という名前の由来と注意書きが書かれております。
地方私鉄ならではの券ですが、いちいち紐を結ばなければならないので、作成に少々手間がかかりそうです。
東京臨海高速鉄道 コミックマーケット84記念一日乗車券
東京臨海高速鉄道(りんかい線)がコミックマーケット84の記念として発売した一日乗車券です。
プリペイドカード様式のもので、私は見たことが無いので分かりませんが、コミックマーケットカタログの図柄がデザインされているそうです。
今年12月29日から31日に開催されるコミックマート85期間中でも使用できるよう、有効期限が2013年12月31日までとなっているのが今回の一日乗車券の特徴となっています。
同社ホームページによりますと、この券は8月2日(金)から2,000枚限定で発売開始されたとのことですが、8月19日の時点ですでに完売となっているようです。
銚子電気鉄道 弧廻手形 ~その2
前回エントリーで銚子電鉄の弧廻手形を御紹介いたしましたが、3年前に購入した際の券と図版が違っていますので、当時のものを御紹介いたしましょう。
平成22年9月に乗車した際に購入したものです。基本的な様式は前回エントリーの「デハ1001バージョン」と同じですが、こちらは現在引退している旧型車デハ801が先頭に立っている写真となっています。
この券は旧型車両であるデハ801とデハ701の引退の時に購入したものでしたのでいずれは図版が変わるものと思っておりましたが、在庫が切れたからなのでしょうか、やはり写真が変わっていました。
(銚子電鉄旧型電車)
大きく変わっているのは電車の写真ですが、双方の券を仔細に見比べますとイラストMAP部分にも変化が見られます。
パッと見気づくのは、「デハ801バージョン」では左下のイラストが親子の絵になっていますが、「デハ1001バージョン」ではトミーテックの鉄道むすめ®キャラクター「外川つくし」に変わっています。
また、イラストMAP左上の銚子大橋のイラストが、「デハ801バージョン」では架け替え前のトラス橋であったのに対し、「デハ1001バージョン」では架け替え後の吊り橋になっています。
(架け替え前)
(架け替え後)
同社の弧廻手形は随時図版が更新されるとのことですので、今後どのように変わっていくのか、楽しみなところですね。
銚子電気鉄道 弧廻手形 ~その1
戴きものですが、銚子電鉄が発行している弧廻手形という一日乗車券です。
2つ折りのカードのような様式で、左側が乗車券部分で右側が案内図(イラストMAP)と各種クーポン券となっています。
同社ホームページによりますと図版は随時変わるとのことです。
乗車券部分とクーポン券部分は銚子電鉄自社地紋となっており、発行箇所名は記入式となっています。
この券は元営団地下鉄(現・東京メトロ)銀座線の2000型電車であるデハ1001です。
裏面です。
御案内文と観光案内が印刷されています。面白いことに、乗車券部分の裏面が観光案内で、イラストMAPの裏面が御案内文となっています。何となく左右逆なのではないかと考えてしまいますが、用紙の大きさの関係でそうなったのかも知れません。
御案内文の最後に、「仲ノ町車庫見学の際には、~」とありますが、一般客に対して車庫の見学が当たり前のように書かれている一日乗車券は他に例の無いオープンさがありますね。
しなの鉄道 「あの夏で待ってる」記念フリーきっぷ
しなの鉄道で発行されている、「あの夏で待ってる」記念フリーきっぷです。
軽井沢⇔小諸間を自由に乗り降りできる、イラスト入りの企画乗車券です。
これは小諸市を舞台にしたアニメ「あの夏で待ってる」が放映されたことに伴って多くのアニメファンが“聖地巡礼”で小諸を訪れていることから、首都圏からの観光客をターゲットとして、長野新幹線との乗換駅である軽井沢駅と小諸駅間を乗り降り自由としたフリーきっぷとなっています。
最近、各社でアニメとのコラボレーションをした記念乗車券類の発行が乱発されており、普段であればきりが無いのでアニメとのコラボ乗車券は購入しないのですが、たまたま所用で同区間を往復する際、片道470円ですと往復で940円で90円安いことから、この乗車券を購入して実使用いたしました。
乗車券部分の拡大です。しなの鉄道自社地紋となっており、ダッチング風の日付が印刷されていますが、別途乗車日を記入するようになっています。企画乗車券として発売されているようで、左上には企画乗車券であることを示す「〇企」の符号があります。
裏面です。発行箇所名を捺印するようになっており、平成25年12月31日までの使用期限がある旨が記載されています。
いすみ鐵道 昭和の国鉄型気動車オーナー・サポーター用一日乗車券
いすみ鐵道で「昭和の国鉄型気動車オーナー・サポーター(旧・キハ52オーナー・サポーター)」用の一日乗車券です。
この一日乗車券は、同社が募集している「昭和の国鉄型気動車オーナー・サポーター」に申し込むと会員証と同時に交付される非売品の乗車券です。
同社には昨年JR西日本の大糸線を走っていたキハ52が入線して話題となっていますが、本年には同じくJR西日本の高山本線を走っていたキハ28が入線し、年明けには2輌の国鉄型気動車が走る予定です。
キハ52
キハ28
キハ52だけであった頃は「キハ52オーナー・サポーター」という名称でしたが、キハ28が入線した際に現在の名称に変わっています。そのため、この券の御利用者様の欄に「キハ52オーナー様・サポーター様」と記載されています。
裏面にはご案内文と同社社長からのメッセージが印刷されています。
ところで、ご案内文とメッセージの間に「昭和の時代の搭乗券をイメージして作成しました」という記載があります。搭乗券とは飛行機に乗る(搭乗と言います)際に航空会社から発行される券です。
昭和の時代、まだ飛行機は高嶺の花で一般的ではありませんでしたから、当時の搭乗券を御存じない方も多いことかと思います。
こちらは昭和61年8月に那覇空港で発券されたANA(全日本空輸)の搭乗券です。改札入場前には上に半券が付いていたのですが、これは入場時に回収されます。
発券日付と便名はゴム印で捺印され、座席はシールを貼ることで指定されます。便ごとに全席分のシールが用意されており、シールの残っている席が空席であることになります。このシールにより、指定された座席は「10-C」の禁煙席であるということになります。
裏面です。
裏面は真っ白の無地の物もありましたが、大抵は広告が印刷されていました。なかなか時代を感じる広告です。
なぜか、私の持っている搭乗券の広告はナショナル(松下電工)のものが多く、全体的に同社の比率が高かったのかもしれません。
ちなみに、航空券と搭乗券が同じものかと言いますとそうではなく、航空券は飛行機に乗るためのきっぷであり、「Airline Ticket」もしくは「Passenger Ticket」といい、搭乗券は航空機に乗るために航空券と国際線についてはパスポートを提示して受付をしてから受け取る通行証であり、「Boarding Pass」という違いがあります。
東京モノレール モノレール羽割往復きっぷ
東京モノレールでは、羽田空港国際線ビル駅開業1 周年及び羽田空港国際線定期便就航1 周年を記念して、「モノレール羽割往復きっぷ」という企画乗車券を、モノレール浜松町駅、羽田空港国際線ビル駅、羽田空港第1 ビル駅、羽田空港第2 ビル駅の各駅で発売しています。
値段は大人用800円(普通運賃940円)と小児用400円(480円)と割引になっており、期間内に往復する予定があるのであれば割安感のある乗車券です。
大人・小児用券 (クリックすると、大きく表示されます。)
周遊券サイズの常備券で、青色東京モノレール自社地紋の往復券タイプとなっています。
モノレール浜松町駅以外の4駅でも発売するため、往路券と復路券の指定はなく、どちらから使用しても良いようになっています。
1枚目(左側)の券はモノレール浜松町駅から羽田空港国際線ビル駅、羽田空港第1 ビル駅、羽田空港第2 ビル駅の各駅ゆきで、もう一方の券は羽田空港国際線ビル駅、羽田空港第1 ビル駅、羽田空港第2 ビル駅の各駅からモノレール浜松町駅ゆきとなっています。
大人・小児用券のほかに小児用券もあり、こちらは緑色東京モノレール自社地紋の往復券タイプとなっています。
裏面にはご案内文が印刷されております。内容はどちらの券も同じですが、乗車時に入鋏は省略する旨が記載されているところが特徴です。
この乗車券は同社のホームページにも掲載されておりますが、駅でのPRはいまいちで、特に一般利用客が購入している様子はありませんでした。
また、この券を購入した日のモノレール浜松町駅は定期券発売窓口が日中閉鎖されて改札口での発売となっていましたが、改札係員が発売都度事務所へ券を取りに行く方法が採られており、あまり積極的な発売方法とは思えない感じでした。
しかも、ホームページには「乗車券の様式」というものがわざわざ載せてあり、一般利用客のための企画乗車券というより、あたかも我々のような乗車券蒐集家のために発売されているような錯覚に陥ってしまいます。
「乗車券の様式」を見ますと、券の左側には駅の控片と審査課への回付片がついておりますが、金額が固定の常備券であるので、普通であれば券番での在庫管理をすれば良いように思えますが、なぜ敢えてわざわざこのような券片を付けているのか、理由がわかりません。
相模鉄道 相鉄・鉄道全線 1日乗車券
相模鉄道の「相鉄・鉄道全線 1日乗車券」です。
同社には各種フリーきっぷはありますが、通年発売の1日乗車券はありません。
しかし、本年7月16日から10月31日までの期間限定で、鉄道全線が1日乗り放題の1日乗車券が発売されました。(相模鉄道HP)
ホームページにあるとおり、券売機のみの発売で窓口発売は行わず、前売の発売も行われないようです。
実際に使用すべく、横浜駅の券売機で購入してみました。
定期券サイズの横型券で、有効日が大きく印字されたものでした。
題字に「相鉄・鉄道全線 1日乗車券」の表記があり、その上に“Sotetsu One-day Pass”と書かれています。
全線1日乗り放題で600円という運賃は利用方法によってはかなり割安感のあるきっぷです。
さて、これを利用した成果は後日エントリーしたいと思います。
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