趣味で蒐集した「きっぷ」を見て考えたこと、とか…
JR直営の印刷場名は国鉄時代の印刷場名を使用します。
古紙蒐集雑記帖
中央線高架工事に伴う、臨発用金額式軟券
前回エントリーに引き続き、中央線高架化工事関連ネタです。
平成15年8月27日・28日の運休の際、地元バス会社の路線バスを貸切運用した鉄道代行バスが各駅間に運行され、その乗客用として金額式軟券が用意されました。
代行バスは各駅駅前バスターミナルから発着したため、乗車券を購入するために駅の中に行かねばならない不便さを解消するために設備されたようです。
(三鷹駅発行)
(武蔵境駅発行)
(東小金井駅発行)
(武蔵小金井駅発行)
(国分寺駅発行)
これらの券は上記の駅の他、西国分寺駅・国立駅・立川駅にも設備されました。
金種は130円・150円・160円・210円があったように記憶しております。
大量に発券することを想定し、いちいち日付を捺印する手間を省略するため、振替乗車票同様に発行日付が予め印刷されており、27日用と28日用がそれぞれ用意されていました。
そのため、なんとなく記念きっぷを切り取ったような体裁の券になっています。
(立川駅発行小児用)
また、各駅には大人用の他に小児用の設備もありました。
しかし、実際には工事トラブルの為に運休時刻が翌日の昼ごろまで延びてしまいましたが、当初予定では深夜22時から翌朝5時頃までの運行予定であり、翌朝6時頃以降は路線バスは本来の路線運用に復帰するために車両の手配が不可能になり、代行バスの運行は終了してしまいました。
代行バスの運行終了に伴って、各駅の金額式軟券による臨発も終了したため、深夜・早朝時間帯での小児用券の発売枚数はさほど多くなく、むしろ私共のようなコレクターの需要が多かったように見受けられました。
結果的に、大人・小児用でも充分対応できたと思われます。
その後、中央線は数回高架化工事に伴う運休がおこなわれておりますが、金額式軟券が発行されたのはこの時一回限りであり、駅員さんにお聞きしたところでは、券売機による対応だけとなり、一切設備はされていないようです。