東青梅駅発行 特殊往復乗車券

昭和57年2月に東青梅駅で発行された、特殊往復乗車券です。


   


桃色こくてつ地紋のB型券で、東京印刷場で調製されたものです。


この券は青梅マラソンの応援用として企画された往復乗車券で、河辺および東青梅駅と川井駅間の往復乗車券となっています。運賃は同区間の往復運賃分ですので、普通の往復乗車券と特に変わりはしないように見えますが、裏面を見ると、かなり特殊な往復乗車券であることが分かります。


   


裏面です。

ご案内文がぎっしりと詰め込まれて印刷されておりますが、その文面からは普通の往復乗車券とは異なることが読み取れます。

区間内での途中下車ができ、途中下車後、再度乗車する際の方向についての定めがありません。つまり、券面区間については終日フリーということであり、小さな「一日乗車券」となっているのです。


そのためでしょうか、この券は往路用と復路用に分けられていません。
これは、同区間は集改札業務が手薄な無人駅が殆どであり、無用なトラブルを避けるためのマラソンイベントにおける繁忙期対策用としての措置であると思われます。


再度表面を確認しますと、左上に「〇複」と表記されています。

「〇複」と表記されていることから、往路用を省略し、発行された時から復路用であるという意味合いになり、復路券が自由乗降区間において使用する券片となる、フリーきっぷの考え方からこうなったものと推測されます。

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