2005(平成17)年9月に、首都圏新都市鉄道つくばエクスプレス線の秋葉原駅で発行された、同駅から160円区間ゆきの片道乗車券です。
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桃色PJRてつどう地紋のA型金額式券売機券で、サーマル式券になっています。
様式としては首都圏私鉄各線で一般的に使用されているもので、特段特徴があるというものではありません。
同社では、2025年1月28日に、2026年秋までに現在の磁気乗車券を廃止し、紙にQRコードを記載した「OR乗車券」に移行すると発表しています。そして、券を改札の読み取り機に触れるだけで入場できるようにするとともに、クレジットカードなどのタッチ決済にも同時に対応する予定とのことです。
QRコードを改札機にかざすことで入場できるサービスは、首都圏では西武鉄道が一部の駅で実証実験を行っている他、関西の大手私鉄5社や大阪メトロが昨年6月に始めるなど、導入や検討する動きが広がっています。
今回の措置により改札機の可動部が減って整備の効率性が向上し、故障率も減少するという会社側のメリットの他、磁気乗車券は紙をリサイクルする際に裏に付いている磁気を薬品を使用して剥離して分別させる必要があることから、環境負荷が高いという課題もあり、決定に至ったということです。
今後の日程としては、2025年夏から秋葉原、浅草、北千住、流山おおたかの森、つくばの5駅で実証実験を開始し、2026年春には全20駅で実験を始め、2026年秋に本格稼働を目指すとしています。
主な日程は次のようになります。
・2025年春~:一部駅において磁気乗車券の使用不可
・2025年夏~:5駅(秋葉原駅、浅草駅、北千住駅、流山おおたかの森駅、つくば駅)で
タッチ決済の実証実験を先行開始
・2026年春 :全20駅でタッチ決済の実証実験を開始
・2026年秋 :全20駅でタッチ決済と磁気乗車券からQR乗車券へ移行し、稼働(磁気乗車券を廃止)
「将来的」に磁気乗車券を廃止するという方針はJR東日本や私鉄各社が発表していることではありますが、それを「具体的」に期限を決めて発表した事業者は。これが初めてと思われます。
今ではどこにでもある券売機の磁気乗車券ですが、近い将来には、硬券と同じく絶滅危惧種になってしまうかも知れません。