能勢電鉄 車内用乗車券

昭和56年12月に能勢電鉄妙見線電車車内で発行された、車内用乗車券です。


   


緑色能勢電鉄自社地紋の駅名式で、概算鋏で穴あけして発券されます。


この券が発券される4年前に日生線が開業していますが、分岐駅である山下駅の脇ではなく、妙見線の終着駅である妙見口駅の横に日生中央駅が表記されています。

また逆に、この券が発券された月には妙見線の川西能勢口駅~川西国鉄前駅間が廃止されてしまっています。


現在の始発駅であり、阪急電車との連絡駅でもある川西能勢口駅はこの当時は途中駅で、ここから約0.6km程度の線路が伸びており、当時の始発駅である川西国鉄前駅という駅がありました。
同駅は国鉄福知山線の川西池田駅に近い場所にありましたが、列車は朝7時台に3本(休日は2本)と夕方17時台と18時台に1本づつしか運転されていなかったことと、阪急宝塚線のガード下を潜る地点の線路が急なS字カーブを描いていて大型の電車が入線できなかったため、専用の路面電車のような51型という小型電車の単行運転であったことが災いし廃止されてしまっています。


    (51形電車 / 能勢電鉄所蔵写真より)


かつて沿線の鉱泉を利用して製造された「三ツ矢サイダー」の貨物輸送があった時代、同駅で国鉄の貨車に積み替えて発送されており、業績があまり思わしくなかった能勢電鉄(当時は能勢電気軌道)にとって、多大な収入源であったようです。

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