鐵道省 中野駅発行原宿経由惠比壽ゆき 片道乗車券

大正13年2月に中野駅で発行された、原宿経由の惠比壽(恵比寿)ゆき片道乗車券です。


   


桃色GJRてつだうしやう地紋のA型一般式券で、3等13銭という運賃ですが、そのうち1銭は通行税となっています。現在とは違い、途中下車が1回認められ、有効日数も2日間となっています。

入鋏がかなり変なところに入れられていますが、鋏痕は鐵道省から国鉄・JRへと同じ形のものが引き継がれていることが分かります。


恐らく、電車はのんびりと単行で運転され、運転本数も少なく新宿駅での乗換にも相当の待ち時間が必要で、今とは比べ物にならないくらいの時間が掛かったのではないかと推測されます。

また、経由駅である原宿駅では東京2020 オリンピック・パラリンピック競技大会に向けて駅舎の建て替え論議が起こっていますが、この券が発行された4か月後の6月に開業当初よりも渋谷駅寄りの現在地に移動し、現存する象徴的なイギリス風木造駅舎が竣工しています。

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